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2021.07.27 提出書類

志望理由書が書けない時に心がけたい準備

志望理由書が書けない時に心がけたい準備

「志望理由書の書き方が分からない」と悩んでいる受験生は多いのではないでしょうか。

志望理由書は一見複雑に見えますが、実際に書くべき内容は限られています。

事前準備を入念に行い、将来のビジョンや社会にどのような貢献をするかも含めて考れば自ずと魅力的な内容に仕上がるものです。しかし、具体的にどのように書けばよいか分からないとなかなか筆が進まないのもよく分かります。

そこでこの記事では志望理由書のベストな書き方を知りたい受験生に向けて、上手な志望理由書を書くコツや文章が書けない原因と対策方法について解説していきます

最後まで目を通せば志望理由書の良い例や悪い例まで分かりますのでぜひご覧ください。

志望理由書で書くことは実は2つか3つだけ。

志望理由書で書くべきポイント
志望理由書で書くことになるのは基本的に以下の3つです。

  1. 自分の将来のビジョンや、大学で学びたいこととその動機
  2. 他の大学ではなく、その大学を志望する理由
  3. 大学入学後のプラン

そこでまずは将来やりたいことを思いつくだけ書き出し、「やりたいことリスト」を作ってみましょう。それに仮にやりたいことが思いつかない場合は、志望学部の卒業生の進路を調べて参考にするのもおすすめです。

将来やりたいことが社会とどう関わるか、どんな意味があるかまで描けると、魅力的な内容になります。

志望動機を明確にするための5つのステップ

明確な志望動機を作成するステップ
志望理由書を書くには、志望動機を明確にすることが重要です。そして志望動機を明確にするためにも次の5つのステップに取り組んでみるとよいでしょう。

まずは自己分析をする

これまでの高校生活や人生を振り返ってみて、興味を持った内容などについて考えて整理します。

  • 高校3年生までの出来事で印象に残っていること
  • 性格の長所短所とそれについての考え
  • 自分が大切にしているものと理由
  • 影響を受けた出来事や人物について

例えば「人と話すことが好き」なら、「誰と、どんなことを話すのが好きなのか」、「話すことでどんな感情を得られるのか」まで深堀します。

細かい部分に目を向けることで、自分という人間をアピールできる文章が浮かぶようになるでしょう。

将来の方向性を考えてみる

将来どんな人間になりたいのか、どういった仕事に就きたいのかを考えてみます。

方向性をはっきりさせることで、自分のどのような資質や能力を伸ばせば良いかが分かり、大学生活の過ごし方も具体的にイメージできるのです。

例えば「海外ツアーコンダクターになりたいから、語学力やコミュニケーション力を鍛える必要がある」と明確になったとします。その場合は「積極的に学内の活動に参加して人との接し方を学ぼう」といった考えが湧いてくるはずです。

大学で学びたい内容を明確にする

将来のビジョンに説得力を持たせるためにも大学で学びたい内容を明確にしていきます。

大学で学びたい内容を明確にするためには次の2点を意識し、社会的意義と結びつけながらまとめていくと良いでしょう

  • 関心が高い社会問題を解決するためには、どの学部で学べば良いか
  • 大学で身につけたい学問分野や将来就きたい仕事には、社会でどんな役割があるのか

上記の2点を意識し、単に「面白そうだから学びたい」ではなく、具体的に学びたい理由を説明できるようになれば理想的です。

例えば「高齢化社会で一人でも多くの高齢者に満足度の高いサービスを提供したい。だから介護学を学びたい」などといった形になれば学びたい理由に深みが増します。

志望する大学の事を調べる

志望大学のことを深く理解して志望理由書に役立てるためにも大学が公表しているカリキュラムやアドミッションポリシー等の資料には何度も目を通しましょう。

特に「どんな人材を希望し、育成したいのか」が分かるアドミッションポリシーは学校の考え方や自分との相性を知る大きな手掛かりになります。

加えて大学のカリキュラムや大学の公式サイトを見る中で「他の大学にはないその大学独自の魅力」を知ることも大切です。

例えばマーケティングの講義が豊富なら、その点を魅力として盛り込みましょう。

そうすれば他大学との違いを分析したうえで志望していることが伝わり、志望度の高さのアピールに繋がり高い評価を受ける事が期待できます。

志望する大学が最もマッチしている理由を考える

他の大学ではなく、志望大学が自分に一番マッチをしていると思える理由を考えます。

その際に「自分は何をしたいのか」、「この大学で学べることはなにか」の2点が上手く合わされば説得力のある志望動機が出来上がるでしょう。

そのため、アドミッションポリシーやカリキュラムをもとに大学とあなたがマッチする根拠を見つけ出したいですね。

特にあなたが最もアピールできる部分や将来の方向性と大学の持ち味の関連性を見つけていければベスト。見つかれば志望理由に厚みが生まれます。

また、大学とマッチしている点の根拠の洗い出しが難しい時は比較のために他の大学について調べてみると良いでしょう。他の大学について調べてみれば「他の大学よりもマッチしている」という根拠を見つける事が出来ます

