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2024.09.20 総合型選抜

公募推薦や総合型選抜における英検取得の価値とは?

公募推薦や総合型選抜における英検取得の価値とは?

総合型選抜(旧AO入試)や公募推薦の受験では、「英検」の取得がとても重要といわれています。しかし、

  • どうして英検を取っておいた方がいいの?
  • 英検の級は何級から評価されるの?
  • 評価される英検の級は、どのくらいのレベルの内容なんだろう?

このような疑問を抱く人もいるでしょう。

そこで本記事では、
総合型選抜や公募推薦の受験において、英検の資格を持っていることのメリットをご紹介します

また実際に英検を取得することで、合否判定で有利になることを公表している大学も挙げるので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

英検資格を取得しておいた方がよい理由は?

英検を取得しておいた方がよい理由
総合型選抜(旧AO入試)・公募推薦どちらの場合でも、英検を取得しておくのが望ましいでしょう。

英検の級は受験の際に役に立つだけではなく、取得のために学習すること自体が評価される場合もあるためです。

英検を取得しておくと受験が有利になるため

まずいえるのは、英検を取得しておくと出願資格を満たせる点です。大学や学部によっては、英検の取得が出願条件のところがあります。

条件面だけではなく、学科試験の負担を軽くできるケースも。例えば、英検の資格があれば学科試験が免除になったり、学科試験の特典に加算されたりする場合があるのです。これは推薦入試だけではなく、一般入試においても同様のことがいえます。

また総合型選抜や公募推薦で大学を受ける高校生の一定数は、2級以上の英検を保有している人がほとんど。特に難関大学の受験を目指す学生であれば、計画的に勉強して2級以上の英検を取得しているものです。

そのため英検を取得していないと、他の受験生より見劣りする部分になってしまう可能性があります。志望大学に落ちる要素を少しでも減らすためにも、英検を取得した方がよいでしょう。

学科の英語テストとは異なるメリットがあるため

学科の英語テストとは異なるメリット
学科試験はその時1回の勝負ですが、英検は年に3回試験が行われているので、取得するチャンスが多くあります。複数回受けた場合は、そのうち高いスコアを使えるうえ、複数の大学への出願に使えるので、合格のチャンスを広げられるでしょう。

さらに英検のスコアそのものだけではなく、英検を取得したという「活動実績」にもなり、その点も受験に有利であるポイントです。また英検の場合は、出題傾向や難易度が定まっています。対策のしやすさにおいても学科試験とは異なるといえるでしょう。

受験できる大学の幅が広がりやすいため

入試に外部検定を導入している大学は増加傾向にあります。

「旺文社 教育情報センター」のデータによると、2024年度の総合型・推薦型では、393校の大学が外部検定を導入していました。

参照元:旺文社教育センター

外部検定の中でも英検の採用率が高いため、英検を受けておけば受験できる大学の幅が広がるといえるでしょう。

集中的な対策でスコアを上げられるため

集中的な対策
例えば英検2級は、勉強にそれほど時間をかけなくても、集中的に対策すれば短期合格は十分に狙えます。またさまざまな対策本が販売されているため、勉強にも取り組みやすいでしょう。

これまで英語に力を入れてこなかった受験生でも、テキストを用意して短期集中で対策を行えば十分に取得が狙えます。「英語は不得意だから」と思い込まずに、一気に学習して英検2級の取得を目指してみるとよいでしょう。

英検S-CBTなら毎週受けられるため

英検の中でも「英検S-CBT」の場合は毎週受験が可能です。「英検S-CBT」とは、スピーキング・リスニング・リーディング・ライティングの4つを1日で測定する試験です。試験は原則として毎週土・日に実施されており、テストセンターで行われます。

「英検S-CBT」を受験して取得したスコアは、従来の英検と同様の級のスコアとして扱われます。従来型の英検は筆記と面接を2日間に分けて行っていますが、「英検S-CBT」は1日で終わるところも魅力です。

