総合型選抜(旧AO入試)対策の専門塾ホワイトアカデミー

BLOG

2022.01.13 提出書類

小論文のルール・マナーと記述時の言葉選びの原則

小論文のルール・マナーと記述時の言葉選びの原則

「受験科目に小論文があるけど、書き方や記述のルールが分からない」とお悩みの受験生も多いのではないでしょうか。

小論文が課される大学・学部の入試において、小論文の出来栄えは合否に大きな影響を与えます。

しかし、高校では小論文の授業を受ける機会が無いため、小論文のルールをしっかりと把握している人は少ないです。

そこで今回は、小論文で重要な11個のルール、言葉選びの6つのポイント、4つのマナーを解説します

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

知らないと致命的な減点に繋がる小論文の11個のルール

小論文作成のルールと知らないとマズイ減点ポイント
小論文には記述のルールが存在し、守らなければ減点されてしまいます。そこでまずは、小論文を書く上で基本となるルールを押さえておきましょう。

タイトルや氏名等の書き方

タイトル、学校名、受験番号や氏名を書く欄がある場合は、欄の中に丁寧に書きます。書く欄がない場合は、以下の通りに書きましょう。

【タイトル】

1行目の行頭から3マス空け、4マス目から書く。

【受験番号と氏名】

2行目に受験番号と氏名を書く。受験番号を書き、1マス空けて氏名を書く。(姓と名の間も1マス空ける)名前の後ろが2マス空くように書く。

【本文】

書き出しは1マス空ける。段落を変えるときは改行し、1マス空ける。在籍(出身)高校名は必ず正式名称で書きましょう

公立高校の場合は「○○(都・府・県・市)立〇〇高等学校」、国立高校の場合は「国立〇〇高等学校」と書きます。例えば北海道、宮城県、長野県の公立高校の場合は「(北海道・宮城県・長野県)立〇〇高等学校」と書きます。

文字数に指定がある場合、上記の空白のマスは文字数にカウントされないので注意しましょう。

指定された文字数の9割は書く

文字数は9割以上埋めるべし
小論文の試験では、あらかじめ字数制限が設けられている場合が多いです。

字数制限がある場合は条件を確認した上で適切な範囲の文字数で書く事が欠かせません。適切な文字数の範囲の一例は下記の通りです。

表記の内容 詳細
【〇〇字以内】 要求文字数の9割以上〇〇字以内
【〇〇字程度】 要求文字数前後1割以内
【〇〇字〜〇〇字】 要求文字数の範囲内

大学入試では採点基準が厳しくなるため、〇〇字以内と指示がある場合は、必ず9割以上は書くようにしましょう。一部の大学では、9.5割を下回ると減点しているところもありますので時間に余裕がある場合は出来るだけ要求文字数に近づけた方が良いです。

また、要求字数に対して大幅な字数不足や字数オーバーが発生した場合は採点されない事もあるので注意しましょう。

だ・である調で書く

文章には丁寧な「です・ます調」と言い切りの「だ・である調」がありますが、小論文は「だ・である調」で書くのがルールとなっています。客観的な事実を述べるという点から、説得力のある内容が求められるからです。

また、特定の誰かに向けた文章ではないので、相手への敬意や控え目な印象を示す必要もありません。

段落分けをする

段落分けをする
段落は文章を構成する上で、重要な役割を持ちます。段落の分け方が適切ではないと減点される可能性もあるので、下記でご紹介する事は避けるようにしましょう。

段落分けにおいて避けたい事

  • 400字を超える字数にも関わらず、段落分けをせず、1つの段落で書いている。
  • インターネットのように何行か書いて段落を変えている。
  • 各段落ごとで意味のまとまりがはっきりしない。

小論文は論旨や説得力が評価に大きく影響しますが、それらを評価する際に段落構成を参考にする場合が多いです。そのため、段落の分け方が合否を分けると言っても過言ではありません。

1つの段落は最低2文以上

1つの段落は最低2文以上で構成する必要があります。先程もお伝えしたように、段落とは文章を内容によって分けたひとまとまりの部分のことです。一文だけでは段落を構成することは出来ません。

