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2022.02.20 総合型選抜

部活をやめた事と公募推薦や総合型選抜の合否の関係

部活をやめた事と公募推薦や総合型選抜の合否の関係

公募推薦や総合型選抜(旧AO入試)では学力だけでなく、活動実績を効果的にアピールすることが合否判定において重要です。

なぜなら、どちらの試験も部活動をはじめとした課外活動の実績を通して大学が求める人物像をどの程度満たしているのかを判断するためです。

しかし、部活できちんとした実績を持っていなかったり、部活動をやめたためにアピールできる活動実績がない受験生が一定数いるのも事実。それに部活をやめた場合は総合型選抜や公募推薦の出願が出来るのかどうかも気になると思います。

そこで今回は公募推薦と総合型選抜において部活をやめたことやそもそもやっていないことは合否にどのように影響するのか、について解説します。最後まで目を通せば部活動をやめたり、現在やっていない人がゼロから活動実績をこれから作る方法まで分かります。

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

部活をやめた人でも総合型選抜や公募推薦を受けられるのか?

部活を辞めた人でも総合型選抜や公募推薦に出願は可能
部活をやめた生徒でも学校型選抜、総合型選抜を問題なく受けることができます。なぜなら部活以外の活動実績があれば、十分に自分をアピールすることができるからです。

課外活動があれば問題ない

それにあまり知られていませんが、入試要項に部活動については書かれていない学校が多いです。例としては以下の通りです。

入試要項に書かれている記載内容の一例

  • 自己アピール書にはあなたがこれまで実践してきたこと(課外活動を含む)を記載し、そこからあなたが何を得たかについて説明してください。
  • 自己推薦書には「志望動機」「学力」「学業成績以外の卓越した能力」「課外活動・社会活動の実績」「特技」を記述してください。

部活の経験を記述する必要は必ずしもない以上、部活をしていなければ他の経験を話せばよいのです。そのため部活動をやっているかやっていないかが合否に関係することはありません。

合否では実績の凄さが問われるわけではない

推薦入試や総合型選抜において活動実績は大きなアピールポイントとなりますが、実績の凄さだけで合否が決まるのではありません。

重要なのは経験を通してどのようなことを学び、どのような力を身につけたのか、という点を前向きにアピールすることになります。

そのため、これから取り上げるようなすごい実績があっても活動を通しての学びや成長を正しく語れないようでしたら高く評価されないことがあります。

  • 所属しているバスケ部で全国大会に行った。
  • SDGsについてのスピーチコンテストで優勝した。

重要なのは活動を通してどのようなことを学び、どのような力を発揮したのか、を正しく伝えることです。

さらに言えば、あなたの活動が志望大学・志望学部に入学した後に学びたい内容とどのように関連しているのか、大学入学後にどのようなかたちで活かせるのかを正しく伝えることが重要になります。

そのため課外活動が学びたい分野にあっているか、また活動から得た経験がどのように大学入学後の学びに役に立つのかが伝わるエピソードを作りたいですね。無事に作ることが出来れば質の高い活動実績となります。

参考記事:大学にアピールできる実績がない人がやるべき事

部活をやめたことは合否判定で不利に働くのか?

クラブ活動をやっていないことは合否で不利になるのか?
次に指定校推薦・総合型選抜・公募推薦の合否判定において部活をやっていないことが不利になるのかどうかについて考えていきます。

指定校推薦の場合

指定校推薦では部活動をやめたこと、やっていないことが大きく不利になることはありません。なぜなら指定校推薦は基本的に校内選考を通過すればよほどのことがない限り落ちることがないからです。

そのため、校内選考を通れば問題ありません

ただし、校内選考では基本的に評定(学校の成績)で判断されますが、同じくらいの評定平均の生徒が複数いた場合、課外活動の実績や部活動の有無、出席日数なども選考結果の判断材料にされます。

