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2024.02.13 推薦入試

公募推薦で落ちる人の特徴と代表的な失敗パターン

公募推薦で落ちる人の特徴と代表的な失敗パターン

せっかく公募推薦で受験するなら、落ちるリスクを減らして合格を勝ち取りたいですよね。

今のあなたには改めてのお話になるかもしれませんが、公募推薦はほぼ100%合格する指定校推薦と異なり、必ず合格できるわけではありません。

現に毎年多くの学生が求める人物像とミスマッチしていたり、対策が不十分だったりして不合格になっているのです。

しかし、逆を言えば落ちる人の特徴をしっかり把握して対策を練っておけば合格を勝ち取れる可能性を飛躍的に高める事が出来ます

そこでこの記事では公募推薦で志望校に合格したい受験生に向けて公募推薦で落ちる人の特徴や不合格になる理由等についてご紹介します。

後半には不合格になる確率や万が一の不合格リスクに備えてやるべき事についても取り上げますので是非最後までお付き合いください。

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

公募推薦で落ちる人の3つの特徴

公募推薦で落ちる人の3つの特徴
公募推薦の合否は調査書・推薦書・志望理由書・小論文・面接といった複数の評価項目の総合点で判定されます。どの評価項目を重視するかは各大学・各学部次第ですが、小論文と面接の配点が大きいケースが多いです。

合否の評価項目については取り上げましたのでここからは、公募推薦で不合格になる人に見受けられる主な3つの特徴を1つずつご紹介します。

大学が求める人物像とミスマッチだった

スコアだけで合否が決まる一般選抜と異なり、公募推薦は大学とのマッチ度が重要になります。そのため、大学に適さないと思われると不合格になります。

各大学は「期待する学生像」を定めており、「期待する学生像」にマッチしていれば高評価がもらえます。逆にマッチしていなければ低評価に繋がります。

例えば学習意欲なら、「勉学や将来の目標に対して意欲がどれだけ感じられるか」、「学部や学科で学ぶための基礎学力があるか」といった点がチェックされます。

そして性格なら「自主性や積極性、協調性があるか」といった点が良くチェックされます。

面接では身だしなみや言葉遣い、落ち着き具合なども評価ポイントになります。自分では基準を満たしたつもりでも、面接官や評価する側が合わないと考えれば落ちることもあるので注意が必要です。

対策(準備)が不十分であった

対策の不十分さ
面接も提出書類も準備量で完成度が変わるので、落ちる人のほとんどは準備不足が原因です。

例えば面接では論理的でかつ「大学に入学したい!」という熱意や気持ちを込めて話す必要があります。

自分の熱意を筋道を立てて伝えるのは簡単ではありませんので付け焼刃の対策や当日のアドリブでなんとかしようとしても難しいです。そのため、一定の量の練習は不可欠です。

しかし、多くの不合格になる受験生は試験の数週間前から対策を始め、面接練習に関しては数回行っただけで臨んでしまっている実情があります。簡単に言えば対策の量が少なすぎるのです。

そこで本気で公募推薦で合格を勝ち取りたいのでしたら他の受験生の3倍の量の準備を心がける事をおすすめします。

他の受験生よりも見劣りしている

定員が決められている以上、どんなに準備をしても他の受験生に見劣りすると判断されれば不合格になるのです。

大学は限られた募集枠の中から、より優秀で求める人物像に合致した学生を合格させようと考えます。

例えば「部活で部長を務め、学級委員長としても人望が厚かった」人と、「生徒会長として成績優秀を維持しつつ、部活で全国大会に出場した経験もある」人だったら、後者の方が大学側には魅力的に映るでしょう。

つまり、自分では面接でしっかり受け答えし、小論文が完璧にできたと思っていても、あなたよりも魅力的な人がいれば落ちてしまうこともあるのです。

不合格に繋がる5つの理由とそれぞれの対策方法

不合格になる5つの理由とそれぞれの対策方法
合格を勝ち取るには落ちる理由を把握し、対策を練っておくことが大切です。そこで、ここでは5つの落ちる理由と対策方法をご紹介します。