加えて一文だけでなく段落も長過ぎず短過ぎないように意識しましょう。最低2文以上であればルール違反ではありませんが、4〜5文あった方が読み手も見やすいです。

一字下げをするタイミング

適切なタイミングで1字下げをする
段落の書き始めは一字下げ、段落変えの時は改行一字下げを行うようにしましょう。段落は内容に区切りがつく部分で変わるため、改行はその区切りを視覚的に見せる効果があります。

ただし、厳密に言うとこのルールは原稿用紙に書く時に適用されるルールです。そのため、原稿用紙に書く形の小論文の試験ではなければ減点対象になる可能性は低いです。

促音は1マスに1文字

促音「っ」と拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」は1マスに1文字書きます。普通の文字と小さい文字を一緒に書いて良いのか意外と忘れてしまいがちなので、しっかりと覚えておきましょう。

また、これらの文字は行頭に置くことができます。後ほど詳しくご紹介しますが、句読点や「」、()等は行頭に置くことが出来ないので、混同しないように注意する必要があります。

句読点・かぎかっこ等も一字としてカウント

句読点の扱い
句読点「、」「。」、かっこ「()」、かぎかっこ「」等も、それぞれ一字としてカウントします。

ただし、これらは行頭に置いてはいけません。促音や拗音のルールと混同しないように注意しましょう。行頭に来る場合は、前行末のマスの文字と一緒に書きます。

句読点は縦書き原稿用紙ではマス目の右上、横書き原稿用紙ではマス目の左下に打つように意識することが大切です。

また、二重かっこ『』は、原則として本のタイトルやグラフ、図表のタイトルを引用する時にのみ使用します。

課題文の引用の仕方

課題文を引用する際、句点「。」と閉じかっこ「)」、または閉じかぎ「」」を用いる場合は、1マスの中に。と)または」を一緒に書きます。

もしくは、句点を省略しましょう。どちらの方法で課題文を引用するかは、自身で決めることが出来ますが、どちらか1つの方法で統一して書く必要があります。

両者を混用すると、せっかく良い文章が書けても全体の統一感が無くなってしまいます

「々」は行頭に置いてはいけない

々を行頭に置くべきではない
繰り返し符号の「々」は行頭に置いてはいけません。例えば、「次々」の「々」が行頭に来る場合は、「次々」または「次つぎ」と書きます。また、「々」はマス目の中央に書きましょう。

数字とアルファベットの書き方

小論文では、数字とアルファベットの書き方にもルールがあります。

【縦書き原稿用紙】

数字は必ず漢数字を使います。縦書きの場合、算用数字を使ってはいけません。アルファベットは基本的に使わない形で表現するようにしましょう

ただし、「GPS機能」や「NPO法人」等、アルファベットを使わないと表現出来ない語句はアルファベットで書いても大丈夫です。

アルファベット、英単語、英文を書く場合は、右を上、左を下にして横に寝かせるようにして書きます。大文字は1マスに1文字、小文字やスペースは1マスに2文字入れます。

【横書き原稿用紙】

横書き原稿用紙の場合、算用数字を用いることも可能ですが、どちらかに統一しましょう。算用数字とアルファベットの小文字は1マスに2文字、アルファベットの大文字は1マスに1文字入れます。

記述時に気を配りたい言葉選びの6つのポイント

小論文を記述する際に気を配るべきポイント
次に小論文を記述する際の言葉選びのポイントをご紹介します。下記のポイントを押さえて小論文を書く事で、高評価に繋がりやすくなります。

呼称の使い方

一人称は「自分」や「僕」を使わず、「私」に統一しましょう。身内の呼称にも注意が必要です。一例としては以下の通りです。

対象 呼称
お父さん
お母さん
おじいちゃん 祖父
おばあちゃん 祖母
お兄ちゃん
お姉ちゃん
おじ 伯父(叔父)
おば 伯母(叔母)

「伯父」と「叔父」、「伯母」と「叔母」は読み方が一緒ですが、父母との関係によって漢字を使い分けるのが一般的なので注意しましょう。ちなみに伯父は父母の兄、叔父は父母の弟、伯母は父母の姉、叔母は父母の妹です。

