総合型選抜(旧AO入試)対策の専門塾ホワイトアカデミー

各大学の対策情報

2023.08.16 総合型選抜(旧AO入試)

成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)の特徴と対策方法

成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)の特徴と対策方法

今回は成蹊大学で実施している総合型選抜(AOマルデス入試)の特徴と対策方法についてご紹介します。以下のような内容について取り上げておりますので、気になる内容があるかぜひご確認ください。

今回の記事で取り上げる主な内容

  • 成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)の特徴
  • AOマルデス入試の実施学部・学科
  • 各学部・学科の募集要項や出願条件
  • おすすめの併願受験先
  • AOマルデス入試で合格するための対策方法
  • AOマルデス入試受験者がよく抱く疑問への回答

上記のような内容について取り上げている今回の記事と特に相性が良い人の特徴についてもまとめてみました。

特に今回の記事を読んで頂きたい方

  • 一般選抜だけでは不安があり、総合型選抜(AOマルデス入試)の受験も検討している
  • 成蹊大学には総合型選抜があるのか知りたい
  • 総合型選抜の募集要項や試験内容を知ったうえで成蹊大学に出願するべきかどうかを判断したい
  • 成蹊大学の総合型選抜を受けるにあたり、どのような対策をすべきか知りたい

どれか一つでも当てはまる方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

目次

成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)とは?

成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)
はじめに、成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)の特徴や実施学部、各学科の倍率などについて解説します。

AOマルデス入試についてまだよく知らない方は、まずこちらからチェックしてみてください。

【2024年度】成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)の特徴

成蹊大学のAOマルデス入試では、求める学生像に合致する学生・求められる資質をもつ学生を、書類審査や面接、プレゼンテーション、学力審査などによって選抜します。

一次審査は全学部共通で書類審査、二次審査は学部ごとの独自審査です。

他の入試方法と異なるAOマルデス入試の特徴は、3つあります。

  1. 志望理由書や自己表現力審査などで、高校3年間に活動してきたことやそこから得た学び、大学で学びたいことや大学卒業後にやりたいことを思い切り表現できる
  2. 教科重視の入試でははかることのできないさまざまな個人の能力が総合的に審査される
  3. 帰国生、社会人、外国人などの特別受験制度があり、一般受験でも現役生・既卒生の区別はない

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

AOマルデス入試は、課外活動や学校以外の活動実績をアピールしたい方、成蹊大学で学ぶ明確な目的がある方にぴったりの入試方法です。

「本番一発勝負の一般選抜だけだと不安…」という方も受験して損はありません。

総合型選抜(AOマルデス入試)を実施している学部一覧

成蹊大学総合型選抜の実施学部
AOマルデス入試は、成蹊大学にある全学部・全学科で実施しています。学部・学科一覧はこちらです。

学部 学科
経済学部 経済数理学科
現代経済学科
経営学部 総合経営学科
法学部 法律学科
政治学科
文学部 英語英米文学科
日本文学科
国際文化学科
現代社会学科
理工学部 理工学科

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

また、AOマルデス入試では、受験生を4つの出願区分に分けています。

  1. 一般受験
  2. 帰国生特別受験
  3. 社会人特別受験
  4. 外国人特別受験

一般受験は、現役生だけでなく既卒生も対象です。それぞれ出願資格や試験内容が少しずつ異なるため、自分の年齢や経験にあった区分を選択しましょう。

外国の学校に通っていた方や社会人経験がある方は、特別受験の概要も調べておくのがおすすめです。

なお、特別受験の募集人員は一般受験の定員に含まれています。

2023年度の総合型選抜(AOマルデス入試)の合格倍率

成蹊大学総合型選抜の合格倍率
ここでは、2023年度に行われたAOマルデス入試の合格倍率を学科ごとにまとめました。

志願者・合格者・倍率のカッコ内には、帰国生・外国人・社会人の合計結果を記載しています。

学部 学科 志望者
(一次選抜)
合格者
(二次選抜)
倍率
経済学部 経済数理学科 17 5 3.4
現代経済学科 27 8 3.4
経営学部 総合経営学科 90(5) 18(2) 5.0(2.5)
法学部 法律学科 24(3) 9(1) 2.7(3.0)
政治学科 20(1) 8(1) 2.5(1.0)
文学部 英語英米文学科 7(2) 7(0) 1.0(0)
日本文学科 7 5 1.4
国際文化学科 11(4) 2(2) 5.5(2.0)
現代社会学科 7(1) 3(0) 2.3(0)
理工学部 理工学科 43(2) 11(1) 3.9(2.0)

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

2023年度におけるAOマルデス入試の一般受験の合格倍率は、3倍あたりが平均です。

倍率1.0台の学科もありますが、全体的に見て合格倍率は決して低くありません。「受験すればほぼ受かる」とは考えず、しっかり対策を行いましょう。

なお、AOマルデス入試は募集人員が少ないものの、どの学科も志望者は数十名です。

たとえ倍率が高い学科でも、数十名の中で存在感を示すことができれば合格のチャンスは十分にあります。

総合型選抜(AOマルデス入試)の出願期間・入試日程

成蹊大学総合型選抜の入試日程
2024年度の成蹊大学AOマルデス入試の選考スケジュールは、以下の通りです。

出願期間 2023年9月20日(水)~10月4日(水)※消印有効
試験日 一次審査:書類審査
二次審査:2023年11月11日(土)
合格発表日 一次審査:2023年11月2日(木)10:00
二次審査:2023年11月20日(月)10:00

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

試験は、書類審査を行う一次審査と、学部ごとに選考を行う二次審査の2回です。

毎年11月下旬には最終合格者が発表され、12月上旬までに入学手続きを行います。

成蹊大学の総合型選抜の2大対策項目

成蹊大学の総合型選抜の2大必須対策項目
総合型選抜を利用して成蹊大学の合格を目指すのでしたら以下の2つの対策に取り組む事が欠かせません。

総合型選抜で成蹊大学に合格するための2大対策項目

  • 志望学部・志望学科の選考内容に応じた個別の対策
  • どの学部・学科を志望するにせよ対策すべき対策項目

「志望学部・志望学科の選考内容に応じた個別の対策」については後程、各学部単位でご紹介しますので、ここでは「どの学部・学科を志望するにせよ対策すべき対策項目」について解説します。

志望学部・学科に関係なく対策すべき7つの対策項目

成蹊大学に合格するための7つの対策項目
成蹊大学の総合型選抜を受けるのでしたらどの学部・学科を志望しようとも以下の7つの対策が欠かせません。

対策すべき事 対策が必須な理由
評定平均の向上 どの学部も調査書を求める以上、評定平均は必ずチェックされるためです。評定平均が低い人と高い人とでは当然、高い人の方が合否判定において有利になります。
2級以上の英検の取得 英検の有無は調査書を確認される段階で大学側に確認されるためです。

