各大学の対策情報
近畿大学は、関東の日本大学と並ぶ国内トップレベルの規模を誇る大学です。
10年連続で日本一の受験者数が集まるほど人気が高く、偏差値も高い近畿大学に憧れを抱いている受験生も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、近畿大学の全学部で実施している公募推薦の概要や各学部の特徴、対策すべきポイントなどをまとめて解説していきます。記事の主な内容はこちらです。
- 近畿大学の公募推薦の特徴
- 公募推薦の判定方式と併願制度について
- 2023年度の各学部・学科の合格倍率
- 近畿大学の公募推薦で対策すべきポイント
- 各学部・学科における募集要項
- 各学部・学科における対策ポイント
- 近畿大学の公募推薦を受験する方が抱く疑問
何か一つでも気になる内容があれば、ぜひ目を通してみてください。
目次
- 1 近畿大学の公募推薦とは?
- 2 各学部の2023年度の入試結果
- 3 近畿大学の公募推薦の入試日程・合格発表日
- 4 近畿大学の公募推薦を受ける人が共通で対策すべき事
- 5 法学部の出願条件と募集要項のポイント
- 6 経済学部の出願条件と募集要項のポイント
- 7 経営学部の出願条件と募集要項のポイント
- 8 理工学部の出願条件と募集要項のポイント
- 9 建築学部の出願条件と募集要項のポイント
- 10 薬学部の出願条件と募集要項のポイント
- 11 文芸学部の出願条件と募集要項のポイント
- 12 総合社会学部の出願条件と募集要項のポイント
- 13 国際学部の出願条件と募集要項のポイント
- 14 情報学部の出願条件と募集要項のポイント
- 15 農学部の出願条件と募集要項のポイント
- 16 医学部の出願条件と募集要項のポイント
- 17 生物理工学部の出願条件と募集要項のポイント
- 18 工学部の出願条件と募集要項のポイント
- 19 産業理工学部の出願条件と募集要項のポイント
- 20 短期大学部の出願条件と募集要項のポイント
- 21 近畿大学の公募推薦を受ける人がよく抱く疑問
- 22 近畿大学の公募推薦入試に関する総括
近畿大学の公募推薦とは?
まずは、近畿大学の公募推薦の特徴や判定方式などについて解説します。
近畿大学は他の大学にはあまりない独自の公募推薦を実施しているので、受験を考えている場合はここで概要をしっかり掴んでおきましょう。
【2024年度】近畿大学の公募推薦の特徴
近畿大学の公募推薦は、2教科2科目の学力試験(一部の学部・方式を除く)と調査書の総合評価によって合否判定するのが特徴です。
学力で合否結果がほぼ決まる
面接や小論文が課される一般的な公募推薦とは異なり、一般選抜のような学力試験への対策が重要になります。気になる試験内容は全教科共通で高等学校の教科書レベルです。
加えて、他の大学の公募推薦ではよく課される志望理由書等の出願書類の作成・提出はありません。そのため、基本的には一般選抜に限りなく近い公募推薦である、と考えてしまうことをおすすめします。
医学部を含めると最大5日間受験可能
試験日程については、各学部で2日間試験を実施しており、どちらか好きな試験日を選択できる「試験日自由選択制」を導入しているのも他大学にはあまりない特徴です。近畿大学の公募推薦は医学部を除けば最大4日間、医学部を含めると最大5日間受験できます。
他学部や学部内の他学科を併願できる制度も充実しているため、1日の試験で複数の学部学科の合否判定を受けることも可能です。
入学試験要項や公式サイトの記載内容の読み込みが大切
学部によって試験科目や出題範囲、利用できる判定・併願方式がさまざまです。そのため、近畿大学の公募推薦を受験するのでしたら、公式サイトの情報や入学試験要項をしっかりチェックしましょう。
公募推薦の判定方式と実施している学部
近畿大学の公募推薦の大きな特徴は、判定方式の多さです。
ここでは14種類ある判定方式を5つのカテゴリーに分けて解説していきます。
スタンダード方式
スタンダード方式は、受験した2科目の総合点で合否判定する標準的な判定方式です。近畿大学の全学部で実施しています。
1科目100点の合計200点満点で判定するため、志望学部の受験科目が2つとも得意な受験生に向いています。
なお、公募推薦を受験するとほぼ自動的にスタンダード方式で判定されます。
スタンダード方式よりも高得点を狙えそうな判定方式がある場合は併願が可能です。
外部試験利用制度