面接での印象が悪すぎる

面接中の態度がだらしなかったり、志望度が低いと思われる発言をしてしまうといった悪い印象を与えた場合は確実に落ちると思ってください。

面接官は面接中の態度から受験生の人物像や一般常識を評価します。そのため、話している言葉の内容だけではなく、態度や話し方も見られていると思った方が良いでしょう。

対策方法としては、高校の先生や家族、友人などに協力してもらい、面接練習を繰り返し行うことです。

あまり知られていませんが、面接では姿勢や入退室の振る舞いや志望度を確認する質問といった必ずチェックされるポイントがあります。

そのため、特に評価されるポイントを押さえながら集中的に練習をすれば印象は格段に良くなります。完璧を目指すよりも大きなミスをせずに「要点を絞って、明るくハキハキと話す」ことが出来るようになれば高評価が期待できます。

小論文で大失敗をしてしまう

小論文での失敗
ほとんどの大学の公募推薦では小論文が課されます。当日に全く知らないジャンルのテーマが出された、緊張して上手く書けなかったなどで大失敗をしてしまう学生も多いです。

小論文の具体的な対策方法は、日頃から小論文の練習に取り組み、文章の型を覚えることです。

「結論→本論→まとめ」の型に従い、論理的な文章を書くことを心掛けましょう。課題文の読解力も必要なので、文章を素早く正確に理解し、コンパクトに要約できるようにします。

それにどんなジャンルが提示されても対応できるように、普段から社会の出来事に目を向けておきましょう。特に受験する学部に関わるニュースは、積極的に収集しておくのがおすすめです。

加えてどうしても小論文を書くのが苦手でしたら小論文を書く練習方法についてまとめた以下のページを参考にしてみるとよいでしょう。

小論文が書けない原因と効果的な練習方法

当日に遅刻をしてしまう

遅刻は社会常識が無い、志望度が低いと見なされてマイナス評価になります。やむを得ない事情があったとしても挽回は難しいでしょう。

面接試験の当日は何が起こるか分かりません。会場に到着するまでに電車の遅延や事故など、急なアクシデントが発生する可能性もあるのです。自宅を出た瞬間から試験は始まっていると思ってください。

対策方法は必ず試験会場の下見をしておき、余裕を持って到着できるようにすることです。

会場までの移動手段は、少なくとも3パターン用意しておくと安心です。そして前日は早めに就寝してしっかり睡眠をとり、万全の状態で臨んでください。

また仮に当日何らかの事情で遅刻することが分かったら、出来る限り早く大学に連絡をして事情を説明しましょう。

提出資料の準備が不十分だった

提出資料の不十分さ
志望理由書や自己推薦書は、熱意と大学とのマッチ度合いをアピールする資料です。ラブレターのようなものなので、誤字の多さや完成度の低さはマイナス評価に繋がります。

志望理由書などを書くときは、学業・部活動・プライベートを問わず「他の生徒と比べて秀でているポイント」をアピールすることが重要です。書いた内容をもとに受験生の適性や意欲、目的意識、将来への展望などが判断されるからです。

対策方法は、自分と大学の接点を見つけ、そこから入学の動機や学部で学びたいことを関連付けて書くことです。以下の流れを意識して作成しましょう。

流れの順番 具体的な記載内容
①志望動機 この大学に入りたい理由+この学部・学科に入りたい理由を書く。
→高校生活で特定の活動に取り組んだ結果、生まれた考えや志向に基づいて説明する。
②意志 志望学部の魅力・入学後にやりたいことを書く。
→学部で扱っている学問の理解度が深いことをアピールする。
③将来の展望 進学先で学び・経験を積んだ結果、叶えたい夢や就きたい職業を説明する。

当日の筆記試験の出来が悪すぎる

筆記試験を課す大学は基礎学力を見ているため、あまりにスコアが低いと不合格に繋がります。

公募推薦は一般選抜と比べると学力試験の比重が小さいのは事実ですが、基礎学力もしっかり見られていると思ってください。

つまり、勉強ができなくても、熱意をアピールすれば何とかなると考えるのは誤りなのです。

筆記試験の対策方法は、出題範囲をしっかり把握し、問題集や過去問を解いておくことです。

付け焼刃の対策では対応できない可能性が高いため、「毎週日曜日の午前中は筆記試験対策に費やす」といった形でスケジュールを決めてコツコツ取り組みましょう。

公募推薦に落ちる確率はどの程度なのか?