出願条件に英検を課さない学部が多いとは言っても2級以上の英検を持っている事は加点項目になります。

加えて、2級よりも準1級、同じ2級でも英検CSEスコアが1980点よりも2100点の方が英語力の高さをアピールできるので2級を取得した後もより高い級とスコアを目指しましょう。

欠席と遅刻を増やさない事 欠席と遅刻の回数が多いことは、大学側に悪い印象を与えます。そのため、可能な限り遅刻の回数と欠席の回数は0に近づける事が欠かせません。

志望学部・学科に評価される活動 総合型選抜では志望する学部・学科が定めるアドミッションポリシーに即している人物であるかどうかは合否判定で必ず確認されるためです。

マッチ度が高いと思われれば合否判定で有利になるので、志望学部・学科に評価される活動経験を積む事は重要です。

志望学部・志望学科に対する明確な志望理由を持つこと 総合型選抜の合否判定において受験生の志望度の高さは必ずチェックされるためです。

評定平均が高かったり、部活で全国大会に出場しようと成蹊大学の志望学部・志望学科で学ぶ事への意欲を伝えられないと合格は厳しいです。

出願書類の作り込みをする 出願時に求められる出願資料は各学部・学科で異なりますが、どの学部・学科も受験生の出願資料は合否判定時の判定項目にしています。

協調性や他者への貢献性、リーダーシップを培った事をアピールできる課外活動の経験 成蹊大学だけの話ではありませんが、総合型選抜では大学側に協調性や他者への貢献性やリーダーシップが高いと評価される人が合格しやすい傾向があります。

それに成城大学の各学部の「求める学生像」を見ると、協調性・他者への貢献性・リーダーシップのいずれか、または複数を求めていることも分かりますので非常に大切です。

7つの項目の対策のポイント

合格するための7つの対策項目の対策方法

対策項目 対策のポイント
評定平均の向上 学校の定期試験で高得点を取る事とどの科目であっても提出物をきちんと提出する事をまずはしましょう。

加えて評定平均を算定する際には、主要な5教科7科目に加えて体育や家庭科の評定も影響するので、主要科目以外でも高評価を目指す事も重要です。

また、授業態度や各教科の先生と仲が良いかどうかも評定に影響をする可能性がある以上、授業では積極的に発言したり先生に好かれる事も大切です。

2級以上の英検の取得 英検2級の過去問と2級合格に必要な英語力を培える文法書と英単語帳を購入して何度もやり込む事です。

参考書は何冊も購入するのではなく、買った1冊の参考書の内容をまずは完璧に理解しましょう。その上で過去問を解き続けて本番の試験方式に慣れれば英検2級の合格は難しくありません。

欠席と遅刻を増やさない事 欠席と遅刻を増やさないためには、規則正しい生活と体調不良の予防です。

スナック菓子をはじめとした体に悪い食べ物を口にする機会を減らす、十分な睡眠時間を確保する、うがい手洗いを行うは、欠席と遅刻の原因になる体調不良の予防に非常に重要なので、気を配りましょう。

特に早寝・早起きをして朝方生活を意識する事は遅刻の激減に繋がりますので、心がける事をおすすめします。

志望学部・学科に評価される活動 志望学部・志望学科のアドミッションポリシーや募集要項の中の志望学部・志望学科の欄を確認して、どんな活動経験をしている受験生を評価するのかを確認しましょう。

評価されやすい活動経験を知った後には、部活・生徒会・ボランティア・探究活動といった何らかの課外活動を通して志望学部・志望学科に評価される活動経験を積む事を目指しましょう。

中でも志望理由書や面接で『これを専攻したい』とアピールすることになる分野と関連した探究活動経験の有無は合否を分ける重要なポイントとなります。

そのため、万が一現時点で志望学部・志望学科に評価される活動経験がない場合は、大学入学後に専攻を希望している分野と関連した探究活動にこれから取り組むのが有効です。

志望学部・志望学科に対する明確な志望理由を持つこと 他の大学・学部・学科ではなく、成蹊大学の志望学部・志望学科に入学をしたい動機を明確にしましょう。

最低限の合格ラインとしては、他の大学・学部・学科ではダメな理由をはっきり説明できるようになることです。

ただし、面接でより高い評価を受けたいのでしたら、志望学部・志望学科に入学した後の学習計画も作成しておきたいです。あなたが考えた入学後の学習計画と絡めた上で成蹊大学の志望学部・志望学科ではないといけない理由を説明出来れば、志望度の高さが際立ちます。

出願書類の作り込みをする 出願書類の作り込むコツは、作成した出願書類を学校の先生や塾の先生に読んでもらい、何度も添削を受ける事です。

大人からの添削を受ければ、あなた自身では気づかなかった文章の不明瞭さや日本語のおかしさや誤字・脱字などを修正する事が出来ます。

また、出願書類の完成度は作成に要した時間と添削を依頼した回数とある程度比例するので時間をかける事は重要です。そのため、出願期日に余裕がある時期から出願書類の作成に取り組み、改善を繰り返せる時間を確保しましょう。

協調性や他者への貢献性、リーダーシップを培った事をアピールできる課外活動の経験 他者との関りが求められる課外活動の中で、協調性・貢献性・リーダーシップの3つを培った事を語れる体験を意図的に作る事が一番の対策になります。

課外活動は、ボランティア・短期留学、部活、生徒会、学園祭の運営、その他のどれでも構わないです。

ただし、協調性も他者への貢献性もリーダーシップも培った事を客観的に伝えるためには、何かしらの証明書や成果物の用意が重要になります。そのため、経験を積む事に加えて証明書や成果物の準備も心がけましょう。

例えば感謝状であったり、活動報告をまとめたレポートだったり、実績を証明できる証明書や推薦書等があれば、大学側にアピールしやすくります。

経済学部の出願条件と対策のポイント


ここからは、成蹊大学経済学部で実施しているAOマルデス入試の概要や対策ポイントなどを解説していきます。

経済学部が求める学生像


成蹊大学の経済学部は、2020年4月から「経済数理学科」と「現代経済学科」の2学科制になりました。

ここでは、経済学部全体および各学科が求める学生像をそれぞれ紹介します。

経済学部が求める学生像
経済学とは、持続可能な社会の発展をめざし、社会における経済活動の在り方を研究する学問です。社会を豊かにするために経済の効率性をどのように高めることができるか。豊かさを公平に分かち合いつつ次世代に受け継いでいくためにはどうしたら良いのか。経済学の目的は、このような人類にとっての普遍的な問題を解決しようとすることです。
成蹊大学経済学部は、学生・教員のお互いの顔がみえる少人数教育の下で、経済学を基礎から応用までしっかり学び、経済現象の解明や社会問題の解決に向けて正面から取り組みたい学生を求めます。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