外部試験利用制度は、英語の資格・検定試験の成績を外国語の得点に換算する判定方式です。
医学部と短期大学部、薬学部 医療薬学科、文芸学部 文学科日本文学専攻・芸術学科舞台芸術専攻を除く全学部学科で利用できます。
対象となる英語の資格・検定試験はこちらです。
画像引用元:令和6年度 入学試験要項 13ページ
英検なら準1級以上、TOEICなら750点以上で100点満点に換算されます。なお、検定試験によって有効期限が異なるのでご注意ください。
また、外部試験利用制度を利用しても外国語の試験は受験する必要があります。もし換算点よりも試験の得点の方が高かった場合は、試験の得点で合否判定されます。
高得点科目重視方式
高得点科目重視方式は、スタンダード方式で受験した2科目のうち点数の高い方を2倍に換算して、2科目の総合点で合否を判定する方式です。
医学部と短期大学部、文芸学部 芸術学科舞台芸術専攻、造形芸術専攻の実技試験判定型を除く全学部で実施しています。
高得点科目重視方式は、スタンダード方式と他学部併願方式、文系/理系学部学部内併願方式と併願が可能です。
なお、利用は希望者のみとなっており、利用するには出願時に申込が必要なので注意しましょう。
合格者数は、スタンダード方式と高得点科目重視方式の受験者数の比率をもとに割り振られます。
学部ごとの独自方式
近畿大学の公募推薦では、情報学部と国際学部でそれぞれ独自方式を実施しています。
学部学科 | 独自方式の内容 |
---|---|
情報学部 | 「数学」1科目で合否判定 |
国際学部 国際学科グローバル専攻 |
「英語」1科目で合否判定 |
独自方式は1科目のみでの合否判定となるため、一番得意な科目だけで勝負したい方におすすめです。
利用する場合は、独自方式を単願で受験する方法とスタンダード方式と併願する方法があります。
その他の併願方式
上記以外の併願方式の内容をまとめました。以下の併願方式は希望制で、スタンダード方式などと併願する形になっています。
併願方式 | 実施学部 | 特徴 |
---|---|---|
文系学部学部内併願方式 |
|
|
理系学部学部内併願方式 |
|
|
情報学部他学部併願方式 |
|
|
経営学部他学部併願方式 |
|
|
建築学部他学部併願方式 |
|
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薬学部他学部併願方式 |
|
|
情報学部独自方式(併願) |
|
|
国際学部独自方式(併願) |
|
|
生物理工学部独自方式(併願) |
|
|
各学部の2023年度の入試結果
次に、2023年度に実施された近畿大学公募推薦の合格倍率と合格最低点についてまとめます。
スタンダード方式の倍率と合格最低点
学部 | 学科・専攻・コース | 11月19日(12月3日)実施 | 11月20日(12月4日)実施 | ||
---|---|---|---|---|---|
倍率 | 合格最低点 | 倍率 | 合格最低点 | ||
法学部 | 法律学科 | 5.3 | 148 | 5.1 | 156 |
経済学部 | 経済学科 | 8.0 | 132 | 7.7 | 137 |
国際経済学科 | 5.7 | 130 | 5.3 | 132 | |
総合経済政策学科 | 5.3 | 122 | 5.1 | 132 | |
経営学部 | 経営学科 | 7.3 | 145 | 7.5 | 155 |
商学科 | 6.6 | 147 | 7.2 | 159 | |
会計学科 | 7.5 | 147 | 7.3 | 155 | |
キャリア・マネジメント学科 | 7.1 | 146 | 7.5 | 156 | |
理工学部 | 理学科(数学コース) | 3.3 | 115 | 3.2 | 120 |
理学科(物理学コース) | 2.7 | 103 | 2.6 | 117 | |
理学科(化学コース) | 2.3 | 99 | 2.2 | 106 | |
生命科学科 | 7.2 | 131 | 7.4 | 139 | |
応用化学科 | 2.5 | 104 | 2.5 | 109 | |
機械工学科 | 3.5 | 113 | 3.5 | 118 | |
電気電子通信工学科 | 6.6 | 125 | 6.1 | 123 | |
社会環境工学科 | 3.4 | 111 | 3.5 | 114 | |
エネルギー物質学科 | 3.9 | 113 | 4.1 | 119 | |