なので、校内選考を突破するためにも部活をやっていない、やめたという経験をお持ちでしたら何かしらの活動実績を用意しておくと有利になることがあります。

総合型選抜(旧AO入試)の場合

総合型選抜で部活動をやめた、やっていないことが大きく不利になることはありません。

そもそもの話になりますが、総合型選抜はたくさんある大学の中から、どうして志望大学・志望学部に入学をしたいのかをプレゼンする必要がある試験です。

そのため、部活動が大きく影響することはありませんが、面接や自己推薦書などの書類で自分の思いをアピールできる活動実績を用意しておく必要があります。

参考までの話になりますが、どの大学もアドミッションポリシーという大学が求める生徒像を示したものを開示しております。

そのため、志望する大学のアドミッションポリシーを大学の公式HP等から確認し、アドミッションポリシーと合致する活動実績を用意する事が欠かせません

この試験形式の合否の判定基準を大公開

公募推薦の場合

公募推薦の合否判定においては部活動をやめたこと、やっていないことが大きく影響することはありません。

そもそもの話になりますが、公募推薦は自分がなぜ色々な大学がある中から志望大学を選び、志望する学部・学科の分野を学ぶ必要があるのかをアピールする必要がある推薦入試です。

そのため、部活動ではなくても、学びたい分野に関連していたり、アドミッションポリシー(大学が求める生徒像を示したもの)に当てはまる活動実績を用意することができれば合格を狙えます

この推薦入試と相性が良い人と悪い人を大公開

面接で退部の理由を質問された時の対応方法について

退部理由を確認された際の良い回答例と悪い回答例
次に面接で部活をやめた理由を聞かれた際の回答方法についてお話しします。

大前提での話になりますが、前向きな理由を話すことができれば問題ないです。ただし、嘘をつくことだけはNGです。

参考までに良い対応例と悪い対応例についてはこれからご紹介します。

Goodな対応例

部活をやめたことで他に得たものの話をすれば、好印象を与えることができます。一例となる回答例は以下の通りです。

Goodな回答例

  • 勉強に専念するために退部を決めました。部活をやめたことで時間ができたので英語の勉強に力を入れ、TOEIC600点を取ることができました。
  • ボランティア活動に興味があり、そちらを優先したいと考えたので退部しました。

NGな回答例

マイナスな理由を話すのは避けましょう。一例となる回答例は以下の通りです。

NGな回答例

  • 友達とうまくいかなくなって退部を決めました。
  • 練習がきつく、続けられる体力がなかったので退部しました。

万が一部活をやめた理由がネガティブな理由の場合は、部活をやめた後に何かしらの活動を始めるのが一番です。新しい活動を始めれば、「部活をやめた後に○○をしました」という前向きな話が出来るようになるので嘘をつかずにポジティブな話が出来ます。

クラブ活動をやめた・やっていない時の活動実績について

クラブ活動をやっていない人が活動実績を作る方法
部活をやっていない、やめた人は部活動の話が出来ないので何かしらの活動をしないと活動実績として話せるエピソードが用意できません。そのため、他の高校生が部活に回している時間を利用して何かしらの活動実績を用意することが求められます。

参考記事:当日教授からよく聞かれることを大公開

志望理由に繋がる活動実績を作るべし

これから活動実績を作るのでしたら、志望大学・志望学部の志望理由に繋げることが出来る活動実績が一番です。

志望理由に繋がる活動実績があれば、「自分は〇〇の活動をしていて△△の重要性を実感したので、××大学に入学して◎◎の分野の学習をしたい」という明確な進学を望む理由を述べることができます。一例としては以下の通りです。

志望理由に繋がる活動実績の一例

  • プログラミングやITに興味があるためITパスポートという資格を取りました。もっと専門的に情報処理やIT分野について学びたいので国内最先端のIT技術について学べる貴学科を志望します。
  • 広告に興味があるので卒業論文で地元の商業施設のマーケティング戦略について研究しました。大学でも商業施設のブランド広告について研究したいので進学を希望しております。

このように志望動機につながるような活動実績を作ることができれば意欲的に学ぶ意思があると評価されます。

英検などの資格取得に取り組む

英検をはじめとした資格の取得は活動実績になる
資格取得は客観的に成果を示すことができるため、活動実績として有効です。自分の目指す分野にあった資格の取得を目指しましょう。

また、現時点で学びたい分野が明確ではない場合は英語関係の資格がおすすめです。理由は基本的にどの大学も英検2級以上を保有していたり、TOEICの高スコアーを持つ受験生を合否判定において優遇するためです。

どちらの資格も参考書はたくさんありますし、YouTubeで専用の動画も出ているため、一人で気軽に勉強を始めることができます。一日どのくらい勉強したのか、期間はどのくらいかなどをエピソードとして作ることができれば説得力が増します。

英検やTOEICスコアには出願条件として提示している大学・学部も多いので、是非取り組んでみてください。

参考記事:合格に繋がる語学資格とは?

