総合型選抜(旧AO入試)対策の専門塾ホワイトアカデミー

BLOG

2021.07.21 総合型選抜

一般選抜と総合型選抜(旧AO入試)ではどっちが難しいの?

一般選抜と総合型選抜(旧AO入試)ではどっちが難しいの?

毎年数多くの受験生並びに受験生の親御様とご面談をする中で、「総合型選抜(旧AO入試)と一般選抜のどちらが難しいの?」というご質問を頂きます。

ご質問を頂いた時に私は「一概にはどちらが難しいとは言えません」と答えております。

なぜなら、総合型選抜(旧AO入試)と一般選抜は明らかに試験で求められる内容が異なる以上、難易度の比較が難しいからです。

しかし、総合型選抜(旧AO入試)と一般選抜のどちらを利用するか迷っている側としてはどちらが難しいかの答えは知っておきたいと思います。

そこでこのページでは総合型選抜(旧AO入試)と一般選抜の違いや総合型選抜(旧AO入試)の受験倍率などについてまとめてみました。

最後まで目を通せばあなたにとってはどちらの試験が難しいのか実際に総合型選抜(旧AO入試)を利用するのならばどんな対策をすればよいのかまで分かります。

総合型選抜(旧AO入試)が難しいかどうかはその人次第

総合型選抜(旧AO入試)の難易度は受験生次第
総合型選抜(旧AO入試)と一般選抜では、選考方法や重視される部分が異なります。どちらが難しいかは人によるため、以下を参考に相性の良い方を選びましょう。

一般選抜とは試験内容が異なる

一般選抜と総合型選抜(旧AO入試)では試験内容が異なります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

一般選抜

一般選抜とは、入学に必要な基礎学力を測る試験です。

私立大学であれば大学入学共通テスト利用入試と大学独自の試験を用いた入試の2種類が主です。国公立大学であれば大学入学共通テストと大学独自の試験の両方を用いた2段階選抜による入試が主です。

そして私立大学受験であれば最もベーシックなのは3教科型入試です。

試験科目は大学や学部学科により異なりますが、文系は英語・国語・公民または数学から1科目、理系は英語・数学・理科が主流です。

試験内容は正しい知識を問う選択式のほか、論述式や小論文を課す大学もあります。学力試験の一発勝負で、得点が高い人から合格していくシステムです。

総合型選抜(旧AO入試)

学力や高校での活動内容、大学への適性など、総合的な評価を問う試験です。

学力検査は「大学入学共通テスト」か「大学独自の評価方法(小論文、プレゼンテーションなど)」のいずれかが採用されます。さらに、学生自身で志望理由書や活動報告書といった資料の作成が求められる場合がほとんどです。

一般選抜と違って学生の「人物像」に焦点を当てているため、大学に対する志望意思の強さや学習意欲も見られます。専願、つまり合格した場合は必ず入学しなければならないとされるケースが多いですが、そうでないケースもあります。

総合型選抜(旧AO入試)と相性が抜群の人の特徴

総合型選抜との相性が良い人の特徴
総合選抜の方が合格しやすい人の特徴は以下の通りです。

大学の方針に合っている

総合型選抜(旧AO入試)では、大学・学部のアドミッションポリシー(学生の受け入れ方針)に基づいて受験生を評価します。

大学・学部が定めるアドミッションポリシーがあなたと合致していれば有利に働きますし、合致しないのでしたら合格は難しいです。そのため、志望する大学・学部の公式サイトを確認してみましょう。

強みが明確

「生徒会長を務めてきたためリーダーシップや統率力がある」、「部活で大会に出場した経験があるので特定の競技に詳しい」など、強みが明確だと説得力が増します。

将来やりたいことが具体的

将来の夢が明確で、「この大学でこのことを学びたい」と目的意識が固まっている人は相性が良いです。

明確な目的意識があれば選考資料の一つである「志望理由」を具体的に書けるので、大きなアピールポイントになります。それに面接で入学を希望する理由について質問されても自信を持って回答できるでしょう。

