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2022.03.03 総合型選抜

共通テスト利用型の総合型選抜・公募推薦の特徴と攻略法

共通テスト利用型の総合型選抜・公募推薦の特徴と攻略法

  • 「最近よく耳にする共通テストが課される総合型選抜や公募推薦の特徴を知りたい。」
  • 「共通テスト利用型の総合型選抜や公募推薦で合格するために必要な対策を知りたい。」

という受験生も多いのではないでしょうか。

共通テスト利用型の推薦入試を受験する場合、試験のスコアーアップだけでなく、他の対策も必要になります。

しかし、入試では何が問われてどういった対策が必要なのかを知らないと対策しようがないと思いますし、合格も当然おぼつきません。

そこで今回は、共通テスト利用型の総合型選抜・公募推薦の特徴や合格するために必要な対策ポイント等について解説します。

最後まで目を通せば合格を勝ち取るためにやるべきことに加えて出願手順や試験のスコアーを上げるコツまで分かります。

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

共通テストを利用した総合型選抜や公募推薦とは?

共通テストを利用した公募推薦と総合型選抜とは?
まずはじめに共通テストを利用した総合型選抜・公募推薦の特徴を解説します。

そもそも、共通テストとは?

共通テストとはセンター試験に代わり、2021年度から導入された大学の共通入学試験の事です。共通テストとセンター試験の違いを表にまとめてみましたのでご覧ください。

センター試験 共通テスト
英語
・リーディング:200点
・リスニング 50点
・リーディング:100点
(6問全て長文)

・リスニング 100点
(25問→32問程度に増加)
(第3問以降が2回読み→ 1回読みに変更)

国語
現代文:100点
(出題範囲:①評論②小説)

・古文漢文:100点

・現代文:100点
(出題範囲:①論理的な文章②小説)

・古文漢文:100点

数学
・数IA:100点
・数II B 100点
・数I A 100点
(60分→70分に変更)

・数IIB:100点

理科
・発展科目:100点
・基礎科目:50点
・発展科目:100点

・基礎科目:50点
(物理・化学・生物・地学の選択問題なし)

社会
(主な科目のみ)
「世界史」
「日本史」
「地理」
「倫理」
「政治・経済」

全て満点は100点

「世界史」
「日本史」
「地理」
「倫理」
「政治・経済」

全て満点は100点

2021年度の大学入試から実施された共通テストでは、思考力と判断力を発揮して解く事が重視されています。その裏付けとしてセンター試験に比べ、全科目でグラフ、地図、写真、文章等、資料を読み取って解く問題が増加しておりました。

共通テストを課す大学が増えている理由

多くの大学がスコアーの提出を求めている理由
共通テストの受験と聞くと国公立大学の一般受験で課されるイメージが強いですが、最近では私立大学でも共通テストのスコアーを合否判定に使う大学が増えております。

加えて国立・私立問わず総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試の受験者に共通テストのスコアーの提出を求める大学は一定数ありますし、今後も増えていくことが予想されます。

総合型選抜や公募推薦で共通テストを課す大学が増えていく理由としては、文部科学省が令和2年に発表した令和3年度大学入学者選抜実施要項が大きく関係しています。

実は「令和3年度大学入学者選抜実施要項」では、以下のような記述があります。

大学教育を受けるために必要な知識・技能,思考力・判断力・表現力も適切に評価するため,調査書等の出願書類だけではなく,「見直しに係る予告」で示した評価方法等*又は大学入学共通テストのうち少なくともいずれか一つを必ず活用し,その旨を募集要項に記述する。

令和3年度大学入学者選抜実施要項

つまり、学力を測る評価方法として、各大学が独自に科目テストや小論文を課す事に加えて、共通テストを活用する事も推奨されております。

そのため、共通テストの導入をはじめた大学は一定数ありますし、今後も増える事が想定されます。

「単独型」と「併用型」がある

共通テスト利用型には、共通テストの成績だけで合否が決まる「単独型」の他に、共通テストに加えて個別試験も課される「併用型」があります。それぞれの詳細についてこれからご紹介します。

単独型

単独型は共通テストの成績だけで合否が決まるタイプであり、併用型に比べて導入校の割合が多いです。受験科目は1〜2科目の大学もあれば、5〜6科目を課す大学もあります。

また、複数の科目から選べる場合や回答範囲が限定されている場合等もあるので、志望大学の入試要項を早めに確認しておきましょう。

併用型

併用型は共通テストの成績と大学独自の個別試験で合否が決まるタイプです。両者の合計点で合否の判断がされることもあれば、点数の高い方が選考に採用されるケースもあります。

