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2021.07.27 推薦入試

公募推薦で受かる人と落ちる人の違いとは?

公募推薦で受かる人と落ちる人の違いとは?

大学側が指定した受験条件を満たし、所属する学校の学校長から推薦をもらえば誰でも出願が可能な「公募推薦」。

最近では公募推薦を採用する大学が増えたこともあり、注目を集めています。

しかし、いくら注目を集めているとはいえ、公募推薦を利用して大学に進学する高校生は一般受験で入学する数と比べるとまだまだ少数。

それに公募推薦は総合型選抜(旧AO入試)と比べてもマイナーな入試形態なのでどんな人が受かるのかはあまり情報が出回っておりません。

そこで今回は、公募推薦で受かる人の特徴や落ちる可能性が高い人の特徴、そして公募推薦で受かるためにやるべき事などを詳しくご紹介します。

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

公募推薦に受かる人の7つの特徴

公募推薦に受かる人の7つの特徴
まずはじめに公募推薦に受かる人に見受けられる7つの特徴をご紹介します。

評定平均が募集条件より明らかに高い

評定平均の高さは公募推薦において非常に重要です。なぜなら、大多数の大学が公募推薦では評定平均の足切りラインを設けていることに加えて受験生に評定平均を提出させるためです。

そのため、評定平均が高いことはそれだけで公募推薦で有利になります。中でもあなたの評定平均が大学側が募集要項で定めている評定平均よりも大幅に高ければ合格にぐっと近づきます

例えば出願条件に「評点平均が3.5以上」と定めている大学を受けるとします。このケースであなたの評定平均が4.0以上ならば明らかに基準値を大幅に満たしていますよね。

当然、評定平均という評価項目においては非常に大きなアドバンテージになります。

逆に出願条件が3.5以上のケースであなたの評定平均が3.6ならばどうでしょうか?

あなたの評定平均は基準値ギリギリなので、他の受験生よりも評定平均が悪いことさえ考えられます。結果として評定平均という1つの評価項目では高い評価を得られないので合格のハードルは上がります。

大学に提出する資料(志望理由書や自己推薦書)の完成度が高い

公募推薦では「志願理由書」や「自己推薦書」の提出を大学側から求められます。

「上手に書けない」「長い文章を書くのは面倒」と敬遠する高校生も多いこれらの書類は、丁寧に取り組むだけでライバルと差をつけられます。

大学側はこれらの書類を通じ、受験生本人の思いや思考力、人間力も判断します。

何より最初に大学側の目に留まる「志願理由書」並びに「自己推薦書」の完成度は合否を決める評価対象項目の1つです。完成度が高ければ一次選抜の段階で高評価を受けますし、完成度が低ければ書類選考で落ちることもあります

試験日に実施される小論文やテストの出来が良い

公募推薦は複数の基準の総合評価で合否が決まりますが、試験当日の小論文や筆記テストの結果は合否に大きな影響を及ぼします

試験当日の小論文やテストは時間が決められている以上、きちんと対策をしたかどうかで結果が大きく変わります。

大学側は当日の小論文やテストの出来で受験生の頭のよさや学力などをチェックします。当然、出来が悪ければ不合格に直結しますし、出来が良ければそれだけ合格に近づきます。

面接での受け答えとマナーがしっかりしている

面接の際のマナーや質問に対する受け答えの雰囲気はあなたの魅力を面接官に伝える際には非常に重要です。

というのも面接の場でマナーや受け答えに問題があれば「この子には来てほしくない」と思われてしまうので一気に不合格に近づくからです。

加えて質問に対する受け答えの態度や相手に配慮あるマナーは、コミュニケーション力のアピールになるだけではありません。

本番の面接に対して入念に準備をした熱意を面接官に伝えられます。当然、準備をしていない高校生と比べると高い評価を受けますので自ずと合格に近づきます。

志望する大学の事をよく理解している人

志望する大学のことをよく調べて理解しておくことは公募推薦での合格に欠かせません。

毎年何十人と受験生を見ている大学側は、各受験生が本心からその大学に入りたいと思っているかをすぐに見抜きます。

それに面接では基本的に大学を志望する理由や「他の大学ではなくてどうしてうちなの?」という質問も来ます。

当然、受ける大学のことをよく調べていないと回答はできませんが、本気で大学のことを調べ上げれば明確な理由を説明できるはず

志望大学のことを深く知り、志望度を伝えられればおのずと面接の印象もよくなります。大学に関する情報はインターネットやオープンキャンパス、先輩のクチコミ等も利用してよく調べておきましょう。