経済数理学科が特に求める人物像は……
ものごとを論理的に考えたい人、データの中から真実を見つけたい人、他者へものごとを論理的に説明したい人。
現代経済学科が特に求める人物像は……
ものごとを実体験を通して理解したい人、他者と協力しながら共に目的を達成したい人。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

また募集要項では、経済学部に求められる資質も3つ挙げられています。

① 経済現象の解明と社会問題の解決に対する強い関心
② 経済学を学ぶ上で必要となる情報の理解力や処理能力
③ 他者と積極的にコミュニケーションを図り、協力しようとする姿勢

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

経済学部のAOマルデス入試を考えている方は、これらの内容をしっかりおさえて受験に臨みましょう。

経済学部の募集要項の概要と出願書類

出願期間 2023年9月20日(水)~10月4日(水)※消印有効
一次審査合格発表日 2023年11月2日(木)
二次審査日 2023年11月11日(土)
二次審査合格発表日 2023年11月20日(月)
主な出願時提出書類
(一次審査)
・調査書
・志望理由書
・課題レポート
・活動報告書(以下3点について記載)
→学術・芸術・スポーツなどの課外活動、生徒会活動、地域活動、ボランティア活動など
→各種検定・資格試験の合格実績やスコア
→自分の得意なこと、長所など
二次審査 発表・質疑応答審査(プレゼンと質疑応答を含む個人面接)
募集人数 経済数理学科…4名
現代経済学科…8名
出願時必要最低評定平均 なし
倍率
(2023年度)
経済数理学科…3.4倍

現代経済学科…3.4倍
参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

特筆すべき出願内容

経済数理学科に出願する場合は、以下の要件を満たすこと。
■ 高等学校において「数学Ⅰ」「数学 A」「数学Ⅱ」「数学 B」をすべて履修し、数学の合計修得単位数が13単位以上であること。

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

対策のポイント


経済学部のAOマルデス入試で対策すべきポイントは、以下の3つです。

  • 経済数理学科を受験する場合、出願資格を必ず満たす
  • 出願時に提出する課題レポートに力を入れる
  • 二次審査のプレゼンテーション・質疑応答の対策を万全にする

それぞれ解説していきます。

経済数理学科を受験する場合、出願資格を必ず満たす

経済数理学科に出願するには、「数学Ⅰ」「数学A」「数学Ⅱ」「数学B」をすべて履修し、数学の合計修得単位数が13単位以上なくてはなりません。

この条件を満たしていないと出願ができないので、経済数理学科を志望する場合は十分に注意しましょう。

ちなみに、現代経済学科には特別な出願資格はありません。

出願時に提出する課題レポートに力を入れる

経済学部のAOマルデス入試では、出願時に1,200字程度の課題レポートを提出する必要があります。

課題レポートの配点とテーマ

一次の書類審査における課題レポートの配点は、100点中50点分です。

志望理由書や活動報告書よりも配点が高いため、重点的に取り組んだ方がいいでしょう。

レポートのテーマは成蹊大学の入試情報サイト S-NETで公開されており、2024年度については「外国人観光客と日本経済」です。

2024年度のテーマである「外国人観光客と日本経済」では、以下の3点について述べるように指定されています。

  1. 提示された3つの図から読み取れることを自分の言葉で述べる
  2. 2023年1月から最近までのインバウンド需要の推移を調べ、関連する図表を引用して内容をまとめる
  3. 日本が外国人観光客を受け入れるうえでの課題と、講じるべき政策のアイディアを述べる

参照元:成蹊大学「経済学部(経済数理学科・現代経済学科 共通) 2024 年度 AO マルデス入試 一次審査課題

課題レポートの質を上げるコツ

課題レポートは合否判定項目の1つになるので、完成度の高いものを作る事が欠かせません。完成度の高いレポートを作成するために心がけたいポイントは以下の3点です。

課題レポートの完成度を上げるための3つの心得

  • 引用する図表のデータ元にこだわる(できるだけ省庁やそれに準ずる機関が公表しているデータを用いる)
  • 図表を引用する際のルールを遵守する
  • 結論から述べる

また、一度作り上げたものをそのまま大学側に提出するのではなく、作成後には学校や塾の先生に添削してもらう事も欠かせません。

添削を受けた後に指摘されたポイントを改善していけば、徐々に課題レポートの完成度は高まります。何度も改善を重ねる事で最終的に最高のレポートを提出できるように頑張りましょう。

二次審査のプレゼンテーション・質疑応答の対策を万全にする

二次審査の発表・質疑応答審査では、約25分で3つの審査が行われます。

① 文献資料の内容と自身の考えをまとめた発表要旨(レジュメ)にもとづく約10分のプレゼン
テーション※1
② 発表内容や課題に関する5~10分の質疑応答
③ 志望理由や活動歴などについての5分程度の質疑応答

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

課題となる文献資料は10月下旬に発表され、受験者はレジュメを作成して試験時に提出する必要があります。

レジュメはA4用紙1枚(片面のみ)と、それほど量は多くありません。

しかし、プレゼンテーションの内容と密接に関わる資料のため、作成にはある程度時間がかかると想定しておきましょう。

プレゼンテーションの細かい内容や準備の仕方、レジュメ作成時のポイントは、募集要項のP.15〜16にまとめて記載されています。

経済学部志望の方は必ず目を通しておいてください。

経営学部の出願条件と対策のポイント


次に、経営学部の出願条件や求める学生像、対策のポイントなどを解説していきます。

経営学部が求める学生像


経営学部のAOマルデス入試では、以下のような学生が求められています。

経営学部が求める学生像
経営学部の AO マルデス入試では、ゼミ(演習)において牽引的な役割を果たすとともに、何事にも積極的に取り組み、ゼミ全体を活性化させるような学生を求めています。以下の条件を満たす優れた人材が多数集まることを期待します。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

具体的に求められる資質はこの4つです。

① 自分の将来に関して、明確なヴィジョンをもっている、または自分の将来を真剣に見つめている。
② 自分の意見や考えを明確かつ論理的に表現できる(言葉で述べることおよび文章で表現することの両方を含みます)。
③ 知的好奇心が旺盛で、わからないこと、理解できないことを放置せずに、納得がいくまで自分で調べたり質問したりする。
④ 他人の意見を尊重し、共同して学修することに積極的に取り組める。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