また、身内以外の人について書く際は「おじいちゃん」、「おばあちゃん」、「おじさん」、「おばさん」等は口語表現となるため使用出来ません。「高齢者」、「老人」、「知人」等、一般的な表現を用いましょう。

「〜と思う」という表現を多用しない

○○と思うという表現は多用しない
小論文で「〜と思う」という表現の多用は避けましょう。自信がなさそうな文章になり、説得力も欠けてしまいます。

ただし、全く使ってはいけないという訳ではありません。「考える」や「感じる」も同様で、使用頻度には注意が必要です。

小論文では自分の意見をはっきり主張する事が大切なので、自分の大まかな考えを述べる時だけ使用すると、読み手も違和感を感じません。

細かい説明をする時は「だ・である調」で断定すると、説得力のある文章になります。

省略表現や略語はNG

小論文では省略表現や略語を使ってはいけません。普段私たちは日常生活で無意識に使っている事が多いので、小論文を記述する際には意識的に正しい表現を使う必要があります。

代表的な省略表現と略語は以下の通りです。

省略表現 正式名称
携帯 携帯電話
スマホ スマートフォン
バイト アルバイト
ネット インターネット
部活 部活動
就活 就職活動
【略語】 正式名称
WHO 世界保健機関
GDP 国内総生産
UN 国際連合

ただし、課題文の中に使用されている表記であれば、そのまま使用する事ができます。その場合、文中の表記を統一させましょう。

口語体(話し言葉)もNG

口語体(話し言葉)の利用は厳禁
小論文では口語体(話し言葉)ではなく、必ず文語体(書き言葉)を使うようにしましょう。「ら抜き言葉」や「い抜き言葉」等も口語体にあたります。

これから小論文で使ってはいけない言葉遣いと誤りを訂正した正しい言葉遣いをいくつかご紹介しますので是非ご覧ください。

【ら抜き言葉】

  • 見れる→見られる
  • 来れる→来られる
  • 寝れる→寝られる

【い抜き言葉】

  • してる→している
  • やってない→やっていない
  • 笑ってる→笑っている

【だ抜き言葉】

  • 大丈夫と思う→大丈夫だと思う
  • 必要と考える→必要だと考える

【接続詞】

  • だから→したがって
  • あと→また・さらに
  • だけど・でも→けれども・しかし
  • なので→そのため

【接続詞】

  • いろんな→さまざまな・多様な
  • きつい・しんどい→過酷な・辛い
  • クビ→解雇
  • ずっと〜する→〜し続ける

この他にも話し言葉は数多くあります。例えば「○○したり」・「とか」・「なので」等が挙げられます。

参考までに「○○したり」は2個以上の内容がセットであれば使えますが、単独で使う事は出来ません。「とか」は「や」・「等」を使います。

オノマトペは使用しない

小論文ではオノマトペを使ってはいけません。オノマトペとは、擬声語、擬態語、擬音語、擬情語の事です。下記では、具体的な例とその言い換えをご紹介します。

【擬声語】

  • ワンワン吠える→犬が吠える

【擬態語】

  • コツコツ→着実に・堅実に
  • ギリギリ→余裕がない・直前まで
  • テキパキ→素早く・迅速に

【擬音語】

  • 雨がザアザア降る→雨が激しく降る
  • 言葉をスラスラ話す→言葉を流暢に話す

【擬情語】

  • イライラする→苛立つ
  • ドキドキする→緊張する

オノマトペを使用すると文章が幼稚になり、説得力のない文章に仕上がってしまいます。

カタカナは最小限に

カタカナの使用は最小限にする
カタカナ語は、日本語で表現出来ない外来語に用います。適切な日本語表現がある場合は使用できません。

元々日本語である言葉をカタカナで表記するのも避けましょう。カタカナを多用すると文章の質が低くなってしまいます。具体例は以下の通りです。

カタカナ表示 修正版
ショックを受ける 衝撃を受ける
カバーする 補う・援助する
スピーディーに〜する ・迅速に〜する
・速やかに〜する
イス 椅子
キズ
ケンカ 喧嘩