ボランティア活動に取り組む

ボランティア活動も活動実績として大変有効です。なぜなら大学の存在意義の1つに社会にプラスの影響を与える人材を教育するという社会貢献的な側面があります。

特に志望大学・志望学部と関連性のあるボランティア活動は高い評価を受けます。そのため、活動実績がないのでしたらボランティア活動を精力的に行うことは有効な選択肢になります。

参考記事:慈善活動を実績にする際のポイント

生徒会や委員会への参加

生徒会役員や委員会で活動実績を作る
部活動に入っていなければ、生徒会や委員会に所属してみると良いでしょう。

学校生活や学校行事を運営する側になるとそれまで気づかなかった新たな視点を得ることができるので、活動実績のエピソードとして広げやすいです。

また、委員長や班長などリーダーとなる役職に就けば、リーダーシップやコミュニケーション能力を強みとして話すことができるのでアピールポイントになります

リーダーシップやコミュニケーション能力をアドミッションポリシーとして掲げる大学は多いので、評価される可能性があります。

学部・学科の研究に関連するフィールドワークへの着手

学びたい分野のシンポジウムに参加してみるのがおすすめです。シンポジウムとはその分野の専門家が集まって討論をし、その後聴衆の質問なども設ける形で開催されるイベントのことです。

フィールドワークへの参加は熱意の高さの証明になる

コロナの影響で、オンライン形式で行われるものも多いため、一人でも気軽に参加できます。参加したことでその分野に関して新たな疑問が生まれたら、それを大学に入ってからの研究にしたいという様に入学後の学習計画として話すこともできます。

他の多くの受験生は行わない以上、熱意の高さを評価してもらえます。

最近では高校生シンポジウムというものもあり、同年代の同じ分野に興味がある人と話す機会は、大変いい刺激になります。自分の興味のある分野ではどのようなイベントが行われているのか一度調べてみることをお勧めします。

学校の卒業論文や卒業研究を利用することもあり

また、最近では高校でも卒業論文や卒業研究を行っている学校もあります。卒業論文や卒業研究はやり方次第では高い評価を受けることに繋がります。

例えば企業の人に連絡を取ってみたり、市役所に地域の話を聞きに行ったりと活動的にフィールドワークをすれば、学部・学科の研究分野に対する熱意の高さを示せます。

それにそもそもの話になりますが、大学は研究機関です。そのため、高校時代から自分のテーマを持って研究を行える人材は入学後も意欲的に学習を行えると評価する傾向があります

そこでもしあなたが所属する学校では卒業論文や卒業研究を行っているのでしたら活動実績を作るチャンスだと思い、精力的に取り組むことをおすすめします。

ここまでの内容のまとめ

今回の内容のまとめ
今回は、部活動をやめた、やっていないことと学校型選抜並びに総合型選抜の合否判定の関係性や部活動をやっていない人が大学に評価される活動実績を作る方法について解説してきました。

色々な情報をご紹介しましたので、これまでの内容の整理のためにも特に重要な点を再度まとめてみましたので是非ご覧ください。

特に重要なポイント一覧

  • 総合型選抜も公募推薦も部活動をやめた人でも受験が可能な試験である。
  • 部活動をやっていない、やめた場合でも合否判定で大きな不利にはならない。
  • 万が一退部理由を聞かれた場合は噓ではない前向きな理由を話すのが一番。
  • 部活動をやっていない分、時間があるため何かしらの活動実績を用意するべき。
  • 活動実績は志望理由につながるものが一番である
  • 部活をやっていない人におすすめの活動は以下の4つのいずれかである。
    ・資格取得
    ・生徒会や委員会での活動
    ・ボランティア活動
    ・学部・学科の研究に関するフィールドワーク

改めての話になりますが、総合型選抜並びに公募推薦は部活をやめた人やそもそもやっていない人でも受けられますし、受かる見込みもある試験です。そのため、どちらか一方にでもご興味がありましたらぜひとも積極的にご利用されることをおすすめします。

最後に今回の内容と併せてご覧いただきたい記事をご紹介させていただきますのでよろしければどうぞ。

特別入試で合格を勝ち取りやすい人の特徴とは?

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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