なかなか文章が書けない理由と原因別の対処法

文章が書けない原因別の対策方法
次に「志望理由書がなかなか書けない。どうしよう…」と悩んでいる受験生に向けて、志望理由書が書けない主な原因と対策方法について解説していきます

自分が何をしたいのかわからない

志望理由書が書けないのは、自己分析が不足しているからです。自分自身を正しく理解できていないと本当にやりたいことが分からず、志望理由に繋げられません。

もし自己分析が不足しているのでしたらまずは高校生活やこれまでの人生の振り返りをしましょう。

過去の振り返りをすれば自分自身の理解が深まり、アピールポイントを導き出せるようになります。そこでまずは過去の経験を洗い出し、どのような過程を経て個性や能力を伸ばしてきたのかを探りましょう

大学(相手)の事を知らない

志望校に関する情報が薄いと、この大学に通いたいという確かな熱意が伝わる文章は書けません。

志望大学のことを知るためにはホームページの情報を調べるのはもちろん、積極的にオープンキャンパスに足を運びましょう

実際に通っている大学の先輩や教員の話を聞くことで、学校案内では分からなかった新しい魅力を発見できる可能性もあります。

大学によってさまざまなカラーがあるため、魅力に感じる点を自分なりにメモしておくと良いでしょうし、志望理由書を書く際の材料にもなります。

参考記事:オープンキャンパスに足を運ぶメリットとは?

文章の書き方が分からない

文章の書き方が分からないのは、文章の型を知らないことが原因と考えられます。

仮に文章の型を知らないのでしたらまずは良い例文を真似して書き、文章の型を頭に入れましょう。基本的には下記の4部構成にすると分かりやすいです。

  1. 志望理由、将来やりたいこと
  2. 志望するようになったきっかけ
  3. 将来やりたいことと社会との関わり、今まで行ってきたこと
  4. 大学で学びたい、実践したいこと

そこでまずは1~4をそれぞれを箇条書きにしてみましょう。箇条書きにしたうえで、一つの流れになるように調整していけば自ずと読みやすい文章が出来上がります。

指定文字数で書けない

最初から文字数を意識しながら書くと、無駄に文章が長くなったり、深掘りすべき点が浅くなったりと上手くいかなくなることが多いです。

そこでまずは文字数を気にせず、下書きを書いてみましょう

下書きを書いた後には指定文字数と下書きの文字数の差を確認し、文章が明らかに長い場合は削っても問題ない点を削って指定文字に近づけるようにしたいですね。

逆に下書きの文字数が足りない場合は志望するようになったきっかけの部分のエピソードをより具体的に掘り下げて説明をすれば文字数を増やせますし説得力も増します。

志望理由書の整理のためのテンプレート

効果的な志望動機の作成に繋がるテンプレート
志望理由書は書く内容を整理してから取り組むことが重要です。そこで下記のテンプレートを使い、空欄を埋めてみる事をおすすめします。

構成作成に役立つ【テンプレート】

私は将来○○になりたい。そのために、★★大学の★★学部に進学して◇◇を学びたい。
その理由(きっかけ)は▲▲である。

○○になる目標(夢)を実現する際に★★大学の★★学部には◇◇な環境があるので最適だと思い、進学を希望している。★★大学に入学後には××を実施したいと思っている。

○○、★★、▲▲、××にはあなたの志望理由書にあてはまる内容を入れてみてください。○○、★★、▲▲、××に適切な内容を入れればそれだけで文章になります。

テンプレートを埋めたパターン

私は将来心理カウンセラーになりたい。そのために、A大学の心理学部に進学して心理学を学びたい。

その理由は、私が人間関係で悩んだときに学校のカウンセラーが親身になって話を聞いてくれて、精神的に救われたからである。

心理カウンセラーになる目標を実現する際に、A大学の心理学部にはディスカッションの講義が豊富で多様な価値観に触れられる環境があるので最適だと思い、進学を希望している。