一般選抜の方が簡単に受かる人の特徴

逆に一般選抜と相性が合う人をご紹介します。

既に一定の基礎学力がある

一般選抜の合否は基本的には試験本番の点数で決まります。そのため、大学が定める本番試験で高得点を取れるだけの学力がある人は受かります。

基礎学力がない中でゼロから学力をつけるのは難しいですが、既に一定の基礎学力があり、コツコツと勉強することが苦ではない場合は努力をすれば自ずと志望大学の合格に近づきます。

柔軟に学習計画を立てられる

苦手科目の克服に時間をかけ過ぎず、「トータルで合格最低点を超えるための計画」を立てられる人は相性が良いです。

目標から逆算していつまでに基礎を完璧にし、応用に取り組めば良いか見えているので、効率的に学習できるでしょう。

倍率はどの程度なのか

相場の倍率について
国立大学、私立大学、短大、専門学校の総合型選抜(旧AO入試)の倍率について解説します。

国立大学の倍率の目安

多くの国立大学の総合型選抜(旧AO入試)の倍率は2.8~3.5倍程度です。

しかし、倍率については大学・学部によって大きく変わるので志望大学・志望学部の倍率は自分で調べる事をおすすめします。参考までに京都大学の倍率についてはこれからご紹介します。

京都大学

最難関大学の1つの京都大学を例にすると、2020年度で最も倍率が高いのが理学部の16.2倍、最も低いのが薬学部の2.0倍でした。

提出書類に関しても理学部の総合型選抜(旧AO入試)の必要書類が「調査書・学業活動報告書・学びの報告書」であるのに対し、薬学部は「TOEFL iBTもしくはIELTSの受験者成績書原本」を加えています。

要するに倍率も提出書類も同じ大学であっても学部によってバラバラなのです。京都大学の総合型選抜(旧AO入試)の募集要項が気になりましたら京都大学の公式サイトをご確認ください。
京都大学の公式サイトはこちら

有名な国立大学の倍率

国立大学の総合型選抜の倍率の参考として有名な国立大学の総合型選抜の倍率を一覧にしてみましたのでご覧ください。

大学名
(学部名)
倍率
(2020年度)
京都大学
(文学部)
5.8倍
東北大学
(法学部)
2.8倍
神戸大学
(国際人間科学部)
3.5倍
香川大学
(教育学部)
2.8倍

私立大学の倍率の目安

私立大学の倍率も国立大学と同様に志望する大学・学部次第ですが、難関大学は3倍~5.0倍程度の大学が多いです。

慶應大学のケース

慶應義塾大学を例にすると、2020年度の倍率が最も高いのが看護医療学部の9.9倍、最も低いのが理工学部の3.0倍です。

両学部の募集要項を見る限り、明らかに重視する項目に違いがあります。まず看護医療学部は活動内容を重視しております。

その一方で理工学部は「欠席日数が30日を超えない」「数学・理科の評定が4以上」「コミュニケーション英語を計14単位以上修得」など、学業の成績や姿勢も判断材料にしていました。

同じ大学でも明らかに学部によって重視するポイントが変わる事がある事はご理解ください。参照した看護医療学部と理工学部の募集要項は下記の通りです。
看護学部の募集要項はこちら
理工学部の募集要項はこちら

有名な私立大学の倍率

最後に文系の高校生に人気がある私立大学の総合型選抜(旧AO入試)の合格倍率をまとめてみましたのでご覧ください。

大学名
(学部名)
倍率
(2020年度)
慶応義塾大学
(法学部)
4.3倍
同志社大学
(文化情報学部)
4.9倍
近畿大学
(文芸学部)
5.1倍
明治大学
(政治経済学部)
5.1倍

有名な短大の倍率

短大の総合型選抜の倍率も国立大学・私立大学と同様に受ける学校次第ですが、1.0~2.5倍程度のケースがほとんど。

国立や私立と異なり、短大は受験者全員が合格しているケースが多く見られます。有名な短大の倍率をまとめてみましたのでご覧ください。

大学名
(学部名)
倍率
(2020年度)
共立女子短期大学
(文科)
1.0倍
四天王寺大学短期大学部
(生活ナビゲーション学科/ライフデザイン専攻)
1.0倍
中部学院大学短期大学部
(社会福祉学科/介護福祉コース)
1.0倍
京都経済短期大学
(経営情報学科)
2.5倍