毎週受けるチャンスがあるため、合格に値する英語力を身につければ、比較的短期間で英検2級を取得できるでしょう。

総合型選抜や公募推薦における英検の5つの使われ方

公募推薦と総合型選抜における英検の5つの使われ方
次に、総合型選抜や公募推薦の受験における英検の代表的な5つの使われ方をご紹介しますのでご覧ください。

出願時の受験資格にする大学もある

出願条件に定める大学がある
総合型選抜(旧AO入試)や公募推薦の受験では、英検の取得を出願資格としている大学が増えています。例えば上智大学の公募推薦では、一部を除き英検2級以上を持っていることが出願の条件となっています。

また関西大学商学部の公募推薦では、英検2級以上の取得が出願条件になっているほか、法学部の総合型選抜のうち「英語運用能力重視型」を選択する場合は、準1級が求められます。

関西大学と上智大学のケースを見ても、一定以上の英語力を持った学生しか受けられない、総合型選抜や公募推薦を実施している大学があることがよく分かるでしょう。

取得級によって英語試験の点数に換算される

「得点換算」とは、英検の取得級によって英語試験の点数に換算するケースです。しかも取得級によっては満点換算されることもあり、その場合は実質的な試験免除になります。

帝京大学で導入されている「英語外部試験利用制度」を例に見てみましょう。

帝京大学経済学部の総合型選抜は、点数換算方式を取り入れています。2級で1980以上のスコアなら80点、2150以上なら90点、2304以上なら100点にそれぞれ換算されるそうです。

紹介した帝京大学以外でも、取得した英検のスコアを特定の英語の得点に換算してする大学はあります。
参考資料:入学試験要項 2025|帝京大学

取得者に加点をする大学が多い

スコアー取得を合否判定のプラス要素にする大学がある
総合型選抜(旧AO入試)や公募推薦の調査書を大学側が評価する際、英検の取得を加点材料にしている学校は少なくありません。

例えば帝京大学経済学の場合、2級のスコアが1980以上であれば、英語試験に10点加点されます。
参考資料:入学試験要項 2025|帝京大学
英検の級で英語のレベルを判断できることはもちろんですが、級の取得に向けて努力を積み重ねたという事実から、努力を継続できる人物であることを示せるためです。

総合型選抜や公募推薦は倍率が高くなりがちですが、地道な努力が反映される資格を持っていれば、合否判定においても有利に働くことは間違いありません。受験を有利に進めるためにも、英検は大切です。

試験の一部を免除にする大学も一部ある

英検を取得していることで、試験の一部を免除する大学もあります。関西大学の総合型選抜の英語運用能力重視型を例に見てみましょう。

CEFRのB2レベル以上に相当する、英検を含めた外部英語検定のスコアやグレードを保有している受験生は、英文で作成する小論文が免除されます。

小論文の免除対象になるグレードやスコアの一覧が以下です。

外部資格名 基準値
Cambridge English
(B2First以上)
160点以上
実用英語技能検定
(準1級以上)
2,300点以上
(CSEスコア)
GTECAdvanced
または
CBT
1,180点以上
IELTES 5.5以上
TEAP 309点以上
TEAP CBT 600点以上
TOEFL iBT 72点以上
TOEICテスト 785点以上かつS&W 310点以上

*上記データの参照元:関西大学 総合型選抜 アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)入学試験要項

課される試験や提出書類のすべてまたは一部が免除になると、出願時の準備や合格を勝ち取るための対策の負担を軽減できます。

明らかに合格に近づくので、英検取得による免除制度を設けている大学を受けるのであれば、英検で大学が指定する水準を超えて、英語試験の免除を実現したいですね。

当落線上の生徒の判断材料

最終候補者の合否判定に英語力が見られる
大学の中には合格か不合格かのギリギリのラインに複数の学生がいる場合、英検のスコアを持っているかどうかを最後の判断材料の1つにする場合があります。

例えば同じ点数の受験生が複数名いて、誰を合格にするかの判断基準が英検である場合、高いスコアを持っている受験生が選ばれることになるでしょう。

英検のスコアが天国か地獄の分かれ目になるため、英検がいかに重要なものかがよく分かります。他の受験生と僅差で合否を争う際に、加点材料になるのは心強いため、英検は必ず取得し、スコアにもこだわりましょう。

大学に評価されるのは何級からか?