A大学に入学後は幅広い心理学の知識を身につけ、積極的に資格を取得したいと思っている。

上記のように情報を整理した上でテンプレートを少しアレンジすれば志望理由書の骨格が出来てしまいます。ぜひあなたもやってみてください。

良い志望理由書の一例

高評価を受けられる文章
いざ志望理由書を書くにしてもどんな文章が良い志望理由書なのかわからないと書きにくいですよね。そこでここでは良い志望理由書の一例をご紹介しますので参考にしてみてください。

良い文章の例文

私は心理カウンセラーを目指しています。そのためにA大学の心理学部心理学科で、臨床心理学やカウンセラーとしての心構えを学びたいと考えています。

心理カウンセラーを目指したきっかけは、高校1年の頃、友人との人間関係で悩む私をカウンセラーの先生が助けてくれたことです。

先生の丁寧に話を聞いてくれる姿勢や、原因を一緒に探ってくれる熱意はその後の私に強く影響し、とても重要な仕事だと感じました。

悩みを抱える人々が増えているストレス社会において、心理カウンセラーはますます需要が高まっています。私は心理学を学び、それを活かすことで社会に貢献したいと考えています。

貴学には臨床心理士の指定大学院があるため、進学し臨床心理士の資格取得を目指そうと思っています。 またカウンセリング技術が身につけられる講義や体験活動が豊富にあるので、積極的に参加し、現場を経験して学んでいきたいです。

文章の解説

上記の志望理由書の最大のポイントは具体的であることです。

先ほど取り上げた文章では自分の悩み相談をきっかけに、カウンセリングや社会に対してアンテナを伸ばし始めたことが伝わってきます。

加えて今社会で起きていることに対し、自分がどのように学んで貢献したいかまで述べているのでカウンセリングを学ぶ意欲の高さまで伝わります。

さらに後半部位では大学でやりたいことを大学の特徴をしっかりと調べたうえで記述しているので大学とのマッチ度の高さもアピールできています。

悪い文章の一例

イマイチな文章の一例
先ほどは良い文章をご紹介しましたので次は悪い文章の一例についても見てみましょう。

文章の例文

私は心理カウンセラーを目指しています。そのためにA大学の心理学部心理学科で、臨床心理学やカウンセラーとしての心構えを学びたいと考えています。

心理カウンセラーを目指したきっかけは、人間関係で悩んでいた時に私の話を聞いてくれる先生がいて、彼のようになりたいと思ったためです。

当時私は高校1年生で、人見知りの性格もあってなかなか友人と仲良くなれずに悩んでいました。先生は親身に話を聞いてくれたので、週に何度も通っていました。先生の姿を見て、私も辛い心境にいる人を救えるような存在になりたいと思いました。

貴学の心理学部では、他社との関わりを通じて深い人間性と視野を養い、現代社会における多様な課題に積極的に取り組む姿勢や実践力を養成しています。

私は開放感のあるキャンパスで心理学を学び、さまざまな悩みを解決できる心理カウンセラーになりたいと考えています。

文章の解説

将来の職業を決めたきっかけが長々と語られているだけで、大学や社会との関わりが見えてこない内容になっています

それに「話を聞いてくれた先生のようになりたい」事と心理カウンセラーになりたいことは直接的なつながりが薄い以上、読み手には「心理カウンセラー以外の仕事でも良いのでは?」と思われてしまいます。

その結果として心理カウンセラーを目指す熱意が薄く、自己理解も深まっていない印象を与えてしまう文章になっています。

加えて文章の後半では大学のアドミッションポリシーを丸写しにしたような内容で、オリジナリティが感じられないのも改善の余地が大きいです。

これまでの内容をまとめると、

  • なぜその分野を学びたいのか
  • 大学で学んだことをどうやって活かしたいのか
  • 他の大学ではなぜダメなのか

という3点が伝わらない志望理由書は非常に浅い印象を与えるので高い評価を受ける事は期待できないのです。

良い文章を書くための7つの心得

上手な文章を作成するための7つのポイント
文章を書いた経験が足りないときれいで読みやすい文章が書くのは大変だと思います。そこでここでは意識するだけで文章の質が上がる7つのポイントをご紹介します。

どう書くかよりも何を書くかが大事

志望理由書はテクニックよりも、自分の伝えたいことを順序だてて具体的に伝えることが大切です。書く内容を事前にノートにまとめて整理しておきましょう。

また、経験談を述べるときは、例2のように感情の変化も詳しく入れると個性が出ます。例1と例2を是非見比べてみてください。

例1:原文

友人の悩み相談に乗るうちに、カウンセリングに興味が湧いた。

例2:修正版

友人の悩み相談に乗るうちに、どんな言葉をかけると人は喜び悲しむのかを深く考えるようになった。人間の気持ちの変化や心の繊細さに惹かれ、もっと知りたいと思いカウンセリングに興味が湧くようになった。