建築学部 | 建築学科 | 7.1 | 133 | 7.4 | 137 |
薬学部 | 医療薬学科 | 7.5 | 140 | 6.9 | 140 |
創薬科学科 | 4.4 | 139 | 4.1 | 132 | |
文芸学部 | 文学科(日本文学専攻/創作・評論コース) | 7.1 | 129 | 7.2 | 149 |
文学科(日本文学専攻/言語・文学コース) | 5.4 | 127 | 5.4 | 148 | |
文学科(英語英米文学専攻) | 4.0 | 145 | 3.9 | 152 | |
芸術学科(舞台芸術専攻) | 2.3 | 170 | 3.0 | 150 | |
芸術学科(造形芸術専攻) ※()内は実技試験判定型方式 |
4.5 (2.8) |
135 (140) |
4.1 (3.2) |
152 (144) |
|
文化・歴史学科 | 4.3 | 140 | 4.5 | 149 | |
文化デザイン学科 | 5.1 | 133 | 5.1 | 148 | |
総合社会学部 | 総合社会学科(社会・マスメディア系専攻) | 4.2 | 138 | 4.2 | 151 |
総合社会学科(心理系専攻) | 5.9 | 145 | 6.6 | 155 | |
総合社会学科(環境・まちづくり系専攻) | 4.0 | 137 | 4.1 | 148 | |
国際学部 | 国際学科(グローバル専攻) ※()内は国際学部独自方式 |
2.1 (2.8) |
130 (53) |
2.0 (2.5) |
138 (65) |
国際学科(東アジア専攻) ※上段は中国語コース、()内は韓国語コース |
1.5 (4.0) |
108 (133) |
1.5 (3.8) |
119 (147) |
|
情報学部 | 情報学科 ※()内は情報学部独自方式 |
17.0 (23.9) |
134 (68) |
13.1 (23.8) |
136 (71) |
農学部 | 農業生産科学科 | 2.8 | 107 | 2.2 | 109 |
水産学科 | 4.3 | 126 | 4.8 | 128 | |
応用生命化学科 | 2.8 | 111 | 2.1 | 111 | |
食品栄養学科 | 3.1 | 115 | 2.5 | 116 | |
環境管理学科 | 2.7 | 108 | 2.3 | 113 | |
生物機能科学科 | 2.2 | 101 | 2.1 | 110 | |
医学部 | 医学科 ※一次試験 |
– | – | 8.8 | 222 |
生物理工学部 ※()内は生物理工学部独自方式 |
生物工学科 | 2.1 (1.7) |
100 (49) |
2.0 (1.6) |
91 (47) |
遺伝子工学科 | 1.6 (1.9) |
91 (50) |
1.8 (1.6) |
90 (49) |
|
食品安全工学科 | 1.7 (1.2) |
86 (40) |
1.7 (1.7) |
83 (50) |
|
生命情報工学科 | 2.4 (2.3) |
94 (52) |
2.5 (1.9) |
93 (50) |
|
人間環境デザイン工学科 | 1.8 (1.8) |
93 (52) |
1.8 (1.7) |
93 (52) |
|
医用工学科 | 2.2 (2.0) |
110 (53) |
2.1 (2.0) |
114 (51) |
|
工学部 | 化学生命工学科 | 1.4 | 86 | 1.8 | 85 |
機械工学科 | 1.7 | 84 | 1.6 | 87 | |
ロボティクス学科 | 1.4 | 82 | 1.5 | 81 | |
電子情報工学科 | 2.0 | 94 | 2.1 | 91 | |
情報学科 | 2.9 | 108 | 2.9 | 115 | |
建築学科 | 2.2 | 101 | 2.1 | 95 | |
産業理工学部 | 生物環境化学科 | 1.8 | 87 | 2.3 | 96 |
電気電子工学科 | 1.8 | 83 | 1.3 | 80 | |
建築・デザイン学科 | 2.5 | 107 | 4.2 | 107 | |
情報学科 | 3.5 | 103 | 2.9 | 111 | |
経営ビジネス学科 | 2.9 | 95 | 1.6 | 97 | |
短期大学部 | 商経科 | 2.1 | 96 | 2.1 | 106 |