何級以上の資格を取得するべきか
大学が総合型選抜(旧AO入試)や公募推薦で評価の対象としているのは、何級以上の英検か気になるところです。そこでここでは、英検各級の難易度の基準と、何級以上の英検を取得するのが望ましいのかついて解説します。

各級の難易度を大公開

ここでは高校生が取得を目指すことになる準2級、2級、準1級という英検の級の難易度をご紹介します。

準2級の難易度

英検準2級に合格するには、高校中級程度の英語知識が必要です。

筆記では長文の穴埋め問題があり、共通テストで出題される問題形式と類似する部分が多くあります。そのため大学入試への対策としても役立つでしょう。

2級の難易度

英検2級は高校卒業程度です。そのため英検2級を取得できれば、高校英語を十分に習得した証になります。

加えて英検2級の取得は、海外留学や単位認定の際にも、「英語コミュニケーションの能力が高い」としてよい評価を受けられます。ビジネスにおいても、履歴書に書くことで英語力をアピールできるでしょう。

準1級の難易度

最後に取り上げる英検準1級は大学中級程度といわれ、英語を日常生活で使えるレベルとみなされます。有名大学では準1級の取得が条件となっている場合もあり、ここまで資格を持っていれば相当な強みとなることは間違いありません。

最低でも2級は取りたい

最低でも2級以上の取得が欠かせない
総合型選抜や公募推薦を受ける場合は、最低でも2級までは取得しておきたいところです。なぜなら、総合型選抜や公募推薦での出願条件として英検2級を掲げる大学が多いためです。

志望する大学の入試要項は早めに入手し、まだ英検2級を取得していない人は早急に準備して受験しましょう。

準1級を取得すれば理想的

総合型選抜や公募推薦を受験する場合、英検準1級まで取得しておくと明らかに志望大学の合格が近づきます。なぜなら、提出する調査書の中に「準1級」の記載があれば、選考でその英語力の高さが加点材料となるからです。

また倍率の面で明らかにおいしい、準1級保有者しか出願できない大学・学部の公募推薦や総合型選抜に申し込めます。前述した加点方式を取り入れている大学の場合には、準1級の加点が2級の倍になるところも。

つまり英検準1級の取得をすることは、取得時の加点材料、出願機会、学科試験の加点、いずれにおいてもメリットが大きいといえるでしょう。

CSEスコアの高さにはこだわるべき

CSEスコアの高さの重要性
先ほど準1級を取得すれば理想的と述べましたが、準1級の取得・未取得にかかわらず、SEスコアは上げられるだけ上げましょう。

なぜなら一般的には、英検は準1級、2級、3級、といった保有している級だけではなく、CSEスコアも見られることがあるためです。

加えて以下の表にあるように、同じ級であってもCSEスコアによっては国際標準規格であるCEFRという英語ランクが変わるので、CSEスコアが高いに越したことはありません。

項目 最低スコア
(CSEスコア)
最高スコア
(CSEスコア)
2級 1980
(合格最低点)
2600
(満点)
準1級 2304
(合格最低点)
3000
(満点)
CEFR
(B1)
1950 2299
CEFR
(B2)
2300 2599
CEFR
(C1)
2600 3299

公益社団法人日本英語検定協会英検CSEスコアTOP内の画像を基に管理人が作成。

例えばCEFRのB1の基準が1950点~2299点である以上、英検2級の合格最低点である1980点で合格した場合はB1になります。他方でCEFRのB2の基準が2300~2599である以上、2300点以上のCSEスコアで英検2級に合格した場合は、CERPの基準ではB2の英語力があることに。

大学側が受験生の英語力を見る際には、保有している英検の級に加えてCSEスコアやCERP基準でのランクも見る場合があります。もしあなたが英検を受けるのであれば、受ける級の合格を目指すのではなく、なるべく高いスコアで合格することを目指すとよいでしょう。