経営学部では、一次の書類審査、二次の総合分析力審査、討論力審査(一般・帰国生のみ)、自己表現力審査(社会人・外国人のみ)にてこれらの資質をチェックしています。

それぞれの審査と求められる資質をリンクさせて、出願書類の作成や試験対策を行いましょう。

経営学部の募集要項の概要と出願書類

出願期間 2023年9月20日(水)~10月4日(水)※消印有効
一次審査合格発表日 2023年11月2日(木)
二次審査日 2023年11月11日(土)
二次審査合格発表日 2023年11月20日(月)
主な出願時提出書類
(一次審査)
・調査書
・志望理由書
・課題レポート
・活動報告書(以下3点について記載するとともに、成果を証明する資料を提出)
→学術・芸術・スポーツなどの課外活動、生徒会活動、地域活動、ボランティア活動など
→各種検定・資格試験の合格実績やスコア
→自分の得意なこと、長所など
二次審査 一般・帰国生…総合分析力審査・討論力審査

社会人・外国人…総合分析力審査・自己表現力審査

募集人数 総合経営学科…20名
出願時必要最低評定平均 なし
倍率
(2023年度)
一般…5.0倍

帰国生・外国人・社会人…2.5倍
参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

特筆すべき出願内容 なし

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

対策のポイント


経営学部の対策ポイントは、以下の3つです。

  • 志望理由書と活動報告書を丁寧に作成する
  • 1,200字程度の課題レポート作成に力を入れる
  • 二次審査の対策を万全にする

それぞれ解説します。

志望理由書と活動報告書を丁寧に作成する

志望理由書と活動報告書は、出願時に作成・提出する書類です。

それぞれの書類に記載する内容を表にまとめました。

志望理由書 ・将来の夢や就きたい職業
・経営学部を志望した理由、経営学部で何を学びたいか(600字以内)
活動報告書 ・中学校入学以降に行ってきた活動内容
・修得している検定や資格
・人に誇れること、自分の得意なこと、自分の長所など

参照元:成蹊大学「2024年度 成蹊大学 AOマルデス入試 志望理由書」「 2024年度 成蹊大学 AOマルデス入試 活動報告書

一次の書類審査において、この2つの書類は調査書とあわせて50点分の配点となっています。

各設問の記入欄はそこまで大きくありません。記載する内容をあらかじめまとめ、簡潔でわかりやすい文章を心がけましょう。

1,200字程度の課題レポート作成に力を入れる

経営学部では、出願時に1,200字程度の課題レポートを提出する必要があります。2024年度の課題は、「企業はソーシャルメディアとどう向き合うべきか」です。(参照元:経営学部一次審査課題

課題レポートは、書類審査の配点のうちの半分を占める重要な評価項目です。

与えられたテーマに関する正しい知識と、テーマに対する深い理解を示せるようにレポートを作成しましょう。

経営学部では、一次審査で志望者の約半数が選抜されます。そのため出願書類の作成には、他学部よりも一層力を入れて取り組んだ方がいいでしょう。

二次審査の対策を万全にする

経営学部の二次審査内容は、出願区分によって異なります。

一般・帰国生 ・総合分析力審査
・討論力審査
社会人・外国人 ・総合分析力審査
・自己表現力審査

ここでは、志望者が多い一般・帰国生の審査内容について重点的に解説します。それぞれの審査内容は以下の通りです。

総合分析力審査と討論力審査の審査内容
総合分析力審査

配布された資料(和文・英文の文章、数値や図表など)を基に筆記試験を行います。
資料を正確に分析・理解し、それを基に表現する力を審査します。

討論力審査

課題レポートのテーマについて、少人数で討論してもらいます。
明確かつ論理的に表現する力を審査します。
※ 討論力審査には、メモや資料などを持ち込むことができます。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

総合分析力審査の傾向と対策

総合分析力審査では、以下の2点等が問われます。

総合分析力審査で問われる2大ポイント

  • 和文・英文の情報を正確に理解できる読解力や英語力
  • 表やグラフから情報を読み取る分析力

対策方法としては、過去問を解くことや、出題傾向を分析して似た問題に慣れておくことが効果的です。
過去問はこちら

上記の過去問を見ると明確ですが、総合分析審査で高得点を取るためには、数学と英語の基礎学力が必要になります。そのため、過去問を解く中で数学と英語の力不足を感じましたらそれぞれの科目を勉強する事で基礎学力を高めておきましょう。

討論力審査の傾向と対策

討論力審査は、グループ討論です。

一次審査の課題レポートと同様のテーマが用いられるため、課題レポート作成時から二次審査を意識しておくといいでしょう。

また、討論力審査ではこのような資質が重視されます。

討論のポイント
討論力審査では、あらかじめ与えられたテーマに従ってグループで討論してもらい、その過程を審査します。討論では、自分の意見を明確に述べることも大切ですが、それ以上に、相手の意見を理解して、自分の意見との類似点や相違点を把握し、可能であれば、相手と自分の意見を統合できる案を新たに提案することが大切です。グループの中で自分の意見を何も言わないことは論外ですが、自分の意見をただ主張し続けることだけでは高い評価は得られません。グループ内での討論の流れを踏まえて、最終的にはグループの誰もが納得するような結論を導くことができる資質や、そうしたいという強い意識があるかを重視しています。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

自分の意見の主張だけでなく、周りとの協働もしっかり意識して取り組みましょう。

法学部の出願条件と対策のポイント


次に、法学部で実施しているAOマルデス入試の概要と対策ポイントについて解説します。

法学部が求める学生像


法学部のAOマルデス入試では、旺盛な意欲でゼミに参加し、ゼミを引っ張る能力を有する学生を求めています。

具体的に求められる資質は、以下の2つです。

  1. 「コミュニケーション能力」が優れていること
  2. 「強い個性」があること

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

1つ目のコミュニケーション能力は、ゼミをまとめる調整役としてのスキルではなく、他者と関心を共有しつつ、自分の意見を明確にしていく能力が求められています。

また、2つ目の強い個性とは、他者に伝えるに足る個性、他者が学ぶに足る個性のことです。

法学部の試験では「コミュニケーション能力」と「強い個性」を、一次の書類審査や二次審査で総合的に評価します。

法学部のAOマルデス入試を考えている方は、この2つの能力を頭に入れた上で試験対策に取り組みましょう。

法学部の募集要項の概要と出願書類

出願期間 2023年9月20日(水)~10月4日(水)※消印有効
一次審査合格発表日 2023年11月2日(木)
二次審査日 2023年11月11日(土)
二次審査合格発表日 2023年11月20日(月)
主な出願時提出書類
(一次審査)
・志願書
・調査書
・志望理由書
・活動報告書
・学修計画レポート
・語学試験の合格証等
・自分の活動歴を示す資料(自由提出)
二次審査 一般・帰国生…資料読解力・文章表現力審査、討論力審査
社会人・外国人…資料読解力・文章表現力審査、自己表現力審査
募集人数 法律学科…6名
政治学科…4名
出願時必要最低評定平均 なし
倍率
(2023年度)
【一般】
法律学科…2.7倍
政治学科…2.5倍