はじめから完璧な文章を目指さない

最初から完璧な文章を作成しようとすると、細かい表現にばかり目が行き、書き終わらなくなってしまいます。はじめは雑でも良いので書いてみて、他人に読んでもらうことが重要です。

他人に読んでもらった後にフィードバックをもらい、フィードバック後は文章の修正に取り組みましょう。文章は直すごとに磨き上げられ、良くなっていくものです。

自分の中では一貫性のある文章も、客観的に見ると繋がりが分かりにくいケースがあります。「読み手が納得できる理由が書かれているかどうか」を基準に練習しましょう。

文章表現を統一する

文章の調子がバラバラにならないよう、文末の表現は「だ・である」か「です・ます」のどちらかに揃えるようにしましょう。加えて、「思います」、「考えます」など同じ表現を繰り返さない方が文章にリズム感が出て読みやすくなります。

悪い例

私は心理カウンセラーになりたいと思っています。多くの人の抱える悩みに寄り添い、解決の手助けをしたいと思っています。そのために大学生活を有意義に過ごしたいと思っています。

良い例

私は心理カウンセラーになりたいと思っています。多くの人の抱える悩みに寄り添い、解決の手助けをしたいからです。そのために大学生活を有意義に過ごそうと心に決めています。

文章表現のマナーを押さえる

文章表現のマナーをしっかり押さえておくと、より内容の良さを引き立てられます。日頃から適切な表現が使えるように心がけたいですね。

絶対に押さえておきたい適切な文章表現については以下にてまとめてみました

一人称
志望大学 貴学
身内 父・母・兄・妹など
書き言葉に直す① 話し言葉の修正
「~しちゃった」、「超」、「マジで」
→「~しました」、「非常に」、「本当に」

書き言葉に直す② ら抜き言葉の修正
食べれる、見せれる

→「食べられる」「見せられる」

誤字・脱字を防ぐ

誤字・脱字は減点になる要素なので、書き上げたあとは必ず確認してください。その場で提出する試験や小論文と違い、志望理由書は考えて書く時間があることが多いです。

見直す余裕があるのに書き間違いや文字の抜けに気付かず提出すると、大きなマイナス点になってしまいます。完成した志望理由書は、日頃からチェックする癖をつけましょう。

具体的に書くようにする

エピソードはできるだけ具体的に書きましょう。「毎日たくさん励んだ」より「1日2時間を1年続けた」の方が、読み手が人物像をイメージしやすくなります。

アドミッションポリシーに書かれている言葉や、他人の受け売りの情報をただ流用するのはやめましょう。

「そんなに誇れるエピソードがない」と思っても、自分の頭で考え感じたことを順番に説明すれば、その学生ならではのものになります。

日頃から起こった出来事に対して、「なぜこうなったのか」と分析して考える習慣をつけておくと良いです

1文を長くしすぎない

1文が長いと読みづらく、意図が伝わりにくい文章になってしまいます。多くても50文字を意識してください。文章の長さと読みやすさの関係を考えるためにもこれから紹介する2つの文章を見比べてみてください

悪い例

私は将来看護師になりたいと思っており、その理由は幼い頃から体が弱く入院しがちでしたが看護師の方々が明るく励ましてくださり、とても勇気づけられたからです。

良い例

私は将来看護師になりたいと思っています。その理由は、体が弱く入院しがちだった私を、看護師の方々が明るく励ましてくださったからです。同じように人を勇気づけられる存在になりたいと考えています。

このページのまとめ

このページのまとめ
今回は志望理由書の書き方や例文、良い文章を書くための心得などを解説してきました。最後にここまでの内容の中で特に重要な点を一覧にしてみました

  • 志望理由書で書くことは「将来のビジョン」「志望するきっかけ」「大学生活」の3つだけ。
  • 志望動機を明確にするには、しっかりと自己分析を行った上で、将来の方向性や大学とのマッチ度を考えることが大切。
  • 文章が書けないのは自己分析・調査不足と、文章の型を知らないことが原因。
  • 良い文章を書くには、何度もフィードバックを貰いながら磨いていくことが大切。
  • 文章表現の統一やマナー、誤字・脱字は減点ポイント。

ぜひこの記事を参考にして、志望理由書対策に役立ててください。

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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