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2022.01.06 提出書類

総合型選抜(旧AO入試)におけるレポートの特徴と効果的な書き方

総合型選抜(旧AO入試)におけるレポートの特徴と効果的な書き方

「総合型選抜(旧AO入試)で課題レポートがあるけど、どのように書けば良いのか分からない」とお悩みの受験生も多いのではないでしょうか。

総合型選抜でレポートを課す大学・学部では、レポートの出来栄えは合否に大きな影響を与えます。

しかし、高校ではレポートを書く授業が少ないため、レポートに対して自信を持っている受験生は少ないです。

そこで今回は、総合型選抜で高評価に繋がるレポートの書き方や注意するべきポイント等をご紹介します

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

総合型選抜で課されるレポートとは?

総合型選抜(旧AO入試)における課題レポート
レポートとは問題を提起し、その問題に対して自分の考えを客観的かつ論理的に説明した文章の事です。

提起した問題に自分なりの結論や解決策を示すためには、書籍やインターネット等で調査や実験を行い、データを集めて分析並びに考察をする必要があります。

そもそもの話になりますが、一部の大学・学部が総合型選抜でレポートを課す理由は、高校までの「勉強」とは異なった「研究」に必要な姿勢や力を問うためです。

勉強と研究は似ていますが、実際は全く違うものです。勉強では既存の知識を学び、目標は与えられます。

それに対して、研究では未知のものを追求し、目標は自分で決めます。つまり、大学で研究に取り組む学生には、自分自身で課題を見つけその課題を解決する力が求められています。

その力がどれほど備わっているのかを知るために総合型選抜ではレポートが課される事があるのです。

高評価に繋がる課題レポートの書き方

高評価を受けるための効果的な書き方
総合型選抜の課題レポートでは、いかに自分の主張を簡潔に伝えられるかがポイントになります。下記では、高評価に繋がる課題レポートの書き方を詳しく解説します。

文章の構成をしっかりと組み立てる

3部構成で作成すべき
総合型選抜で高く評価されるレポートを書くためには、正しい段落構成が欠かせません。

一般的なレポートでは、「序論」、「本論」、「結論」の三部構成で書かれています。ここでは、それぞれの部分で何を書くべきなのか詳しく解説します。

①序論

序論はレポートの導入部分で、レポートのテーマや考察する目的等について述べていきます。

序論では「なぜそのテーマでレポートを書くのか」、「考察を通して何が得られるのか」を分かりやすく簡潔にまとめましょう。また、序論の文字数については全体の10〜20%程度が目安となっています。

②本論

本論はレポートの中心部分で、序論で提起した問題について客観的事実を並べながら論述していきます

本論によってレポートの評価が決まるため、説得力のある文章を書く事が重要です。ちなみに本論の文字数は全体の60〜80%程度が目安となっています。

③結論

結論はレポートをまとめるための部分です。

本論で展開した主張を簡潔にまとめ、考察の活かし方や今後の展望についても述べておくと、高評価に繋がりやすいです。レポートのまとめになる結論部位の文字数は全体の10〜20%程度が目安となっています。

話し言葉(口語)ではなく書き言葉(文語)を使う

話し言葉ではなく書き言葉で書くべき
課題レポートを書く際は、話し言葉(文語)ではなく、必ず書き言葉(文語)を使うようにしましょう。話し言葉ではなく、書き言葉を使うためにも両者の違いについてはきちんと把握する事が欠かせません。

まず前者の話し言葉とはその名の通り、会話をする時に使う言葉です。一方で、後者の書き言葉は文章を書く時に用いる言葉の事を指します。

日常生活では話し言葉を使う方が多いので、課題レポートを書く時は意識的に使い分ける必要があります。下記では、レポートで使ってしまいやすい話し言葉とそれを書き言葉で表したものをいくつかご紹介します

話し言葉 書き言葉
です/ます だ/である
どっち どちら
ちゃんと きちんと
でも/だけど だが/しかし/けれども
やっぱり やはり
とっても/すごく 非常に/きわめて
〜じゃない 〜ではない

口調は「ですます調」ではなく「である調」で統一する

課題レポートの内容に説得力を持たせるために、口調は「だ・である調」で統一しましょう。

「だ・である調」は、レポートを視覚的にスッキリ見せるという役割もあります。

また、「思う」という表現も避けるのが無難です。

「思う」という表現は書き手の主観的な判断や考えを示す表現です。そのため、客観的な理由や根拠に基づく主張が求められるレポートには適しません。

参考(引用)文献は必ず記載する

参考文献や引用部位を書く
文献を参照してレポートを書いた場合、その参考文献は全て挙げておかなければいけません。なぜなら、レポート内のどの点が作成者自身の見解なのかを明示する必要があるからです。