【帰国生・外国人・社会人】
法律学科…3.0倍
政治学科…1.0倍
参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

特筆すべき出願内容 なし

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

対策のポイント


法学部のAOマルデス入試合格のためのポイントは、この2つです。

  • 学修計画レポートの作成に力を入れる
  • 過去問等を参考に二次審査の対策を行う

それぞれ解説します。

学修計画レポートの作成に力を入れる

法学部の書類審査は、調査書、志望理由書、活動報告書、学修計画レポート、語学試験の証明書、その他の書類を含むすべての提出書類に基づき、総合的に審査されます。

このうち法学部の書類審査で力を入れるべき書類は、学修計画レポートです。学修計画レポートの内容を確認してみましょう。

志望学科の専門領域に関連した具体的なテーマを設定し、自分で調べた内容や大学でより深く考察したい重要問題などをまとめた「学修計画レポート」を提出してください。ゼミにおいて教員と他の学生にわかりやすく伝えることをイメージしながら、参考書籍なども明記して、A4用紙2ページ以内で丁寧に論じてください。形式は問いません。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

法学部のAOマルデス入試では、ゼミへの参加意欲が旺盛で、ゼミを引っ張る学生を求めています。

学修計画レポートはゼミで学びたい具体的なテーマについて述べられるため、ゼミへの参加意欲と積極性をアピールする書類として最適です。

法学部の求める学生像を参考に、ゼミで何を学びたいかを具体的にアピールしましょう。

過去問等を参考に二次審査の対策を行う

法学部は一次審査よりも二次審査の合格率が低いため、二次審査の対策は入念に行わなければなりません。審査内容は出願区分によって異なります。

一般・帰国生 ・資料読解力
・文章表現力審査
・討論力審査
社会人・外国人 ・資料読解力
・文章表現力審査
・自己表現力審査

ここでは一般受験を想定し、資料読解力・ 文章表現力審査と討論力審査について解説していきます。

それぞれの審査内容は以下の通りです。

資料読解力・文章表現力審査と討論力審査の審査内容
資料読解力・ 文章表現力審査

文章を正確に読み取り理解する力と、自分の考えを魅力的な文章にまとめる思考力と文章表現力が問われます。

討論力審査

発表されるテーマ(下記を参照)について、5〜7名程度でグループ討論を行い、各受験者の参加姿勢や発言内容に基づいて審査します。審査は約60分間です。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

資料読解力・ 文章表現力審査の詳細と対策のポイント

資料読解力・ 文章表現力審査では、現代文の読み解きと絵を見て自分の考えを述べる問題の2つがよく出題されます。

昨年度の現代文の読み解きのポイント

2023年度に出題された問題は、約10ページの長い文章を読んで10の設問に答えるものと、絵を見て考えたことを600字以上1,000字以内で述べる問題でした。(参照元:資料読解力握文章表現力審査 (2023)

これらの問題を90分で解答しなければならないため、何度か過去問を解いてペース配分を掴んでおく必要があるでしょう。

絵を見て自分の考えを述べる問題のポイント

一方で絵を見て自分の考えを述べる問題では、以下のポイントが重視されます。

絵を見て自分の考えを述べる問題が、よく出題されています。この絵をどう見るか、出発点から独創的なセンスが試されています。そもそも、なぜ自分が理解したように見えるのか。もしも理解したとおりでないとすると、この絵はいったい何であり、見方によって他にどのようなものに変貌しそうか。さまざまな見方や解釈が可能で、想像力はどこまでも豊かに発揮できます。AO マルデス入試では、毎回ものの見方が魅力的で独創的な答案、個性豊かな好奇心溢れる答案があり、期待どおりの受験生に出会うことができます。この種の魅力や個性の輝きが審査の最重要ポイントです。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

独創性や個性の輝きがポイントとなるため、この点も考慮して過去問に取り組んでみてください。

討論力審査の詳細と対策のポイント

討論力審査では、以下の4つが審査のポイントとして示されています。

  1. 事実を的確に分析した上で問題点を整理できているか
  2. 討論に貢献しているか
  3. 他人の意見をきちんと聞くこと、理解することができているか
  4. 自分の意見を論理的に展開する能力があり、他者に正確に伝えられているか

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

討論力審査は、受験者の参加姿勢や発言内容を複数の審査員が評価する形で行われるため、これらのポイントをおさえた上で積極的に議論に参加できるよう、日頃から練習しておきましょう。

文学部の出願条件と対策のポイント


続いて、文学部の出願条件や求める学生像、AOマルデス入試の対策ポイントなどを解説します。

文学部が求める学生像


文学部のAOマルデス入試では、成蹊大学の理念を体現する以下のような能力、または潜在性を持った学生を求めています。

① 人間、文化、社会の本質と内在する問題を発見し、それを探求する力。
② 物事を論理的に考え、独創性をもって的確に表現する力。
③ 自分以外のものに共感の目を向けて理解する力と異なる文化を生きる他者との共生力、それを支える豊かな感性。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

少し話が脱線しますが、成蹊学園の公式サイトによると、成蹊学園の名前の由来は、「桃李不言 下自成蹊 -桃李ものいはざれども、下おのづから蹊を成す」という司馬遷著『史記』にある成句とのことでした。

この成句は、「魅力のある人の周りには自然と人が集まり、道ができるもの」という意味を指し、文学部ではこうした理念を体現する学生を求めています。

そのため、文学部のAOマルデス入試の受験を考えている方は、上に示した3つの能力・潜在性を参考に、自分が魅力ある人間であることをしっかりアピールしましょう。

文学部の募集要項の概要と出願書類

出願期間 2023年9月20日(水)~10月4日(水)※消印有効
一次審査合格発表日 2023年11月2日(木)
二次審査日 2023年11月11日(土)
二次審査合格発表日 2023年11月20日(月)
主な出願時提出書類
(一次審査)
・志願書
・調査書等
・志望理由書
・活動報告書
・志望学科に関するレポート
・志望学科が定める出願資格を証明する書類
二次審査 発表・質疑応答審査(「プレゼンテーション+対話」型の個人面接)
募集人数 英語英米文学科…5名
日本文学科…3名
国際文化学科…3名
現代社会学科…3名
出願時必要最低評定平均 なし
倍率
(2023年度)
【一般】
英語英米文学科…1.0倍
日本文学科…1.4倍
国際文化学科…5.5倍
現代社会学科…2.3倍