個別試験には、小論文や適性検査、科目テスト等があり、大学によって異なります。調査書も評価の対象になる場合もあるので、注意が必要です。

共通テスト型の総合型選抜や公募推薦の出願手順について

出願の流れを大公開
下記では、共通テスト利用型の総合型選抜や公募推薦の出願方法を解説します。必要書類は早めに揃え、余裕を持って出願しましょう。

出願時に必要な書類

出願時に必要な書類はあなたが志望する大学・学部によって変わりますが、以下の書類のいくつか、または全てが求められることが多いです。

主な出願書類一覧

  • 志望大学の願書
  • 大学入学共通テスト成績請求票
  • 調査書
  • 自己推薦書
  • 志望理由書

総合型選抜であれ公募推薦であれ、共通テスト利用型の場合は、基本的には大学入学共通テスト成績請求票が必要です。大学入学共通テスト成績請求票は在学している高校または自宅へ受験票と一緒に届きます。

他にも、修了見込み証明書や外部検定のスコア表等の提出が求められる場合もあります。大学によって異なるので、必要書類の詳細は各大学の募集要項を確認しましょう。

出願する際の注意点

次に出願時の注意点をご紹介します。共通テスト利用型の総合型選抜や公募推薦に出願する際には、以下の点はあらかじめ押さえておきましょう

出願時の注意点

  • 願書は基本無料だが、有料の場合もある。
    (有料の場合は300〜1500円程度と大学によって値段が異なる。)
  • 調査書は高校で発行してもらう書類だが、発行まで時間がかかる事もある。
  • 入学志願票は大学によって書く内容や訂正の方法が異なるので、志望大学の募集要項をしっかり確認する。
  • 出願書類を郵送する場合は、配達記録が残る簡易書留郵便か速達・簡易書留郵便で郵送する。
  • 面接の練習や大学側から問い合わせがあった時等に役に立つので、提出書類はコピーをとっておく。

どのくらいの得点を取ればよいのか?

合格のために本番日に取るべきスコアー基準とは?
共通テスト利用型の総合型選抜や公募推薦で合格したいのであれば、一般選抜の合格目安より+5%以上のスコアーを目指しましょう。加えて近年、センター試験を課す推薦入試で合格するための得点率は上昇傾向にありました。

2021年度の大学入試からセンター試験が共通テストへ変更された事により、センター試験時代と比べると平均点の設定が降下する見込みがありますが、一般受験の合格点より高い点を取る事が重要なのは変わりません。

そのため、志望大学の一般選抜の合格目安を調べ、それに+5%した得点を最低でも取れるように対策していく事が大切です。

スコアーアップのためにやるべき事4選

共通テストのスコアーを上げるためにやるべき事
共通テストのスコアーを上げるためには、効率的に対策していく事が大切です。そこでここからは共通テストのスコアーアップのためにやるべき事を4つ解説します。

基礎を固める

各教科とも出題範囲が広い共通テストは丸暗記だけでは通用しないので、基礎を徹底して固める必要があります。基礎を固めるためには、「理解する→覚える→問題を解く」を1セットに学習するのが効果的です。

また、要点を自分の言葉でまとめたノートを作成し、学んだ事を他人に説明すると、理解度をより深める事が出来ます。

思考力・判断力を磨く

共通テストは思考力・判断力を重視した問題が多く出題される傾向もあるため、その対策も欠かせません。

思考力を鍛えるためには、問題形式にこだわらず様々なタイプの問題を解くのがおすすめです。

また、判断力を高めるためには、土台の基礎力を充実させる事が重要となります。

弱点を克服する

共通テストは出題範囲が広いので、幅広い知識と理解が必要になります。弱点があると高確率で失点に繋がるため、高得点を狙う場合は弱点を克服する事も欠かせません。

弱点を克服するためには、まずは弱点を見つける事が重要です。弱点を見つけられたら、次は原因に応じて対策を考えましょう。

専用のノートに自分の弱点と対策をまとめておくと、自分の弱点が一目で分かります。また、弱点と対策をまとめたノートを基に何度も復習する事で、弱点を完全に克服出来ます。

模擬テストを積極的に受ける

共通テストの対策をしていく上で、特に重要なのが模擬テストを受ける事です。センター試験とは違い、共通テストは2021年度から導入されたため、過去問がほとんどありません。

そのため、模試を通して共通テスト形式の問題を実体験する事は、貴重な経験となりますので積極的に模擬テストを受けましょう。

共通テスト(旧センター試験)対策以外にやるべき事

試験のスコアーアップ以外に対策するべき事とは?
共通テスト利用型で総合型選抜や公募推薦を受験する場合は、共通テスト以外の対策も必要となります。そこでここからは共通テスト対策以外にやるべき主な3つの事を解説します。

