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「大学中退したけどまた学び直したい」「短期間で大学卒業したい」という方には、前の大学の単位が活かせる編入学がおすすめです!
大学編入は中退の経験があっても可能であり、一から入学し直すよりも短い期間で卒業資格を得ることができます。
そこで今回は、大学中退からでも目指せる編入先や編入がおすすめな理由、大学編入の特徴・試験概要などについて解説します。
中退から大学編入を目指す方が気になる情報をたくさん紹介しているので、少しでも大学編入に興味があればぜひご一読ください。
目次
大学中退しても別の大学に編入は可能!
大学を中退した場合でも、もう一度どこかの大学に編入することは可能です。
大学側から「除籍」、「放校」とされた場合以外なら、別の大学に編入してこれまでの経験や取得した単位を活かし、希望する分野で再スタートを切ることができます。
また、編入学試験の出願条件を満たせていれば、受験する大学は何校でも問題ありません。
大学中退からの編入は決して楽な道のりではありませんが、しっかりと準備をすれば夢を実現するチャンスが広がります。
大学中退からの編入がおすすめな理由
大学中退からの編入は新たな挑戦と可能性を広げる絶好の機会です。
ここでは、編入をおすすめする3つの理由について解説します。
前の大学で取得した単位を活かせる
大学中退から編入する場合、前の大学で取得した単位を活かせるケースが多いです。
多くの大学では、前の大学で修得した単位を認定して修得済みとする単位認定制度を整えています。
特に、1・2年次で履修する一般教養科目や基礎科目は多くの大学で共通しているため、単位の互換性が高いです。
すでに修得した一般教養科目や基礎科目の単位が認定されれば、編入後は専門科目や興味のあるテーマに集中することができます。
ただし、単位認定制度の基準は大学によって異なるため、編入先の大学の規定を事前に確認しておくことが重要です。
憧れの大学に再チャレンジできる
大学中退から編入学試験を受けるなら、受験期に憧れていた大学に再チャレンジすることも可能です。
編入学試験は試験日程が被っていなければ、何校でも併願できます。
さらに試験科目も少ないため、一般受験より自分のポテンシャルを活かしやすいという人も少なくないでしょう。
憧れの大学が編入学試験を実施しているなら、夢のキャンパスライフ実現のためにももう一度チャレンジしてみましょう。
就職に有利な大学卒業資格を得られる
たとえ一度大学を中退しても、別の大学に編入して卒業できれば就職に有利な大学卒業資格を得ることができます。
多くの企業は就職時に学歴をチェックしており、特に有名大学や専門性の高い学部の卒業生は高く評価されます。
そのため、大学を中退しても有名大学や専門性の高い学部に編入できた場合、就職活動において編入前よりも大きなアドバンテージを得られるでしょう。
なお、大卒資格のみを得たい場合は、通信制大学でも問題ありません。
どちらにせよ大学卒業の資格を得たいなら、中退のまま諦めず編入学試験に挑戦するのことをおすすめします。
大学を辞めた後からでも目指せる転入先
ここからは、大学中退した場合でも目指せる編入先について解説していきます。
おすすめの編入先は、大学に求めるものや目指す将来像によっても変わってくるため、しっかり吟味しましょう。
通学型の四年制大学
通学型の四年制大学は、大学中退後の編入先として多くの学生に選ばれています。
すべての大学が編入学試験を実施しているわけではなく、受験する年度に編入学試験の実施している大学・学部学科のみが対象です。
通学型の大学では、キャンパスでの対面授業を通じて、直接教授や同級生と交流する機会が豊富にあります。
そのため、大学・学部学科を変えて新しく学びたいことがある人や、前よりもレベルの高い大学に編入したい人におすすめです。
なお、大学によって編入の条件や編入学試験の時期などがまったく異なるので、最新の募集要項をしっかり確認しましょう。
編入学試験の実施学部・学科は毎年変更されるケースが多いので要注意です。
通信制大学・放送大学
通信制大学や放送大学は、大学中退後でも入りやすい大学や大卒資格を取りやすい大学を探している人にぴったりです。
通信制大学の編入学試験は学科試験がない場合が多く、時間をかけて試験対策する必要がありません。
放送大学は出願資格もほぼなく、書類審査のみで編入できます。
通信制大学や放送大学は、通学せずに自宅などの好きな場所で自分のペースで学習できるのが大きな特徴です。
そのため、仕事や家庭の事情で通学が難しい場合でも、無理なく学んで大学の単位を修得できます。
専門学校
中退してやりたいことが明確なら、専門学校への編入もおすすめです。