2級並びに2級相当のスコア保有者に狙い目の難関大学

2級以上のスコアーがある人におすすめの難関大学
次に英検2級、もしくは2級に相当するスコアを持っていれば、総合型選抜や公募推薦の受験が可能となる難関大学をご紹介します。

総合型選抜編

英検2級保有者ならば目をつけておきたい総合型選抜の出願先の一例を一覧にしてみましたのでご覧ください。

倍率
(2024年度)
主な出願書類
津田塾大学
(学芸学部英語英文学科)
1.1倍 志願票
調査書
志望理由書
英語の能力を証明する書類(原本)
提出書類チェックリスト
国際基督教大学
(教養学部)
2.7倍 入学願書
高等学校調査書
推薦状 2 通
自己活動歴と自己分析
小論文
研究成果の要約
課題論文(Extended Essay)の内容と成果(見込み)の要約
英語の能力を証明する書類
近畿大学
(国際学部国際学科
グローバル専攻)
1.2倍 出願写真データ
調査書
自己紹介書
志望理由書
出願資格を証明する資料
高校時代からの取り組みや活動内容を証明する書類

今回取り上げた3つの大学・学部は、どれも有名な私立大学にもかかわらず倍率が2.7倍以下なので狙い目といえます。英検2級を取得しているのであれば、ぜひとも目をつけておくとよいでしょう。

公募推薦編

次に英検2級保有者ならば目をつけておきたい公募推薦の出願先の一例を一覧にしてみましたのでご覧ください。

倍率
(2024年度)
主な出願書類
学習院大学
経済学部
2.6倍 写真2枚
調査書
推薦書
指定する外国語検定試験の成績証明書
志望理由書
活動報告書
上智大学
文学部哲学科
3.0倍 上智大学志願票
高等学校調査書
高等学校長の推薦状
自己推薦書
外国語検定試験の試験結果を証明する書類
学科の指定する「レポート等特定課題」
出願書類チェックリスト
日本大学
商学部商業学科
1.1倍 推薦書
出願確認票
学修計画書
課外活動証明書
出身学校調査書
検定試験等の証明書の写し

今回取り上げた3つの大学・学部の倍率は3倍未満なので、倍率の面では非常に低いといえます。

準1級並びに準1級相当のスコアーが優遇される大学編

準1級以上のランクを持つ人におすすめの大学
次に、英検準1級もしくは準1級相当のスコアを持っていれば、総合型選抜や公募推薦の受験が可能となる難関大学をご紹介します。準1級の取得は2級と比較して困難ではありますが、持っていれば難関大学の受験に有利にチャレンジできるので、諦めずに挑戦しましょう。

総合型選抜編

倍率
(2024年度)
主な出願書類
中央大学
(国際経営学部)
1.6倍 ・高等学校の調査書
・志望理由書
・志願者経歴書
・英語運用能力を証明する書類
明治学院大学
(国際学部国際キャリア学科)
*4月入学
1.0倍 ・志願票・写真票
・調査書
・出願資格を証明しうる書類
・指定された成績証明書
・志望動機書
関西大学
(経済学部)
4.2倍 ・調査書
・卒業証明書
・出願書類確認表
・活動報告書
・入学志望理由書
・資料説明票
・出願資格を証明する資料

今回取り上げた3つの大学はどれも受験を考えたい大学ですが、特におすすめしたいのは中央大学の国際経営学部。なぜなら、中央大学の国際経営学部は併願受験ができ、滑り止めとしても利用できるためです。

公募推薦編

倍率
(2024年度)
主な出願書類
上智大学
(文学部英文学科)
1.0倍 ・上智大学志願票
・高等学校調査書
・高等学校長の推薦状
・自己推薦書
・外国語検定試験の試験結果を証明する書類
・学科の指定する「レポート等特定課題」
・出願書類チェックリスト
上智大学
(法学部国際関係法学科)
1.5倍 ・上智大学志願票
・高等学校調査書
・高等学校長の推薦状
・自己推薦書
・外国語検定試験の試験結果を証明する書類
・学科の指定する「レポート等特定課題」
・出願書類チェックリスト
学習院大学
(法学部政治学科)
1.0倍 ・写真2枚
・調査書
・推薦書
・指定する外部の英語資格・検定試験の成績証明書
・志望理由書
・活動報告書