頑張りや結果をアピールできる課外活動がある人

部活や生徒会、学校以外の活動などでの活動実績は目立ちます。

実績がある受験生は、積極的にアピールすることができますし面接の場でも高く評価されます。

実績に関しては「全国大会出場」といった大きなものではなくても大丈夫です。

例えば「チームで○○を成し遂げ、その中で私は△△をした」といったようなチームの中での実績でも十分に評価されます。

小さな実績であっても伝え方次第で面接官から高評価を受けることが可能なのでなにか1つでも自信をもって語れる実績を作りましょう。

皆勤賞に近い出席率がある人

高校から大学に提出する書類には欠席数や遅刻数は記載されます。当然、遅刻や欠席の数が多い人よりも皆勤賞または皆勤賞に準ずる出席率がある方が好印象を持たれます。

というのも、皆勤賞に近い出席率が意味するのは「毎日きちんと学校に通っていた」事実だからです。つまり受験生の真面目さや勤勉さの現れです。

皆勤賞があるからといって必ず公募推薦で合格するわけではありませんが、評価項目の1つであることは認識したいですね。

逆に落ちる人はどんな人なのか?

不合格になる人の7つの特徴
公募推薦で不合格になりやすい受験生には以下のような特徴が見受けられます

  • 提出書類の仕上がりが雑
  • 小論文やテストの対策が不十分のまま受験する
  • 基本的なコミュニケーションスキルがない
  • 面接の受け答えが模範解答の丸暗記である
  • 大学について調べていない
  • 評定平均が他の受験生よりも低い
  • 出願時の動機が不明瞭
    (*有名だからとりあえず受ける、等)

今取り上げた7つの項目の中に該当するものがあれば合格を勝ち取る際の足かせになる恐れがあります。

そのため、該当する項目があれば今からでも対策をしてマイナスポイントをなくすことをおすすめします。

公募推薦に落ちる人の特徴に関するより詳しい情報は不合格にならないための対策方法と併せて以下のページでまとめているのでご興味があればどうぞ。

公募推薦で落ちる人の特徴と落ちないための対策方法

志望校に受かるためにやるべき事

合格を勝ち取るためにやるべき事
次に公募推薦で志望校に受かるためにぜひともやっておきたい8つのアクションをご紹介します。

評定平均を可能な限り上げる

最優先は、評定平均を可能な限り高めておくことです。

志望大学の評定基準ギリギリで出願するよりも、少しでも上回っていた方が選考で有利だからです。高校の評定は学校の定期テストの成績で決まりますから、学校のテストで点数を取れるよう対策しましょう。

ちなみに評定平均には5教科7科目のような主要科目だけではなく、音楽や体育のような副教科も含まれます。

副教科は一般受験とは関係ない科目である以上、多くの高校生は力を入れません。しかし、評定平均が重要になる公募推薦において副教科は主要5教科と同じように大切な科目になります