近畿大学の公募推薦は、理系学部は倍率1.0〜2.0台で比較的低めなのに対し、文系学部が4.0〜7.0台とかなり高い倍率となっています。
文系学部は倍率だけ見ると非常に合格難易度が高そうですが、合格最低点を見ると6〜7割が合格ラインの学科も複数あります。
そのため、受験する学科を決める際は倍率だけにこだわらず、各学科の合格点もチェックしてみてください。
高得点科目重視方式の倍率と合格最低点
学部 | 学科・専攻・コース | 11月19日(12月3日)実施 | 11月20日(12月4日)実施 | ||
---|---|---|---|---|---|
倍率 | 合格最低点 | 倍率 | 合格最低点 | ||
法学部 | 法律学科 | 5.2 | 229 | 5.1 | 244 |
経済学部 | 経済学科 | 8.8 | 205 | 8.3 | 216 |
国際経済学科 | 6.4 | 208 | 6.1 | 208 | |
総合経済政策学科 | 6.3 | 202 | 6.0 | 209 | |
経営学部 | 経営学科 | 7.5 | 224 | 7.1 | 239 |
商学科 | 6.9 | 228 | 6.8 | 243 | |
会計学科 | 7.4 | 228 | 7.9 | 240 | |
キャリア・マネジメント学科 | 7.4 | 225 | 7.7 | 242 | |
理工学部 | 理学科(数学コース) | 2.5 | 173 | 2.5 | 181 |
理学科(物理学コース) | 2.7 | 166 | 2.7 | 184 | |
理学科(化学コース) | 2.3 | 157 | 2.3 | 164 | |
生命科学科 | 7.5 | 201 | 7.0 | 209 | |
応用化学科 | 2.5 | 167 | 2.6 | 171 | |
機械工学科 | 3.5 | 181 | 3.6 | 186 | |
電気電子通信工学科 | 6.4 | 195 | 6.3 | 193 | |
社会環境工学科 | 3.4 | 176 | 3.5 | 181 | |
エネルギー物質学科 | 4.0 | 182 | 3.9 | 184 | |
建築学部 | 建築学科 | 5.9 | 203 | 5.8 | 206 |
薬学部 | 医療薬学科 | 6.9 | 218 | 6.7 | 218 |
創薬科学科 | 3.9 | 218 | 3.6 | 203 | |
文芸学部 | 文学科(日本文学専攻/創作・評論コース) | 6.7 | 212 | 6.4 | 231 |
文学科(日本文学専攻/言語・文学コース) | 5.5 | 203 | 5.4 | 231 | |
文学科(英語英米文学専攻) | 3.9 | 229 | 3.9 | 239 | |
芸術学科(造形芸術専攻) | 4.2 | 212 | 4.7 | 234 | |
文化・歴史学科 | 4.1 | 210 | 4.3 | 228 | |
文化デザイン学科 | 5.5 | 214 | 5.3 | 231 | |
総合社会学部 | 総合社会学科(社会・マスメディア系専攻) | 4.5 | 216 | 4.4 | 233 |
総合社会学科(心理系専攻) | 6.2 | 226 | 6.0 | 240 | |
総合社会学科(環境・まちづくり系専攻) | 4.6 | 212 | 4.6 | 228 | |
国際学部 | 国際学科(グローバル専攻) | 2.0 | 201 | 2.0 | 215 |
国際学科(東アジア専攻) ※上段は中国語コース、()内は韓国語コース |
1.6 (3.0) |
174 (200) |
1.6 (3.3) |
192 (224) |
|
情報学部 | 情報学科 | 16.4 | 218 | 15.5 | 220 |
農学部 | 農業生産科学科 | 2.2 | 160 | 2.1 | 171 |
水産学科 | 4.5 | 193 | 4.8 | 196 | |
応用生命化学科 | 2.1 | 165 | 2.0 | 175 | |
食品栄養学科 | 3.4 | 187 | 3.2 | 187 | |
環境管理学科 | 2.3 | 161 | 2.4 | 178 | |
生物機能科学科 | 1.8 | 140 | 1.8 | 157 | |
生物理工学部 | 生物工学科 | 1.7 | 143 | 2.0 | 139 |
遺伝子工学科 | 1.3 | 124 | 1.3 | 126 | |
食品安全工学科 | 1.6 | 126 | 1.5 | 122 | |