特に参考文献を出す際の表記やページ数の扱い方、そしてネット記事を参考にする際のルールを押さえる事は欠かせません。それぞれについて簡単にまとめてみました。

参考文献を出す際の記載項目

  • 著作者(または編集者)
  • タイトル
  • 書籍名
  • その書籍の発行年
  • その書籍を発行した出版者(または発行者)
  • 掲載ページ

ページの表記ルール

  • ページ数が単数の場合は「p」を使う
  • 複数の場合は「pp」を使う
  • 一例:「p.6」「pp.111〜117」

ネット記事を参考にした記載項目

  • 著作者
  • タイトル
  • サイト名
  • 情報公開日(記載があれば)
  • サイトのURL
  • 参照した日

ネットの記事を参照にした際は書籍と異なり、サイトのURLを貼る事と参照した日を書く事が求められます

ネットの記事は簡単に書き換えられる上、削除される事もあります。そのため、いつの時点の情報を取得したのかを記載することが重要です。

ただし、参考文献の書き方はある程度決まっていますが、順番や区切り方等の詳細は様々です。

課題レポートで参考文献の書き方に指定がある場合は、必ずそのルールに従って表記する様にしましょう。

出題形式別の特徴と書くべきポイント

出題形式別のレポートの書き方
課題レポートの種類は、講義型レポートと課題に基づいて考察するレポートの2つに大きく分けることが出来ます。それぞれ特徴や書くべきポイントが異なるので、これからご紹介します。

講義を聞いて設問に答えるレポート

講義受講タイプとの関わり方
総合型選抜で課される講義型レポートは大学の教授が実際に講義を行い、その講義を受講した後、その講義に関するレポートを受験生が作成します。

大学や学部によって講義やレポートの内容は異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。

レポートの基本的な流れ

1.講義の受講(45〜60分)
受講中はA4の用紙にメモが取れるようになっていますが、レジュメが配布される事もあります。
2.講義に対する設問に答える(45〜60分)
A3の解答用紙に字数無制限で書かせる事が多いです。

最初に講義の要約を書かせるレポートや講義を要約しつつ自分の考えを述べるレポート等、大学や年度によって形式は異なります。

講義レポートで重要な点

講義型レポートで主に見られるポイントは以下の通りです。

  • 論理的思考力があるかどうか
  • 講義を簡潔に要約できる情報の取捨選択能力

講義を聞いて設問に答えるレポートでは、講義メモがレポートの評価に大きな影響を与えます。講義で重要な部分をメモに残せなければ、良いレポートを書く事は出来ません。

そこで講義を聞く時に意識してほしいのが、キーワード探しです。講義で何を一番に伝えたいのかを受講する事がポイントになります。

重要なキーワードは講義中に何回も繰り返され、声のトーンが変わる教授も中にはいます。その点に注意して講義メモを作る様にしましょう。

課題に基づいて考察するレポート

課題考察型のレポートの作り方
課題に基づいて考察するレポートでは、課題に対して論理的根拠を明示しながら自分の意見や主張を述べていきます。

高く評価されるレポートを書くためには、自分の意見や主張に論理的な根拠で説得力を持たせることが重要になります。

具体例や統計資料を用いる時は、自分の意見のどの部分に対する根拠なのかを考えながら書く事が大切です。

課題レポートを書く時の注意点

総合型選抜の課題レポートを書く際の注意点
総合型選抜のレポートを書く際にはいくつかの注意点があります。代表的な注意点については表にまとめたので、しっかりと押さえて書くようにしましょう。

事実と意見は明確に分ける
事実と意見が混在すると、レポート作成者が何を伝えたいのか読み手は分かりづらい。
一段落にトピックは一つだけにする
・一文の文字数の目安は20〜40文字。
・段落の文字数の目安は40〜120文字。
・段落変えの時は一文字分空けてから書き始める。
誤字脱字に気をつける
レポートの中身が良くても、減点対象となる。
正しい文末表現を使う
以下の使用を避けるようにする。
・「二重否定」
・「二重表現」
・「ら・い抜き言葉」
字数制限は必ず守る
・「〇〇字以内」
⇒〇〇字の90%以上〇〇字までの字数で書いてください。字数オーバーは厳禁です。