目安の公募推薦の合格率
公募推薦に落ちるのは決して珍しくありません。むしろ落ちる学生の方が多いのです。

ここでは、有名大学の2023年度の公募推薦の合格率・不合格率をご紹介します。倍率は大学によって異なりますが、一つの目安として参考にしてください。

大学名
(学部)
合格率 不合格率
名古屋大学
(文学部)
36.3% 63.7%
横浜国立大学
(教育学部)
17.6% 82.4%
上智大学
(経済学部)
39.0% 61.0%
近畿大学
(法学部)
19.2% 80.8%
学習院大学
(国際社会学部)
31.5% 68.5%

参照元:令和5年度名古屋大学入学試験志願者数、受験者数、合格者数、入学者数一覧令和5年度(2023年度) 横浜国立大学学校推薦型選抜実施状況2023年度 入学試験データ(上智大学)令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)学習院大学|入学選抜ガイド2024

上記の表の通り、不合格率は60~80%と高い傾向にあるのです。万が一不合格になったとしても「落ちた自分はもう駄目だ」と悲観的になる必要はありません。

というのも公募推薦で落ちても一般選抜をはじめとした別の受験形式で大学を受けられるので大学受験はまだ終わりません。

そこで万が一不合格になった場合はできるだけ早く気持ちを切り替えて別の受験形式で志望大学の合格を勝ち取るための準備をすればよいのです。

公募推薦で不合格になった後にやるべき事については以下のページでまとめているのでご興味があればどうぞ。

推薦入試で不合格になった後の主な4つの選択肢を大公開

万が一の不合格に備えてやるべき事

不合格に備えてやるべきこと
どんなに対策を練っても落ちる可能性は0にはなりません。そこで第一志望の公募推薦の合格を目指しつつ、不合格に備えた対策もとっておく必要があります。

落ちてから慌てて対策しても、精神的なショックもあり効率良く進められないでしょう。

第一志望の大学以外の大学にも出願する

第一志望オンリーで受験に臨むのは浪人のリスクがあります。というのも、公募推薦は合格の基準も曖昧なことが多く、確実に受かる保証はありません。

そこで公募推薦は専願受験の大学が多いですが、併願可能なところもあるので複数申し込んでおきたいですね。

併願できるかどうかは募集要項に記載されているので、必ず確認してください。ちなみに併願に関しては「①同じ学内の他の学部と併願」、「②他の大学を併願」という2つのパターンがあります。

どちらにも良し悪しはありますが、管理人としては他の大学の併願受験をおすすめします。理由は複数の大学を併願しておいた方が全落ちのリスクが下がるためです。

ただし受験校は多すぎてもよくないので、目安数としては滑り止めの大学も含めて3~6校が無難です。受験する大学が増えれば受験費用や遠征費用、宿泊費用等の負担も大きくなるので、両親と相談して決めましょう。

併願可能な公募推薦を提供している大学の一例については公募推薦における併願と専願の意味の違いと併せて以下のページでまとめております。

詳細はこちら

総合型選抜も利用する

総合型選抜の利用
総合型選抜は公募推薦と試験方式が似ています。併願可能な大学を選んで出願しておくのがおすすめです。

総合型選抜は公募推薦と同様に学力だけではなく、高校時代の活動内容、大学とのマッチ度合いといった複数の項目から総合的な評価を行い、合否が決まります。

合格を勝ち取るための準備については公募推薦の対策内容がそのまま役に立ちます

なぜなら、総合型選抜で評価される項目は志望理由書や活動報告書の作成、小論文の対策、プレゼンテーションの準備、学力試験への対策といったように公募推薦と似た部分が多いからです。