副教科の評定アップは評定平均の向上につながる以上、音楽・体育・家庭科・美術といった科目も主要科目と同様に頑張りましょう。

受験する大学を調べて志望理由を明確にする

面接で必ず聞かれる志望理由は、自分の言葉で情熱を持って語れるかどうかで評価が分かれます。

そのため、まずは大学について詳細に調べることから始めて、志望大学の良さを実感したいですね。

そのうえであなたの将来像と志望する大学の関連性、そして他の大学ではダメな理由まで語れるようになれば言うことなし。

志望大学の魅力を知り、他の大学との違いを理解した上で語れる志望動機は面接の場で非常に高い評価を受けることができます

オープンキャンパスに参加をする

オープンキャンパスに行って実際を体験することも大切です。

というのも大学によっては公募推薦の受験資格の1つに「オープンキャンパスへの参加」を義務付けているケースがあるからです。

それに仮にオープンキャンパスへの参加を義務付けていない大学であっても足を運ぶ価値はあります。

なぜなら、オープンキャンパスに足を運べばネット上の情報を見るだけでは決して感じることができない大学の魅力を実感できるためです。大学の魅力が分かれば自ずと志望動機の深みが増すので面接の場でも自然と熱意を伝えられます。

小論文の練習を始めて先生に添削を頼む

小論文練習は早めに始めましょう。それにできることならば練習で書いた小論文は適宜先生にチェックしてもらうことをおすすめします。

実際書いてみるとわかりますが、まとまった分量を理路整然と時間内に書き上げることは、トレーニングなしにはできません。それに自分で書いた小論文の問題点や出来栄えを自分で客観的に評価するのは厳しいので先生に見てもらうことは欠かせません。

そこでまずは過去問や市販の問題集を買って何度も書いてみましょう。そして練習で書いた小論文に関しては完成次第、適宜高校の先生に添削してもらうことをおすすめします。

2級以上の英検を取得する

公募推薦で合格をする際に2級以上の英検(出来れば準1級)を持つことが非常に重要です。

理由は大学の中には出願時の条件に「2級以上の英検を取得している事」という項目を課しているケースがあるためです。

当然、「英検2級の縛りがある大学」は2級以上の英検を保有していなければ受けられません。

それに出願時に英検の保持を求めない大学であっても2級以上の英検の取得は加点材料になるので合格に近づきます。

学業以外の課外活動で語れる経験を積む

学業以外の活動経験を積むことも、公募推薦突破には有効です。

というのも学業以外の課外活動の実績は評定平均や出願書類の出来栄えと同様に公募推薦の合否を分ける評価項目の1つだからです。

ちなみに課外活動は部活が一般的ですが、部活以外の課外活動もあります。例えば生徒会やボランティア活動も立派な課外活動といえます。

何かしらの課外活動で語れるだけの経験を持てば自己推薦書を書く際のネタにもなりますし、面接の自己PRにも使えます。

自ずと公募推薦の合格率も高まるので学業以外で誇れる経験を最低でも1つは積んでおきましょう

志望理由書や自己推薦書の添削を依頼する

出願する大学が決まったら、「志望理由書」「自己推薦書」を準備し、何度も学校の先生に添削を頼みましょう。

これらの書類はあなたの魅力やあなたの熱意を大学側に伝えるラブレターのような意味合いを持つ提出書類です。

初めて書く際には何を書いてよいかわからないと思いますが、まずは指定の形式に沿って一度書いてみてください。

そのうえで書いたもの必ず高校の先生、あるいは塾の先生など経験豊富な大人に添削してもらいたいですね。

大人に見てもらえばあなたでは気づけない文章の問題点や改善点を指摘してもらえるので自ずと完成度が高まります。

一次選抜に通った後には面接の練習をする

一次選抜(書類選考)通過後から、二次選抜でほぼ必ず行われる面接の練習をしていきましょう。そして面接練習で意識をしておきたいポイントは以下の2つです。

  • よくある質問集にそって自分の受け答えをまとめること
  • 本番を想定した模擬面接を何度も重ねることです

特に模擬面接に関しては高校の先生に時間を作ってもらい、不安な気持ちがなくなるまで練習を重ねましょう。まとめた受け答えの丸暗記は不要ですが、「十分に練習した!」ことが本番で自信になります。

そもそも合格率はどの程度なのか?