専門学校では、特定の職業に直結した専門技術や知識を短期間で習得することができます。
例えば、医療、IT、デザイン、調理、ビジネスなど、多岐にわたる分野で専門学校が設置されています。
また、専門学校の多くはその分野に関連する企業と強いつながりがあるため、インターンシップや就職支援が充実していて就職活動においても有利です。
分野によっては大学よりも専門学校のほうが専門的かつ実践的な内容を学べることもあるので、興味があれば調べてみるといいでしょう。
試験を受ける際に求められる条件
大学中退して別の大学に編入するなら、編入学試験を受けるための条件を満たす必要があります。
ここでは必ず満たさなければならない出願条件をまとめたので、編入をお考えの場合は目を通しておいてください。
大学の在籍期間
多くの大学では、編入学試験の出願資格として前の大学で一定期間以上在籍していることが求められます。
一般的には、二年次編入なら1年以上、三年次編入なら2年以上の大学在籍期間があることが出願条件です。
なお、在籍期間は見込みでもOKという場合もあるので、まだ中退していない状態でかつ、出願時点で所定の在籍期間を満たせていなくても編入時までに満たせれば出願条件をクリアできます。
前の大学での取得単位数
編入学試験の出願条件として修得単位数を定めている場合、前の大学で一定以上の単位数を修得している必要があります。
求められる修得単位数は大学・学部によって差がありますが、二年次編入なら30単位ほど、三年次編入なら60〜62単位以上を条件とする大学が多いです。
このため、編入を考えているなら、まず現時点で自分がどれだけの単位を修得しているか確認しましょう。
その他
その他の編入試験の出願資格としては、以下のようなものもあります。
- 短期大学卒業・卒業見込み資格
- 高等専門学校卒業・卒業見込み資格
- 専修学校の専門課程・高等学校の専攻科の規定の課程を修了
大学在学以外でも編入学試験の出願資格が得られるケースがあるので、覚えておくといいでしょう。
合格をするために絶対に必要なスキル
大学中退から編入するなら絶対に必要なスキルは、この3つです。
- 高い英語力
- 志望大学に編入したい理由と編入後の学習計画
- 編入先の専門科目の知識
編入学試験に必要な能力は志望する大学・学部学科により異なりますが、この3つはどの大学を受けるにせよ絶対に必要なスキルです。
大学編入を検討しているなら、必ず身につけておきましょう。
高い英語力
ほとんどの大学の編入学試験では英語試験を実施しているため、英語力は高ければ高いほど有利です。
筆記試験を行う大学もありますが、最近ではTOEICや英検、TOEFL、ILETS、TEAPなどの外部検定試験のスコアで英語力を測る大学が多くなってきています。
例えば、上智大学や法政大学の編入学試験では、出願資格として英語外部試験の基準を設けており、多くの学部で英検2級〜準1級レベルのスコアが必要となっています。
▶︎参考:2025年度 上智大学 入学試験要項 編入学試験、2025年度 法政大学 編入学試験要項
したがって、英語の外部検定試験のスコアが高いと、必然的に志望できる大学のレベルも上がります。
特に大学中退からの編入で前の大学よりもレベルの高い大学を目指している場合は、高い英語力が必須です。
志望大学に編入したい理由と編入後の学習計画
大学中退して別の大学に編入する場合、志望理由はとても重要な審査項目です。
「何のために編入したいのか」「編入して何を学び、それをどう活かしたいのか」といった具体的な編入の動機を書類審査や面接でしっかり伝えられると、編入学試験の合格にグッと近づけます。
また、上記のような志望動機を伝えるためのツールとして、編入後の学習計画を用意しておくのも重要なポイントです。
編入したい理由と編入後の学習のビジョンを具体的にアピールして編入後の学びへの熱意が伝われば、合格の可能性は高まるでしょう。
編入先の専門科目の知識
編入学試験の筆記試験では、志望する学部学科の専門科目に関する試験があります。
例えば、経済学部への編入を希望する場合、ミクロ経済学やマクロ経済学の基本的な概念を理解したり、経済系の時事問題の知識とそれに対する自分なりの考えを持っておいたりすることが求められます。
同様に理工系の学部では、数学や物理、専攻と関わりの深い科目の基礎知識が必要です。
また、求められる専門科目のレベルや試験形式も大学・学部によって異なります。
そのため、試験内容についてしっかり情報収集して対策を行うことが重要です。
独学での対策が不安な場合は、志望校の合格実績がある専門予備校や塾で対策することも検討してみるといいでしょう。
大学の編入学試験の特徴
続いて、大学の編入学試験の主な内容と編入までの流れについて解説していきます。
主な試験内容は英語・専門科目・面接