ただし、課題文の中に使用されている表記であれば、そのまま使用する事が出来ます。その場合、表記を統一させましょう。

ルールではないが押さえておきたい4つのマナー

ルールではないが小論文を書く際に守るべきマナー
厳密に言うとルールではありませんが、意識する事で高評価に繋がるポイントをご紹介します。

一文が長くなりすぎないようにする

一文は長くなり過ぎないようにしましょう。長くなると、伝えたい事が伝わらない可能性があります。一文は60字以内が理想的で、25字詰めの原稿用紙であれば2行半いかないくらいに相当します。

一文は2〜3行で切ることを目指し、どんなに多くても4行(100字)を超える文章は避けましょう。小論文は分かりやすく簡潔に書かれていると、高評価に繋がりやすいので一文を長くしすぎないことは非常に大切です。

楷書で丁寧に書く

楷書で丁寧に書く
小論文は鉛筆を使って楷書で丁寧に書きましょう。文字が汚いと採点者に読み間違えられる可能性があります

また、鉛筆の濃さはHB、またはそれよりも濃いものを使いましょう。シャープペンシルで書くと筆圧が弱く、書いた文字が薄くなりやすいです。

字が薄くて読みづらい答案は、内容以前に印象が悪くなってしまいます。せっかく良い文章が書けていても、採点対象外にされる可能性もあります。

書き出しのコツ

小論文を書く上で、記述のルールと言葉の選び方を押さえる事は非常に重要です。しかし、それだけでは高評価をもらうことは出来ません。

良い文章を書くためには、良い段落構成が必要です。構成をよく考えずにとりあえず書き始めてしまうと、自分の意見や論点が定まらず、論理的な文章が書けなくなります。

設問を確認した後にすぐ本文を書き始めるのではなく、しっかりと構成を考えて書き出す事が小論文をスムーズに書くためには欠かせません

段落構成のコツ

序論・本業・結論の3部構成で書く
段落は文章を構成する上で、非常に重要な役割を持ちます。段落の分け方は様々ですが、ここでは小論文で主流となっている三段構成をご紹介します

役割 内容(字数配分)
序論
(問題提起・仮説提示)
問題提起し、それぞれに対する主張や考えの方向性を示す。
(10〜15%)
本論
(理由説明・証明)
問題提起に対する主張の根拠を、調査や分析して分かった事実を基に述べる。自分の主張が正しい事を客観的に証明する。(65〜80%)
結論
(まとめ)
第二段落までの証明や理由を元に、自分の主張を明確に述べる。(15〜20%)

それぞれの段落には中心文(トピックセンテンス)と呼ばれる、その段落の中で最も述べたい事が書かれている文があります。

段落は意味や内容のまとまりで分ける必要があるので、1つの段落に中心文は1つが原則です。

主張したい文を1つの段落に何個も入れると、結局その段落で何が言いたいのかを読み手側が分からなくなってしまいます。

今回の内容のまとめ

まとめ
ここまで、小論文を書く時のルールや言葉選びのポイント等をご紹介しました。改めて、今回取り上げた内容の中でも特に重要な点をまとめてみました

特に押さえておきたい重要なポイント

  • 要求された文字数の9割以上は書く。
  • 他の出題パターンもあるので対応出来る様にしておく。
  • 「〜と思う」の使用は最小限にし、必ず小論文は「だ・である調」で書く。
  • 省略表現、略語、オノマトペは使用しない。
  • 簡潔に書くことを意識し、一文は60字以内が理想的。
  • 設問を確認した後にすぐ本文を書き出すのではなく、内容ごとに段落分けをしてから文章を書き始める。

小論文では論理的な文章を書く事以上に記述ルールをしっかりと守る事が大切です。

どんなに内容が良くても、ルールを守らないと減点される可能性があります。そのため、今回ご紹介したルールを基に、小論文の練習を繰り返し行いましょう。

参考記事:エッセイ作成が苦手な人向けの対策方法のまとめ

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

2020年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

提出書類