「〇〇字程度」
⇒〇〇字のプラスマイナス10%以内で書いてください」

総合型選抜の課題レポート出題例

主要大学の過去の出題事例
次に過去に出題された総合型選抜の課題レポートの一例をご紹介します。

桃山学院大学(ビジネスデザイン学部)

桃山学院大学のビジネスデザイン学部はビジネスプランを事前に考え、考えたプランを書類にまとめて大学に提出するレポートを課しております。詳細をまとめてみましたのでご覧ください。

ご自身の考えたビジネスプラン(チャレンジしたいビジネス、事業継承、地域の課題解決
など)を作成し、出願時に提出してください(課題の指定なし)
■下記の手順でプランを記載してください。※字数指定がない箇所は全て 200~400 字
【1】 提案の内容がわかるようなプラン名(30 字以内)
【2】 プランを思いついた経緯やプランへの想いなど、提案の動機
【3】 プランは社会のどのような課題を解決し、どのように社会に変える?
【4】 どのような商品、サービス?
【5】 ターゲットとなる顧客はだれ?
【6】 その商品やサービスを顧客にどのように提供する?
【7】 既存のビジネスとは違う点や優れた点は? ※データなど根拠が必要です。
【8】 どのように採算(利益)を取る? ※3 か年の収入と支出の見込み
【9】このプランを A4 もしくは A3 サイズの用紙 1 枚に自由にまとめてください。
イラスト、図、表などを使っても構いません。

参照元:桃山学院大学のビジネスデザイン学部の入試要項より

中京大学(国際学部・国際学科)

中京大学の国際学部・国際学科では事前体験型講義に参加をし、講義の内容に踏まえた課題レポートをパソコンで作成する課題が与えられます。

講義を聞いたその日のうちにパソコンで課題を仕上げなければいけないのでパソコンのタイピング速度も求められます。与えられる課題の内容は以下の通りです。

あなたは総理大臣の外交問題補佐官です。先日、9月12日に閉幕したASEAN外相会議について、総理大臣に提出するブリーフィング用レポートを作成してください。それには以下の内容が書かれている必要があります。
① ASEAN外相会議が開催されたときの周辺情勢。
② ASEAN外相会議での課題はなんであったのか。
③ ASEAN外相会議の結果をどう評価するか。
④ ③を踏まえて、今後の日本外交への提案。
以上を2,500~3,000字程度でまとめてください。

参照元:中京大学2021年度高大接続入試

九州大学(共創学部)

九州大学の共創学部の総合型選抜では講義を聞き、それに関する設問に答える形式のレポートが課されます。2022年度の募集要項内に記載されていた内容をまとめてみましたのでご覧ください。

講義に関するレポートは,受験者が2つの講義(各約 50 分)を受講して,それぞれその後に休憩
(各約 10 分)をはさみレポートを作成(各約 90 分)するものです。その際,配付資料に英文を含
む場合や,講義の一部が英語で行われる場合もあります。(電子式ではない辞書2冊まで持ち込み可
能です。)
主に,
・講義内容をどれだけ理解できるか。
・講義内容の魅力を見出し,より正確に深く知りたいという気持ちをどれだけ持ち得るか。
・講義の内容からさらにどれだけ発展させて考えることができるか。
・説明を理解し,うまく実行できるか。
などを評価します。講義の内容はそれぞれ文系の内容を主とするものと理系の内容を主とするもの
となります。
第2日目午前の討論の前に,前日の各講義に関する論題をそれぞれ一つ提示し,討論及び小論文
はこの論題に沿って行います。

参照元:九州大学令和4年度学生募集要項

このページのまとめ

今回の内容のまとめ
ここまで、総合型選抜で高評価に繋がる課題レポートの書き方や注意するべきポイント等について解説してきました。

最後に今回の内容の中で特に大切なポイントを一覧にしてみましたのでご覧ください。

特に重要なポイント一覧

  • 高く評価されるレポートを書くためには、正しい段落構成が必要。
  • レポートは客観的な理由や根拠に基づく主張が求められる。
  • レポートを書く際は、必ず参考(引用)文献を記載する。
  • レポートの出題形式は大学・学部によって異なるので、必ず志望大学・学部を確認しておく。
  • 講義型レポートの場合は、講義中に繰り返し出てくる「キーワード」を意識しながら講義メモを作る。

課題レポートの出来栄えは、総合型選抜の選考に大きく影響します。ぜひ今回の記事の内容を参考にして、高く評価されるレポートを書いてください。

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この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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