共立女子短期大学を例に挙げると、2020年度のAO入試では、生活科学科・文科ともに全員が合格しています。

特に文科では、出願可否の決定までは面接や体験授業への出席が求められますが、選考は調査書の書類審査のみであり、比較的挑戦しやすいです。

共立女子短期大学のより詳しい募集要項は以下をご確認ください。
共立女子短期大学の公式サイトはこちら

専門学校の倍率について

専門学校の総合型選抜(旧AO入試)の倍率も受ける学校次第ですが、1.0~1.5倍程度が多いです。

専門学校は出願資格を満たしていれば合格できるケースが多く、ハードルが低いのが特徴です。学校での素行に問題がなく、卒業が認められていれば基本的に問題ありません。

参考までに有名な専門学校の総合型選抜(旧AO入試)の倍率をご紹介しますのでご覧ください。

大学名
(学部名)
倍率
(2020年度)
大阪歯科衛生士専門学校
(歯科衛生士科)
1.55倍
湘央生命科学技術専門学校
(救急救命学科)
1倍
宇都宮歯科衛生士専門学校
(歯科衛生士学科)
1.08倍
国際医療福祉専門学校一関校
(理学療法学科)
1倍

*各学校の倍率は看護医療進学ネット内の倍率紹介ページを参照。

どの学校も倍率は2倍を切っているので入りやすいです。ただし、看護系など国家試験の受験に相応の学力を求められる分野では、学力試験が課される場合もあるので対策はしないと落ちる事もあります。

なぜ総合型選抜(旧AO入試)は難しいと思われるのか?

旧AO入試が難しいと言われる理由
総合型選抜(旧AO入試)が難しいと思われる理由は主に3つあります。順番に見ていきましょう。

確実に受かる必勝法が事実上ないため

模擬試験で事前に見当をつけられる一般選抜と違い、「これを実践していれば受かる」という必勝法が存在しないからです。

大学によって評価基準が異なるうえ、小論文や筆記試験の題材が事前知識で対応できるか、面接官と相性が良いかといった要素で大きく変わってきます。

特に志望理由書や小論文などは明確な正解がなく、なるべくアドミッションポリシーに基づいて作成するしかありません。

幅広いポイントが問われる試験のため

学業以外も評価されるので、幅広い対策を行う必要があるからです。

例えば活動報告書の場合、高校時代の部活動や委員会、インターンシップなどの活動実績を客観的に分かりやすく記載する必要があります。

それに大学に提出が求められる入学後の学習計画では、大学進学後に研究したいテーマや学びたい講義、学内外で取り組みたいことなどを具体的に書かなければなりません。

面接では振る舞い方や言葉遣いも厳しくチェックされるため、日常的に所作や言動に注意しておく必要があります。一方で一般選抜は学力一本のため対策がシンプルなのです。

高校3年生の春からの逆転が難しいため

高校3年生から評定平均や欠席数を挽回するのは困難だからです。

多くの学校が、総合型選抜(旧AO入試)の出願資格として評定平均を利用しています。

例えば慶應大学では「評定平均4.1以上」や「欠席日数が30日を超えないこと」を受験資格にしている学部もあります。代表的な学部としては理工学部がありますのでご興味がありましたら以下の募集要項をご確認ください。
慶應大学理工学部の募集要項はこちら

特に評定平均は基本的に高校1年生の1学期から3年生の1学期までの平均値で算出されます。そのため、高校3年生から努力を始めて平均値をあげようとしても挽回は難しいです。

合格を勝ち取るにはいつから対策するべきか?

合格は簡単ではないが利用を検討する価値はある

チャンスの大きな受験形式である
総合型選抜(旧AO入試)は簡単には合格できませんが、チャレンジする価値のある試験です。理由を解説していきます。

単純に受験回数が増える

総合型選抜(旧AO入試)で不合格になっても一般選抜が残されているため、受験回数が増えるからです。

総合型選抜(旧AO入試)は6月頃から開始され、10月頃~年明けにかけて合格発表が行われます。

一方で一般選抜は1月下旬から3月中旬まで実施されるため、一般対策も同時にしておけば慌てずに切り替えられるでしょう。志望度が高い大学ほど、総合型選抜(旧AO入試)も受けた方が合格する可能性が高まるのです。