小論文の練習をする

共通テスト以外で小論文が課される場合は、その対策もしっかり行う必要があります。

小論文のスキルは独学で身に付ける事も可能ですが、受験生は時間との勝負と言っても過言ではありません。

独学だと結果が出るまでに時間がかかってしまうので、本気で合格を目指すのであれば、専門塾に通う事をおすすめします。

面接の練習を繰り返し行う

面接の練習を繰り返し行う
面接を受ける際は、高確率で志望動機が聞かれるので、志望大学のアドミッションポリシーを理解した上で、しっかり答えられるようにしておく事が重要です。

それに加えて、最低限のマナーも必要になります。先生や家族を面接官に見立てて練習する事も出来ますが、専門塾に通った方がプロである講師から的確なアドバイスをもらえるのでおすすめです。

参考記事:本番の面談日でよく聞かれる内容を大公開

提出書類をブラッシュアップする

共通テストの対策ばかりに追われて、書類は出せば良いと疎かにする人も少なくないですが、必ず大学に確認されるものです。

志望理由や自己推薦書等の出願書類は、自分の熱意を伝えるものであり、面接の際にこれらの書類に記入した内容に基づいた質問をされることも多いです。

提出書類も評価の対象となるので、適当に書くと落とされる可能性もあります。共通テストの対策だけでなく、提出書類の完成度を高める時間もしっかりと作るようにしましょう。

参考記事:書類選考の対象になる出願資料を大公開

総合型選抜や公募推薦で共通テストを採用している主な大学

総合型選抜や公募推薦で共通テストを課す有名な大学
次に総合型選抜や公募推薦で共通テストを課している大学を国立大学⇒私立大学の順番でご紹介します

国公立大学編

主な出願書類 倍率
(2021年度)
東北大学・文学部
(総合型選抜)
・入学志願書
・志望理由書
・英語の資格・検定試験成績証明書
・調査書
・志願者評価書
・活動報告書
2.0倍
筑波大学・人間学群心理学類
(公募推薦)
・入学志願票
・推薦書
・調査書
・写真票
・志望の動機
・出願用封筒/大学あて名シート/出願書類確認票
・活動報告書
・英語資格検定資格の合格証明又は成績証明書
(該当者のみ)
2.9倍
京都府立大学
文学部・欧米言語文化
(公募推薦)
・入学願書
・推薦書
・調査書
・志望理由書
・入学願書
1.8倍

参照元:東北大学令和4年度AO入試Ⅲ期学生募集要項
参照元:筑波大学令和4年度推薦入試学生募集要項
参照元:京都府立大学令和4年度学校推薦型選抜学生募集要項

参照元:東北大学令和3年度AO入試Ⅲ期出願状況
参照元:筑波大学・令和3年度入試結果
参照元:令和3年度京都府立大学入学者状況

私立大学編

実は多くの受験生が入りたいと思う私立大学の中で共通テストのスコアーの提出を求める総合型選抜・公募推薦を実施している大学は決して多くはありません。

そのため、今回ご紹介するのは明治大学の商学部・商学科の公募制特別入学に留めております。

明治大学・商学部・商学科
(公募推薦)
・入学志願票
・受験票
・大学入学共通テスト成績請求票
・振込連絡票
・調査書
・検定試験合格証明書の写し
(該当者のみ)

・留学先教育機関の成績証明書
(該当者のみ)

・TOEFL iBT®のテストスコアの成績証明書
(該当者のみ)

2.2倍

参照元①:明治大学・商学部の公募制特別入学試験要項
参照元②:倍率の参照元

今回の内容のまとめ

今回の内容のまとめ
ここまで、共通テスト利用型の総合型選抜・公募推薦の特徴や合格に向けて対策するべき事等をご紹介しました。改めて、今回取り上げた内容の中でも特に重要な点をまとめてみました

特に押さえておきたい重要なポイント

  • 入試形式には「単願」と「併願」がある。
  • 共通テスト利用型の総合型選抜や公募推薦を受験する場合は、一般選抜の合格目安+5%の得点を取れるように対策する。
  • 共通テストは思考力・判断力を重視した問題が多く出題される傾向がある。
  • 出題範囲が広いので丸暗記学習が通用しないので、徹底的に基礎を固めて弱点を克服する事が重要。
  • 試験のスコアアップだけではなく、小論文や面接の対策もしっかり行う必要がある。
  • 共通テスト利用型の総合型選抜や公募推薦を受験する場合は、共通テストに加えて小論文や面接等の対策も行う必要があります。

改めての話になりますが、共通テスト利用型の総合型選抜や公募推薦は共通テストの対策ががメインになります。

しかし、合否判断の際には出願時に提出する志望理由書や自己推薦書や面接等の出来も考慮されます

そのため、共通テスト以外の対策もきちんと行うことが合格を勝ち取るためには重要です。多くの受験生が疎かにするポイントなので、きちんと対策をして他の受験生に差をつけましょう。

参考記事:特別入試で合格しやすい進学先10選

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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