【帰国生・外国人・社会人】
英語英米文学科…合格者なし
日本文学科…志望者なし
国際文化学科…2.0倍
現代社会学科…合格者なし
参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

特筆すべき出願内容 【一般受験・帰国生特別受験・社会人特別受験】
以下のいずれかの検定試験等の成績を収めていること。
・実用英語技能検定2級以上
・TOEFL iBT® 52点以上
・TOEIC® L&R 560点以上
・日本漢字能力検定2級以上(日本文学科のみ)

【外国人特別受験】
以下のいずれかの検定試験等の成績を収めていること。
・実用英語技能検定2級以上
・TOEFL iBT® 52点以上
・TOEIC® L&R 560点以上
・日本漢字能力検定2級以上(日本文学科のみ)
・日本語能力試験 N1レベル(旧日本語能力試験1級)
・日本留学試験日本語科目(記述を除く)280点以上(※9月8日までにアドミッションセンターへ連絡が必要)

※団体特別受験制度のTOEFL ITP®およびTOEIC® IPによる成績は不可
※TOEFL iBT®および日本留学試験で認められるのは、2023年9月20日時点で有効期限内にあるスコアのみ

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

対策のポイント


文学部のAOマルデス入試に合格するためのポイントは、以下の3つです。

  • 出願資格である語学検定試験の成績をクリアする
  • 志望理由書・活動報告書・志望学科に関するレポートの作成に力を入れる
  • 二次審査のプレゼン・質疑応答の対策、発表用レジュメの作成に力を入れる

それぞれ解説します。

出願資格である語学検定試験の成績をクリアする

文学部のAOマルデス入試に出願するには、以下の語学検定試験のうちいずれかの成績を修得していなければなりません。

一般受験
帰国生特別受験
社会人特別受験

・実用英語技能検定2級以上
・TOEFL iBT® 52点以上
・TOEIC® L&R 560点以上
・日本漢字能力検定2級以上〈日本文学科のみ認める〉 のいずれか

外国人特別受験

・実用英語技能検定2級以上
・TOEFL iBT® 52点以上
・TOEIC® L&R 560点以上
・日本漢字能力検定2級以上〈日本文学科のみ認める〉
・日本語能力試験 N1レベル(旧日本語能力試験1級)
・日本留学試験日本語科目(記述を除く)280点以上(※) のいずれか

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

求められているレベルは高校卒業程度で、高校の学習を問題なくクリアしていれば修得できます。

日本文学科が第一志望で、英語が特に苦手な場合は、漢検2級以上を目指してみるのも手です。

志望理由書・活動報告書・志望学科に関するレポートの作成に力を入れる

文学部の出願時には、志望理由書・活動報告書・志望学科に関するレポートの3点を作成して提出する必要があります。

3種類のレポートの傾斜配点

書類審査の配点はこのようになっており、特に志望学科に関するレポートを重視していることがわかります。

志望理由書
活動報告書
調査書等
40点
志望学科に関するレポート 60点

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

志望学科に関するレポートの記載項目

志望学科に関するレポートで書く内容は2つです。

  • 志望学科が扱う研究領域のうちどのようなテーマに興味を持ったか(400字程度)
  • そのテーマについて自分で調べたこと(600字程度)

このレポートでは、文学部が求める素質の「問題を発見し、探究する力」や「論理的に考え、独創性を持って表現する力」などをアピールできます。

公式サイトに掲載されている各学科の教育内容などを参考に、自分が成蹊大学でどのようなことを学びたいかをしっかり考えて明確な意志を示せるようにしましょう。

二次審査のプレゼン・質疑応答の対策、発表用レジュメの作成に力を入れる

文学部の二次審査は、約30分の発表・質疑応答審査です。

二次審査の3つの内容

二次審査の審査内容は3つに分かれています。

1) 学科ごとに指定された課題に基づく約10分間のプレゼンテーション(発表)。
2) 発表内容や課題に関する5~10分程度の質疑応答。
3) 志望理由などについての5~10分程度の質疑応答。
なお、英語英米文学科志願者は、志望理由などについて、日本語に加えて、英語で質疑応答することも求められます。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

プレゼンテーション課題は学科ごとに異なっており、発表されるのは10月下旬です。

公式サイトで公開されている2023年度の過去問に各学科の課題が記載されているため、興味のある方はチェックしてみてください。

二次審査の形式

二次審査は個人面接形式で、大学の面接官に対して発表を行います。

学校や塾の先生などに協力してもらい、レジュメを使った発表やその後の質疑応答の練習をしておくといいでしょう。

なお、レジュメはA4用紙1枚(片面のみ)です。これも二次審査の評価材料となるため、わかりやすく丁寧に作成しましょう。

理工学部の出願条件と対策のポイント

成蹊大学理工学部の出願条件と対策
最後に、理工学部のAOマルデス入試の概要と対策ポイントについて解説します。

理工学部が求める学生像

成蹊大学理工学部が求める学生像
成蹊大学の理工学部は、自ら問題を発掘して解決できる能力を備えた人材の育成を目的として、以下のような資質を備えた学生を求めています。

① 自然現象や普段の生活で使われている技術に対する広い視野と深い考察力があること。
② その視野と考察力を基礎とした柔軟な発想カをもつこと。
③ 数学や理科あるいは科学技術に対する興味と、その修得に対する強い意欲をもつこと。
④ 実験結果を論理的に解析・考察する能力があること。

引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

理工学部AOマルデス入試の一般受験では、思考力審査・表現力審査といった他学部には見られない理工学部独自の試験を課しています。

各試験の対策をしっかり行い、上に示したような資質・能力があることをアピールしましょう。

理工学部の募集要項の概要と出願書類

出願期間 2023年9月20日(水)~10月4日(水)※消印有効
一次審査合格発表日 2023年11月2日(木)
二次審査日 2023年11月11日(土)
二次審査合格発表日 2023年11月20日(月)
主な出願時提出書類
(一次審査)
・志願書
・調査書
・志望理由書
・活動報告書
・英語検定試験等の証明書、科学に関係するコンクール等の参加・入賞を示す資料など(自由提出)
二次審査 一般…思考力審査、表現力審査、面接審査
帰国生・外国人…質疑応答審査
社会人…発表・質疑応答審査
募集人数 10名
出願時必要最低評定平均 なし
倍率
(2023年度)
一般…3.9倍
帰国生・外国人・社会人…2.0倍
参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項
特筆すべき出願内容