しかも公募推薦よりも併願受験を認めている大学が多いという特徴があります。

ただし、大学によって併願・専願の言い回しが異なるため、目を付けた大学が専願型なのか併願を認めているのか分からなければ問い合わせてみましょう。

参考までに総合型選抜で併願可能な大学の一例と各大学の併願受験に対する記載事項をご紹介します。

國學院大學

本制度は他大学との併願が可能です。
本試験制度内における複数学科・専攻(法学部のみ)への出願はすべての学部・学科で可能です。
ただし、経済学部経済学科・経営学科は第1選考の日程が同一となるため、併願できません。

2024年度 公募制自己推薦(AO型)入学試験要項より引用

帝京大学

本学の学校推薦型選抜(指定校制/医学部公募制)を除くすべての入学試験、および他大学との併願が可能です。

入学試験要項 2024 総合型選抜 学校推薦型選抜 広域多摩地域密着型奨学選抜より引用

立命館大学

本入学試験は専願(受験の際、立命館大学のみを志願すること)ではありません。ただし、本入学試験に出願した場合、本学他学部および国際関係学部の他の(総合型選抜)AO 選抜入学試験を併願することはできません

2024 年度(総合型選抜)AO 選抜入学試験 国際関係学部「国際関係学専攻講義選抜方式」入学試験要項より引用

一般選抜の準備をしておく

公募推薦だけに絞るのではなく、一般選抜の準備も念のために並行しておきましょう。

公募推薦の入試は10月から11月にかけて行われ、合否は11月~12月に分かります。そのため、年明けから本格化する一般選抜を受ける事は十分可能です。

ただし、不合格が確定してから一般選抜の対策を始めても、十分な勉強時間は得られません。というのも一般選抜のピークは2月初旬なので、公募推薦の合否が分かってから2ヶ月程度しかないからです。

そのため、公募推薦の準備で忙しいと思いますが、公募推薦で失敗する可能性がある以上、万が一の状況が起こっても困らないように一般選抜の対策もしておきましょう

公募推薦と一般選抜の違いや両方の対策を行う際のコツについては以下のページでまとめているのでご興味があればどうぞ。

一般選抜と推薦入試の違いを大公開

このページのまとめ

このページのまとめ
今回は公募推薦の落ちる人の特徴や不合格になる理由、対策方法などについて解説してきました。最後に今回取り上げた内容の中で特に押さえておきたい点を振り返りの意味を込めてまとめてみました

おさらいポイント!

  1. 公募推薦で落ちる人の特徴は、以下の3点に該当するケースが多い。
    ①:大学が求める人物像とのミスマッチがあった
    ②:公募推薦の対策が不十分だった
    ③:他の受験生より見劣りしてしまった
  2. 面接はどれだけ良い印象を与えるかが重要。なので先生や友人に協力してもらい、要点を絞ってハキハキと話す練習をするのが欠かせない。
  3. 小論文は書き方の型を知り、長文作成に慣れておくことが大切。あわせて日頃から世界のニュースに目を向け、情報収集を心がけたい。
  4. 志望理由書は大学とのマッチ度をアピールする重要書類。大学との接点を見つけて深掘りしておくと魅力的な内容に仕上げる事を心がけたい。
  5. 試験当日は早めに出発し、余裕をもって到着できるようにする。移動手段は3パターン用意する。
  6. 公募推薦で落ちる確率は60~80%。不合格になるリスクも想定し、第一志望以外の大学も出願しておく。
  7. 併願可能な総合型選抜や一般選抜も併用し、チャレンジする機会を複数作る。

大学受験では、どれだけ準備に時間を費やしたかが合否に影響してきます。ぜひこの記事を参考にして、今後の試験対策に役立ててください。最後に今回のページの内容と併せて目を通しておきたいページをご紹介します。

無事に合格を勝ち取るための対策と推薦入試で合格する人の特徴を大公開

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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