偏差値以外の側面が評価される

部活や生徒会のような学業以外の頑張りも高く評価されるので人によっては非常にチャンスです。

というのも総合型選抜(旧AO入試)では学力面も見られますが、「大学に入って何がしたいのか」といった大学への熱意や考え方、人間性も非常に重視されます。

そのため、志望理由や大学生活のビジョンを具体的に伝えられれば、合格する可能性は高くなるのです。

学力だけで合否が決まらない以上、学力面にはそこまで自信がなくても、部活で全国大会へ出場した経験や、ボランティア活動を頑張った経験、ワークショップへの参加歴があるようでしたら合格を勝ち取るチャンスがあります。

少しの対策で難関大学に受かるチャンスもある

「評定平均が高く、部活動なども頑張っている。人当たりも悪くない」といったタイプなら、きちんと対策すれば難関大学に合格するチャンスがあります

というのも総合型選抜(旧AO入試)は。入念な準備が必要であるにも関わらず、多くの学生はしっかりと対策を練らずに臨み、不合格になってしまいます。そのため、ポイントを押さえた対策ができていれば、逆転の可能性が極めて高くなるのです。

実際に、毎年部活の終了後の夏から試験対策を始めて、MARCHをはじめとした難関大学に受かっている学生もいます。

どんな対策をすればよいか?

合格を勝ち取るための対策方法
総合型選抜(旧AO入試)で合格するには、日頃から以下のような対策をとりましょう。

大学の方針を理解する

総合型選抜(旧AO入試)では、大学や学部が求める人物像であることを的確にアピールしなければなりません。入学案内書や大学の公式サイトを読み込んだり、オープンキャンパスで積極的に質問したりと、大学の方針をしっかり理解しておきましょう。

評定平均を上げるために定期テストを頑張る

評定平均を出願条件に盛り込んでいる大学も多いため、学校の勉強には意欲的に取り組みましょう。総合型選抜の合否において評定平均がどの程度大切なのかについては以下のページでまとめております。

合否判断における評定平均の大切さと主な評価ポイントを大公開

表現力・文章力を鍛える

友人や高校の先生などにお願いをし、「客観的に伝わりやすい表現ができているか」チェックしてもらいましょう。小論文や面接では、日常的に積み重ねた文章力や表現力が大きく影響します。

このページのまとめ

このページのまとめ
今回は総合型選抜(旧AO入試)の試験内容や難易度、対策方法などを解説してきました。最後にここまでの内容の中で特に押さえておきたいポイントを一覧にしてみましたので是非ご覧ください。

おさらいポイント!

  1. 総合型選抜(旧AO入試)は学力と人間性をあわせた総合的な評価を見る試験。学力検査や小論文、プレゼンテーション、面接などが行われる。
  2. 総合型選抜(旧AO入試)と相性が良いのは、アドミッションポリシーに合致し、将来やりたいことが明確な人。
  3. 「この大学で何を学びたいのか」「自分の能力をどうやって発揮していくか」を説明できれば熱意が伝わりやすくなる。
  4. 総合型選抜(旧AO入試)は確実に受かる必勝法がなく、幅広いポイントが問われる。高校3年生からの追い上げは難しい。
  5. 課外活動などに熱心に打ち込んでいる学生は、少しの対策で難関大学に合格するチャンスもある。
  6. 大学の方針を理解し、日常的に表現力や文章力を鍛えることが重要。

「学校生活を頑張ってきた!」という人ほど、総合型選抜(旧AO入試)の受験をおすすめします。ぜひこの記事を参考にして、今後の試験対策に役立ててください。

合格を勝ち取るための対策内容と3種類の主な選考方式を大公開

総合型選抜

総合型選抜と公募推薦の対策ガイドを無料でプレゼント

総合型選抜と公募推薦の対策ガイド


「総合型選抜や公募推薦の利用を考えているけど、何をすれば良いか分からない・・・・」 といった高校生や高校生の親御様のお役に立てればと思い、総合型選抜と公募推薦の対策ガイドを作成しました


今だけ無料でプレゼントをしているのでぜひお受け取り下さいませ。↓


無料受け取りページはこちら