高等学校において数学の合計修得単位数が13単位以上であり、かつ理科の合計修得単位数が10単位以上であること。

参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

対策のポイント


理工学部のAOマルデス入試に合格するためにおさえておきたいポイントは、以下の3つです。

  • 出願資格である数学・理科の合計修得単位数を必ず満たす
  • 英語検定試験や科学に関係するコンクールなどに積極的に挑戦する
  • 二次審査の思考力審査・表現力審査・面接審査の対策に力を入れる

それぞれ解説します。

出願資格である数学・理科の合計修得単位数を必ず満たす

理工学部のAOマルデス入試では、数学の合計習得単位数が13単位以上であることと、理科の合計修得単位数が10単位以上であることが出願資格となっています。

これを満たさないと出願できないため、理工学部を志望する方は必ず単位数を満たしているか確認しましょう。

英語検定試験や科学に関係するコンクールなどに積極的に挑戦する

理工学部の書類審査では、志望理由書、調査書、活動報告書、英語検定試験等の証明書、科学に関係するコンク一ル等への参加・入賞を示す資料、その他の書類を含むすベての提出書類に基づき、総合的に評価されます。

他学部では一次審査の合格率は比較的高めなのですが、理工学部は一次審査の合格率が低いです。現に2023年度の理工学部AOマルデス入試の結果を見ると、志望者43名に対して一次審査合格者が18名とかなり絞られています。

このため、理工学部の書類審査を通過するには、何か抜きん出た実績があった方がいいでしょう。

そこで取り組むべきは、英語検定試験や科学に関係するコンクールなどの課外活動です。

これらの実績の提示は任意ですが、理工学部で学びたいという強い意欲を持つ学生を選抜したいAOマルデス入試において、こうした実績は高いアピール力があります。

もし出願までにまだ時間があるなら、英語検定試験か科学に関係するコンクールに挑戦して実績を作りましょう。

二次審査の思考力審査・表現力審査・面接審査の対策に力を入れる

理工学部で実施している二次審査の内容を表にまとめました。

理工学部の二次審査の内容
思考力審査 以下の問題に90分で取り組む。

  • 文章や資料を読んで解答する思考力を問う課題I
  • 数学の知識・能力を問う課題II
  • 表現力審査 提示された3つのテーマから1つを選んで述べる小論文形式。テーマに関する知識、テーマについての自分の考え、文章構造などを審査する。
    面接審査 理工学部で学ぶ意欲や志望動機、理工学に関する知識に関する口頭試問。一次審査に提出された志望理由書、活動報告書、および表現力審査の内容が用いられる。

    参照元:成蹊大学「理工学部 過去問題」「2024 AOマルデス入試要項

    思考力審査と表現力審査の詳細

    重点的に対策すべきは、思考力審査と表現力審査です。

    思考力審査は、過去問を参考にして出題傾向をチェックし、似た問題に繰り返し取り組みましょう。

    表現力審査では、科学関連のテーマや短い課題文が提示されるタイプの小論文に取り組み、どんなテーマでも書けるようにしておくことが大切です。

    面接では表現力審査の内容を中心とした口頭試問も行われるため、学校や塾の先生に面接・口頭試問の練習をしてもらうといいでしょう。

    成蹊大学を志望する人におすすめの併願受験先

    成蹊大学受験者におすすめの併願受験先
    成蹊大学を志望する人におすすめの併願受験先の一例をまとめてみました。

    受験先と受験形式 おすすめの理由
    成城学園大学
    (総合型選抜)
    特集ページはこちら
    ・大学ランクが同レベル
    ・二次選抜が面接だけの学部もある
    武蔵野大学
    (総合型選抜)
    特集ページはこちら
    ・出願条件に評定平均がない
    ・英検無しで出願可能
    ・倍率が1倍台の学部・学科が大半
    ・二次選抜が口頭試問を含む面接だけの学部が大半
    国士館大学
    (総合型選抜)
    特集ページはこちら
    ・出願条件に評定平均がない
    ・英検無しで出願可能
    ・倍率が1倍台の学部が大半
    帝京大学
    (総合型選抜)
    特集ページはこちら
    ・出願条件に評定平均がない
    ・英検無しで出願可能
    ・倍率が1倍台の学部が複数ある

    成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)の受験者がよく抱く疑問

    成蹊大学総合型選抜のよくある疑問
    ここからは、成蹊大学のAOマルデス入試を受験する方からよく寄せられる疑問にまとめて回答していきます。

    他大学や他学部と併願は可能?

    他学部との併願はさておき、成蹊大学のAOマルデス入試は、他大学との併願は明確には禁止されていません。

    なぜなら、募集要項を見ても「専願」・「他大学との併願を禁止している」といった記載はないためです。つまり、成蹊大学と併願して他の大学の総合型選抜に出願する事は禁止されてはいないのです。

    ただし、全学部・全出願区分共通の出願資格として、「合格した場合は必ず本学に入学すること」と定められています。

    そのため、AOマルデス入試を受験する際は、合格したら入学する事を前提に受ける事が求められますし、志望度の高さは合否判定で重視されると考えましょう。

    一方で他学部との併願は難しいです。なぜなら、AOマルデス入試で出願できるのは1学科のみだからです。

    高等学校の評定平均はどれくらい必要なの?

    成蹊大学総合型選抜の合格に必要な評定平均
    AOマルデス入試は、出願条件に評定平均を含めていません。そのため、評定平均が低くても出願自体は出来ます。

    ただし、評定平均は大学側に確認される数値であるため合否判定項目の1つになる可能性が高い以上、評定平均が低いと合否判定では不利になると考えましょう。

    加えて、出願時に評定平均が不要とはいえ、学部によって指定科目の修得単位数が定められている点には注意しましょう。

    ちなみに、修得単位数が定められているのは、以下の2学部です。

    経済学部
    (経済数理学科)

    ■ 高等学校において「数学Ⅰ」「数学 A」「数学Ⅱ」「数学 B」をすべて履修し、数学の合計修得単位数が13単位以上
    であること。

    理工学部

    ■ 高等学校において数学の合計修得単位数が13単位以上であり、かつ理科の合計修得単位数が10単位以上で
    あること。

    引用元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

    難易度が低めで狙い目の学部・学科は?