今回取り上げた3つの大学・学部はどれも高校生に人気があります。公募推薦の倍率は1倍台なので非常に狙い目といえるでしょう。なかでも上智大学の文学部・英文科や学習院大学の法学部は1.0倍なので、ぜひチェックしてみてください。

大学の評価の対象になる他の主な英語資格一覧

総合型選抜・公募推薦で評価される主な英語資格一覧
英検以外でも、総合型選抜や公募推薦の受験で、大学の評価対象となる英語の資格は複数あります。

英検の代わりとなる代表的な各英語資格の概要や、出願条件に英検2級と英検準1級が課される大学・学部ではどの程度のスコアが必要になるのか解説します。

なお、英検2級並びに英検準1級に準ずるスコアーの算出の際には上智大学の公募推薦の募集要項の内容と各資格・検定試験とCEFRとの対照表を参考にしています。

TOEIC

TOEICとは、英検と同じく英語スキルを測定する試験です。就職活動中にもこのスコアを求められることがよくあるので、これからも耳にする機会は多いでしょう。試験は年に10回ほど開催され、費用はTOEIC L&Rの場合は7,810円(税込み)です。

参考サイト:TOEIC L&R公開テスト受験料改定のお知らせ

基本的に会場に足を運びペーパー式で受験しますが、近年ではオンライン試験も導入されるようになりました。

TOEICの試験の種類は、リスニングとリーディングのスキルを測定する「TOEIC L&R」と、スピーキングとライティングスキルを測定する「TOEIC S&W」の2つです。

TOEICのスコアを使って総合型選抜や公募推薦に挑戦する際には、どちらのスコアが必要なのか、もしくは両方の取得が必要なのかをあらかじめ確認しましょう

上智大学の公募推薦の募集要項によると、英検の2級が求められる学部ではTOEIC550~650点(L&R)が求められ、準1級が求められる学部では700~785点(L&R)が求められます。

IELTS

IELTSは日常で使用する英語から専門的でアカデミックな英語まで、スキルを幅広く測定できる世界共通の英語試験です。イギリスでのビザ申請にも用いられており、留学の要件となっていることもあります。試験はテストが筆記テストと面接、スキルがスコアで算出されます。

IELTSのテストには、「アカデミック・モジュール」と「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の2つがあり、大学に出願する際に用いられるのは「アカデミック・モジュール」です。

試験はほぼ毎週実施され、結果は約2週間で発表されます。受験料は税込みで25,000円を超えるため比較的高額です。

詳しい受験料についてはIELTSの公式サイトをご覧ください。

出願時に英検の2級を課す上智大学の各学部ではIELTSを4.0~4.5点に定めており、準1級を課す学部については5.5を課しております。

TOEFL

TOEFLは教育現場で使用される学問的な英語のスキルを測る、世界共通で行われている英語テストです。スキルはスコアで算出されます。アメリカやカナダ、オーストラリア、ヨーロッパなど、世界のさまざまな国へ留学する際の要件やビザの申請などにも必要です。

テストは主としてコンピューターで試験が行われますが、ペーパーテストの形式もあります。
ひと口にTOEFLといってもいくつか種類があり、一般的にTOEFLのスコアとして認められるのは「TOEFL iBT」のスコアです。

試験はほぼ毎週開催されており、スコアは17日ほどで発表されます。受験料は「TOEFL iBT」テストでは245ドル。1ドル145円のレートで日本円に換算する場合、35525円(145円×245)なので比較的高額です。

参考サイト:TOEFL iBT®テストの受験料について

ちなみに出願時に英検の2級を課す上智大学の各学部では、TOEFLは42~55のスコアを課しており、準1級を課す学部では67~72のスコアを課しています。

GTEC

GTECとは、ベネッセが実施している英語の4技能を測る試験。スキルはスコアで算出される方式です。GTECの種類は「GTEC Junior」、「GTEC」、「大学生・社会人向けGTEC」の3つで、大学共通テストなどに認められている高校生向けテストは「GTEC」です。