大学の編入学試験では、主に英語、専門科目、面接が実施されます。
英語試験の内容は、大学・学部学科ごとに異なり、一般受験のようなテスト形式の場合もあれば、英語の外部検定試験のスコアで判定する場合もあります。
英文学系や国際系の学部学科では独自の試験を行っているケースも少なくありません。
専門科目の試験では、志望する学部・学科に関連する知識が問われ、深い理解と応用力が求められます。
小論文試験や筆記テスト形式で行われることが多いですが、必ず過去問を参考に傾向を分析し、志望校の出題傾向にあった試験対策を行いましょう。
面接は、ほぼすべての大学で実施されます。
志望動機や将来の目標、学習計画などを問われることが多いですが、専門科目についての口頭試問が行われる場合もあります。
これらの試験に向けてしっかりとした準備と対策を行うことが、大学の編入学試験合格の鍵です。
大学編入までの流れ
大学編入の流れは大きく分けて以下のステップに分かれます。
- 編入したい大学・学部学科を探す
- 編入学試験の出願条件や試験内容、試験日程などを確認する
- 編入学試験の出願に向けて必要な書類を揃える
- 志望校の試験対策を行う
- 編入学試験を受ける
- 合格後、編入の手続きを行う
大学の編入学試験は大学・学部学科によって試験日程が異なるため、志望校探しと同時に最新の募集要項を確認して試験日程を調べておくことが重要です。
編入学試験の受験スケジュールが立てられたら、ゴールの試験日に向けて試験勉強を始めましょう。
試験が終わって合否が発表されたら、合格した場合は編入手続きを行います。
まだ在籍する大学を中退していない場合は、合格発表後に退学届を提出しましょう。
大学編入において注意すべき点
大学編入は大学を中退した人にとってたしかにメリットが多いですが、注意すべきポイントもいくつかあります。
大学中退からの編入を検討している場合は、これらの注意点もしっかり認識しておいてください。
すべての大学・学部・学科が編入学試験を実施しているわけではない
編入学試験は、すべての大学・学部学科が実施しているわけではありません。
そもそも編入学試験を実施していない大学・学部学科があるのはもちろんですが、「前年度は募集があったのに今年度はない」という大学・学部学科も一定数あります。
そのため、最新の募集要項を必ず確認し、志望する大学や学部が編入学試験を行っているかどうかチェックすることが大切です。
編入学試験は募集人数が少なく、大学によっては高倍率
編入学試験はそもそも募集人数が「若干名」という場合が多く、大学によっては高倍率になりがちです。
具体的には、有名大学と国公立大学の倍率が高くなるケースが多いと言われています。
有名大学の倍率が高い理由は、一般受験のときと同じで、大学自体の知名度と人気が高いためです。
国公立大学の倍率が高くなりがちな理由としては、一般受験が5教科7〜8科目必要なのに対して編入だと3科目で受験できることと、併願に制限がないことの2点が挙げられます。
編入学試験は有名大学や国公立大学において特に狭き門だということをしっかり認識して、試験対策に臨みましょう。
前の大学の取得単位が一部認められず、編入後かなり忙しくなることも
編入後に前の大学で取得した単位が一部認められない場合、新しい大学での学習が非常に忙しくなる可能性があります。
大学の単位認定は大学ごとに基準が異なるため、前の大学で取得した単位がすべて編入先で認められるとは限りません。
単位が認められなかった場合は、編入先で再度履修する必要があります。
そうなると、編入後の授業数がかなり多くなって大変になるケースも多いです。
特に3年次編入で入学した場合、新しい大学での生活と他の3年よりも多い授業、さらに就活が同時にやってくるため、非常に忙しくなります。
大学中退から編入するなら、編入先の単位認定制度やカリキュラムなどの情報をしっかり収集して慎重に検討してから挑戦しましょう。
大学中退から編入を検討する人がよく抱く疑問
最後に、大学中退から編入を検討する人がよく抱く疑問について解説します。
大学中退して編入する場合、就活への影響は?
大学を中退して編入した経歴があることは、就職活動において一見不利に思われるかもしれません。
しかし、明確な目的を持って大学編入した場合、中退・編入の理由をしっかりと説明できれば好印象を持ってもらえることが多いです。
具体的には、編入の決断自体が自己成長や目標達成の意欲を示していると捉えられるケースや、編入後の大学での成績や活動が優れていて高評価となるケースなどが考えられます。
編入後に資格や専門性の高いスキルを身につけた場合も高く評価してもらえるでしょう。
また、大卒資格を持って就活に臨めるので、一般企業への就活では大学中退よりも有利と言えます。
在籍する大学の退学届はいつ提出したらいい?