    成蹊大学AOマルデス入試において、狙い目の学部・学科をいくつかまとめました。

    出願のハードルが低い 法学部、理工学部
    倍率が低い 文学部 英米英語文学科、日本文学科
    試験対策が簡単 経営学部

    「出願のハードルが低い」として挙げた2学部は、出願書類に課題レポートが含まれていません。

    法学部では学修計画レポートを作成する必要がありますが、自分の興味関心に合わせて調査・記述するため、比較的楽に取り組めるでしょう。

    「試験対策が簡単」として挙げた経営学部は、一次審査の課題レポートに取り組むことで、二次審査の討論力審査の対策もできます。

    もう一つの審査である総合分析力審査は学力検査のような形のため、こちらも対策しやすいと考えられます。

    成蹊大学のAOマルデス入試は、出願書類の作成や二次審査の対策が大変な学部が多いので、少しでも負担を減らしたい方はここで挙げた学部・学科を参考にしてみてください。

    総合型選抜(AOマルデス入試)と指定校推薦の違いとは?

    成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)と指定校推薦の違い
    成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)と指定校推薦の特徴・違いを表にまとめました。

    総合型選抜(AOマルデス入試) 指定校推薦
    出願できる学校 全国どの高校からでも出願可能 大学が指定する高校に在籍する生徒のみ出願可能
    評定平均 条件なし ほとんどの場合、出願条件に入っている
    高校からの推薦 必要なし 学校長に推薦されなければならない
    主な試験内容 志望理由書、課題レポート、プレゼンテーション、各学部が定める試験など、複数の評価項目で総合的に審査 調査書等の書類審査、面接(学内選考がメイン)

    総合型選抜(AOマルデス入試)では、各学部が求める学生像を提示し、受験者はそれに合致していることをさまざまな方法でアピールします。

    プレゼンテーション力・討論力・思考力・表現力など、さまざまな能力を評価する審査を各学部が実施しており、一般選抜の学力試験では測れない能力を持った学生を選抜することが目的です。

    一方の指定校推薦は、高校側が成績・人物ともに優秀な生徒を選び、大学へ推薦します。

    評定平均や学校での振る舞い、課外活動の実績などが高く評価されるため、高校3年間で真面目に学業に取り組んできた実績を評価してもらいたい方におすすめです。

    高校生だけではなく浪人生も受験できるの?

    成蹊大学のAOマルデス入試では、現役生と既卒生の区別がなく、出願資格を満たしていれば誰でも受験できます。

    出願資格も特別なものはなく、高校卒業や年齢面での条件のみです。

    ただし学部によっては、指定科目の修得単位数や外国語検定試験の一定以上のスコアが出願条件となっている場合もあります。

    AOマルデス入試を受験するなら、まず募集要項の出願資格に関するページをしっかりチェックしましょう。

    外国語の検定や資格試験が必要な学部はどこ?


    外国語検定試験の成績が出願条件に含まれているのは、文学部のみです。

    出願には、以下の条件のうちいずれかをクリアする必要があります(※外国人特別受験を除く)。

    • 実用英語技能検定2級以上
    • TOEFL iBT® 52点以上
    • TOEIC® L&R 560点以上
    • 日本漢字能力検定2級以上(日本文学科のみ認める)

    これらの成績はだいたい高校卒業レベルで、ハードルは決して高くありません。

    文学部の受験を考えている場合は、このレベルを目指して積極的に挑戦しましょう。
    参照元:成蹊大学「2024 AOマルデス入試要項

    過去問はどこで入手すればいい?

    2023年度のAOマルデス入試問題は、成蹊大学の入試情報サイト S-NETにて公開されています。

    各学部のページに、求める学生像・一次/二次審査課題・審査内容・過去問題がまとめられているため、過去問をチェックする際にはあわせてこちらも目を通しておきましょう。

    成蹊大学の過去問は、旺文社の大学情報サイト『パスナビ』や東進の過去問データベースでも閲覧できます。会員登録が必要ですが、無料で閲覧できるので興味のある方は登録してみてください。

    AOマルデス入試以外の受験方法には何がある?

    成蹊大学のAOマルデス入試以外の受験方法
    成蹊大学の入試方法は、AOマルデス入試を含めて4種類があります。

    成蹊大学の4種類の入試を大公開

    • 一般選抜
    • 総合型選抜(AOマルデス入試)
    • 現地選抜型外国人特別入試
    • 学校推薦型選抜(指定校推薦入学)

    「現地選抜型外国人特別入試」と「学校推薦型選抜(指定校推薦入学)」は受験できる生徒が限られるため、AOマルデス入試以外の受験方法は一般選抜のみという学生が多いでしょう。

    成蹊大学の一般選抜の6つの形式

    成蹊大学の一般選抜は、6つの形式で実施されています。

    独自入試 ・3教科型学部個別入試(A方式)
    ・2教科型全学部統一入試(E方式)
    ・2教科型グローバル教育プログラム統一入試(G方式)
    共通テスト利用入試 ・共通テスト利用3教科型入試(C方式)
    ・共通テスト利用4教科6科目型奨学金付入試(S方式)
    共通テスト・独自併用入試 ・共通テスト・独自併用 5科目型国公立併願アシスト入試(P方式)

    参照元:成蹊大学 入試情報サイト S-NET「一般選抜概要

    併願校や得意科目にあわせて最適な入試方式を選択できるようになっているため、成蹊大学への入学を本格的に考えている方は一度概要に目を通してみてください。

    成蹊大学総合型選抜(AOマルデス入試)の情報のまとめ

    成蹊大学総合型選抜(AOマルデス入試)のまとめ
    今回は、成蹊大学の総合型選抜(AOマルデス入試)の概要や対策ポイントについて解説しました。ここで記事のポイントをまとめます。

    特におさえておきたいポイント

    • 成蹊大学のAOマルデス入試は全学部全学科で実施している
    • 出願資格に評定平均は定められていない
    • 出願時の条件に修得単位数や語学検定試験の成績といった条件を定めている学部がある
    • 専願型の総合型選抜ではないにせよ、合格した際には入学が求められる
    • 成蹊大学の総合型選抜は、現役生だけでなく浪人生も受験が可能
    • 出願時に課題レポートや学修計画レポートを提出する学部が多い
    • 二次審査ではプレゼンテーションやグループ討論、学部独自の学力検査がある
    • 合格倍率は2〜4倍程度

    成蹊大学への進学を考えている方は、ぜひ今回の内容を参考にAOマルデス入試の受験も検討してみてください。

    【参考ページ】
    成蹊大学 公式サイト
    成蹊大学 入試情報サイト S-NET
    成蹊大学 総合型選抜(AOマルデス入試)
    2024年度募集要項

    総合型選抜(旧AO入試)