加えてGTECの中にも「Core」、「Basic」、「Advanced」、「CBT」という4つのレベルがあり、総合点数の上限はそれぞれで異なります。「CBT」が上限点数とレベルが高く、受験を控えた高校3年生に向いている試験です。

参考サイト:GTEC | スコア型英語4技能テスト

個人で申し込むGTEC「CBT」は年2回実施されています。受験料は税込みで9,900円です(将来的に変更の可能性あり)。

出願時に英検の2級を課す上智大学の各学部ではGTECを利用した出願基準の下限値を930~1050にしており、準1級を求める学部では1180点が下限値になっています。

ケンブリッジ英語検定

ケンブリッジ英語検定は日常的な英語能力を測定する試験で、ケンブリッジ大学の英語検定機構により実施されています。英語検定試験は、5レベル8種類に分かれており、各種類の名前は以下の通りです。

  • Pre A1 Starters (YLE Starters)
  • A1 Movers (YLE Movers)
  • A2 Flyers (YLE Flyers)
  • A2 Key (KET)
  • B1 Preliminary (PET)
  • B2 First (FCE)
  • C1 Advanced (CAE)
  • C2 Proficiency (CPE)

上記の8つの中から自分が目指しているCEFRレベルに合った試験を受け、そのスコアでレベルが認定されます。検定料は受ける試験によって大きく異なります。例えばPreA1Startersの場合は税込みで9,350円ですが、C2Proficiency(CPE)は税込みで29,370円です。

参考サイト:Cambridge Centre試験日程 2024

ちなみに出願時に英検の2級を課す上智大学の各学部が定める、ケンブリッジ英語検定の最低ラインは142~147です。英検準1級を課している学部の場合は162以上のスコアが求められます。

TEAP

TEAPは日本英語検定協会と上智大学が開発した、アカデミックな英語能力のスコアを測るテスト。試験は読む、聞く、書く、話すという4つの技能が問われる内容です。

TEAPの試験の形式としてはペーパーテストと面接が行われる会場でのTEAPと、コンピューターを使って試験を実施するTEAP-CBTの2つがあります。

試験は年に3回実施され、スコアはReading/Listeningの場合は試験後1週間ほどで、Writing/Speakingの場合は試験後2週間ほどで発表されます。

受験料は4技能パターンで15,000円であり、2技能パターンは6,000円です。

参考サイト:TEAPの公式サイト

英検の2級を課す上智大学の各学部では、TEAPの最低出願スコアを220(各50)~270(各65)点に、出願時に準1級を課す各学部では280(各65)~330(各70)にそれぞれ定めています。

このページのまとめ

今回の内容のまとめ
今回は、英検を取得しておいた方がいい理由や、総合型選抜や公募推薦における英検の使われ方、取得しておきたい英検の級の目安等について解説しました。
最後に今回の内容の中で特に重要なポイントをまとめてみました

特に重要なポイント一覧

  • 英検の級やスコアがないと出願できない大学は少なくない
  • 英検の級を持っていると、試験の得点に換算されたり、試験が免除されることがある
  • 最低でも2級、出来ることならば準1級を取得したい
  • 大学側は保有している級に加えてCSEスコアもチェックすることがある
  • 2級以上の英検を取得すれば倍率の面でお得な大学・学部に出願できる
  • 難関大学を受ける場合は2級以上の英検がないのは明らかに不利になる
  • TOEICやTOEFLをはじめとした英語資格の取得も大学に評価される
  • 英語の外部検定や資格がないのならば今からでも取得するべき

改めての話になりますが、2級以上の英検の取得は総合型選抜や公募推薦で有利に働きます。そのため、まだ2級以上の英検を保有していないのであれば、今からでも頑張って取得すべきです。

また、すでに2級以上の英検を取得している場合は、その資格を活かせる大学の総合型選抜や公募推薦に出願することをおすすめします。
最後に今回の内容と併せてご覧いただきたいページをご紹介しますのでご興味があればどうぞ。

大学の特別入試が向いている人の特徴とは?

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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