まだ大学に在籍している場合、退学届を提出するタイミングは編入先の大学が決まってからがベストです。
編入試験の合格通知を受け取ったら、次の学期が始まる前に退学届を提出しましょう。
退学届を提出する際には、大学の事務手続きや必要な書類を確認することが重要です。
特に、在籍証明書や成績証明書など、編入先の大学で必要になる書類の準備を怠らないようにしましょう。
大学によっては、退学届を受理するまでに時間がかかることもあるため、余裕を持って手続きを進める必要があります。
二年次編入と三年次編入のどちらが良いの?
二年次編入の大きなメリットは、より多くの時間を新しい大学で過ごせる点です。
二年から編入できる分新しい大学生活に馴染みやすく、新しい友人やネットワークも築きやすいです。
また、専攻する研究分野の基礎科目から学習する時間があり、三年次からの専門科目の学習にも十分な時間を割くことができます。
このため、二年次編入だと、前の大学と専攻する分野が変わった場合でも深い知識を身につけやすいと考えられます。
ただし、二年次編入を実施している大学・学部学科はかなり少ないのがデメリットです。
一方、三年次編入のメリットは募集している大学・学部の数が多く、選択肢が広い点です。
二年次編入よりも忙しく大変な大学生活となりますが、希望する大学・学部学科へ編入できる可能性は二年次編入よりもかなり高いと言えます。
ただし、三年次からは学習内容が高度になるため、コマ数の多さと授業の難易度の高さで学業負担が大きくなる可能性があります。
二年次編入と三年次編入のどちらが良いかは、個々の状況や目標によりますので、自身の状況をよく考慮して選択することが重要です。
▶︎参考記事
2年次から別の大学に移るメリットとデメリット
大学中退から海外の大学へ編入することもできるの?
大学中退後に海外の大学へ編入することは可能です。
近年では多くの海外大学が編入制度を設けており、前の大学で取得した単位を認めてもらえる場合もあります。
ただし、編入先の大学や学部によって要件や手続きが異なるため、事前にしっかりと情報収集を行うことが重要です。
特に英語力は大きなポイントとなり、TOEFLやIELTSなどの英語試験のスコアが求められることが一般的です。
また、編入後の学習計画や将来のキャリアプランも明確にしておくことで、編入試験でのアピールポイントとなります。
さらに、編入先の大学が提供するサポート体制や奨学金制度も確認しておくと良いでしょう。
中退した大学と別の学部・学科に編入できるの?
大学を中退して別の学部や学科(文学部→情報学部など)に編入することは可能です。
ただし、いくつかの重要なポイントを理解しておく必要があります。
- これまで修得した単位で認定されるものが少なくなる可能性がある
- 大学相当の専門科目の知識を身につけ、編入学試験を突破する必要がある
- 学部・学科を変える明確な理由を説明できる必要がある
中退して別の学部に編入するということは、これまで大学で学んだ内容とは異なる分野に進むということです。
そのため、場合によっては一から専門科目などの学習を行う必要もあるでしょう。
情報収集や計画的な学習が重要ですが、独学が難しい場合は大学編入専門の塾や予備校を活用するのも一つの手です。
このページのまとめ
今回は、大学中退から別の大学に編入する方法やおすすめの編入先、大学編入に必要な条件やスキルなどについて解説してきました。
最後にこの記事でおさえておくべきポイントをまとめます。
この記事でおさえるべきポイント
- 大学を中退しても別の大学に編入することは可能
- 編入先としては通学型の四年制大学、通信制大学、専門学校などがある
- 二年次編入なら1年以上、三年次編入なら2年以上在籍期間があれば出願可能
- 大学によっては修得単位数についての出願条件がある場合も
- 編入試験は主に英語・専門科目(小論文/筆記テスト)・面接の3科目が一般的
- 編入試験に合格するには高い英語力と専門科目の知識、明確な編入理由や編入後の学習計画が重要
- 大学編入は実施大学が限られていて高倍率だったり、編入後の大学生活が忙しく大変な場合もあったりする点に注意
大学を中退した場合でも、編入して学び直せばその先の選択肢がぐんと広がります。
大学に編入してまた学び直そうとお考えの場合は、ぜひ今回紹介した内容を参考にして大学編入にチャレンジしてみてください!
▶︎参考記事
・大学の編入試験とは? おすすめの大学や対策方法と共に解説
・人気の大学編入予備校と対策塾を失敗しない選び方と共に解説