目安の公募推薦の倍率
公募推薦の合格率は大学・受験年度によって変動します。

1倍台の大学もあれば5倍を超える大学もある

大学全体を見ると1倍を切る、あるいは1.2倍程度と「受験すればほぼ合格する」ケースもあります。しかし、一方で人気大学の場合は8倍~10倍と非常に狭き門になる場合もあります。

一般的には有名大学や上位・難関大学の方が倍率が高い傾向にあります。

有名大学・難関大学であるほど、どうしてもその大学に入りたい受験生は増え、1回でも多くの受験機会を活かしたいという心理が働くためです。

また、特色ある大学・学部学科も受験生が集中するため、倍率は高くなりがちです。

2倍~5倍が多い

例年の入試結果から、MARCH以上の上位大学の公募推薦倍率は2.5~5倍程度。中堅大学で2倍前後となることが多く見られます。

以下に主な大学の公募推薦合格率と合格者数をまとめましたのでご覧ください。

大学名 2020年度の倍率
上智大学
(経済学部・経済学科)
2.5倍
(募集24人・志願者52人・合格者21人)
同志社大学
文学部|英文学科
1.3倍
(募集10人・受験者19人・合格者15人)
武蔵野大学
(法学部|法律学科)
1.7倍
(募集非公開・受験者10人・合格者6人)
法政大学
(文学部)
2.5倍
(募集25名・受験者70名・合格者28名)

今回は取り上げなかった一般選抜と公募推薦の倍率の違いについては以下のページでまとめているのでご興味があればどうぞ。

一般選抜との難易度の違いや倍率の違いを大公開

評定平均は公募推薦でどの程度重要?

評定平均と公募推薦の合格の関係性
次に公募推薦において評定平均がどの程度重要視されているのかについて考えてみます。

基準評定よりも高ければ高いほど有利

公募推薦は大学が定めている基準評定を満たしてさえいれば出願できます。

なぜなら、基準評定は出願の最低条件であり、選考の下限を定めるものだからです。とはいえ、高ければ高いほど有利です。

というのも、最低基準をぎりぎり満たす人と評定平均が最低基準をはるかに上回る人では後者の方が高い評価を受けるからです。

それに公募推薦に出願する受験生は「生徒会で役員をしていた」、「部活を3年間頑張ってきた」といった形で特性がある程度似通っています。

そのため、同じ属性の受験生が集まる中で、評定が高ければそれだけで際立ちますし評定が低いと明らかにマイナスになります。

評定平均がギリギリでも受かるの?

評定平均が基準評定より高い方が有利なのはもちろんですが、基準ギリギリでは合格できないわけではありません。

公募推薦は受験生の成績・高校時代の活動・当日の課題や面接の受け答え等を総合的に評価します。

つまり、評定平均が唯一絶対の合否基準ではないため、ギリギリでも合格できる場合があるのです。

ただし、評定基準ギリギリで合格を狙うには自分より評定が高い他の受験生を評定以外の項目で追い抜かないといけません

部活の実績や面接・小論文に圧倒的に自信がある場合は別として、評定が高い受験生に比べて合格までの難易度が上がることは忘れてはいけません。

ギリギリの評定平均で公募推薦の合格を勝ち取る方法や低い評定を埋めるためにやるべき事については以下のページで詳しくまとめているのでご興味があればどうぞ。

ギリギリの評定平均で公募推薦は受かるのか?

このページのまとめ

このページのまとめ
最後にここまでの内容の中で特に押さえておきたい公募推薦で合格するために欠かせないポイントを改めて一覧にしてみました。

  • 出願基準を上回る評定平均を手に入れる
  • 大学について調べる
  • 志望理由を明確化する
  • 出願書類は丁寧に仕上げる
  • 小論文や面接の対策を積み重ねる
  • 添削や面接は先生の力を借りる

いずれも自己努力が及ぶ範囲の事柄です。そのため、公募推薦で合格を勝ち取りたいのでしたら今取り上げた全てに着手したいですね。

本記事を参考に合格に向けて取り組んでみてください。最後に併願受験が可能な公募推薦を提供している関東・関西の私立大学を紹介しているページをご紹介してこのページを終えようと思います。

非専願型の推薦入試の特徴と提供大学を大公開

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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