生命情報工学科 | 1.7 | 135 | 2.0 | 140 | |
人間環境デザイン工学科 | 1.9 | 148 | 1.7 | 148 | |
医用工学科 | 1.7 | 155 | 2.0 | 166 | |
工学部 | 化学生命工学科 | 1.4 | 132 | 1.5 | 125 |
機械工学科 | 1.6 | 127 | 1.4 | 130 | |
ロボティクス学科 | 1.3 | 121 | 1.5 | 123 | |
電子情報工学科 | 1.8 | 143 | 1.9 | 140 | |
情報学科 | 2.8 | 167 | 2.4 | 175 | |
建築学科 | 1.9 | 154 | 1.8 | 141 | |
産業理工学部 | 生物環境化学科 | 1.4 | 147 | 1.4 | 127 |
電気電子工学科 | 1.5 | 123 | 1.3 | 120 | |
建築・デザイン学科 | 2.0 | 179 | 1.7 | 159 | |
情報学科 | 2.4 | 167 | 1.8 | 166 | |
経営ビジネス学科 | 1.9 | 145 | 1.1 | 136 |
高得点科目重視方式の倍率は、スタンダード方式の倍率とさほど変わりません。
どちらも同じくらいチャンスがあるので、近畿大学の合格を勝ち取りたいなら高得点科目重視方式は併願しておきましょう。
近畿大学の公募推薦の入試日程・合格発表日
近畿大学の2024年度公募推薦のスケジュールはこのようになっています。
対象の学部 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表日 |
---|---|---|---|
|
2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 | 2023年11月18日(土)・19日(日) (試験日自由選択) |
2023年12月1日(金) |
|
2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 | 2023年12月2日(土)・3日(日) (試験日自由選択) |
2023年12月13日(水) |
|
2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 | 【一次】 2023年11月19日(日) 【二次】 2023年12月3日(日) |
【一次】 2023年11月29日(水) 【二次】 2023年12月13日(水) |
参照元:令和6年度 入学試験要項
学部によって試験日が異なるので注意しましょう。
近畿大学の公募推薦は各学部で2つ試験日があり、どちらか好きな方を選択できるようになっています。
近畿大学の公募推薦を受ける人が共通で対策すべき事
近畿大学の公募推薦は、一般的な公募推薦と比較すると少し特殊な選抜方法となっています。
そのため、ここからは近畿大学の公募推薦を受験する方向けに試験対策のポイント5つをご紹介していきます。
得点換算される英語検定を取得しておく
1つ目は、外部試験利用制度で使える英語の検定を取得することです。
近畿大学の公募推薦では、医学部や薬学部、文芸学部などの一部を除いて、英語検定の級やCSEスコアを「英語」の試験得点に換算できます。
高校卒業程度とされる英検2級なら70点、2級かつCSEスコア2150点以上なら85点、準1級なら100点換算となるため、外部試験利用制度を活用できれば合格の可能性が一気に高まります。
近畿大学の公募推薦で合格を狙うなら、最低でも2級、可能なら準1級を取得するのがベストです。
また、英検以外にもGTECやTOEIC、TEAPなど全7種類の外部試験を活用できるので、早いうちから得意なものに挑戦しましょう。
評定平均をできるだけ高くする
2つ目は、高校3年1学期までの評定平均をできるだけ高くすることです。
近畿大学の公募推薦では、出願時の評定平均の条件はありませんが、学力試験の成績と調査書を総合して合否判定されます。
そのため、試験の成績が優秀だとしても、調査書の内容が良くないために不合格となる可能性もあるのです。
評定平均の目安としては、最低でも3.5程度、可能なら4.0以上を目指しましょう。また、試験科目の評定を特に高くすることも重要です。
入試の戦略を立てる
3つ目は、受験する学科や試験スケジュールなどの戦略を立てることです。
近畿大学の公募推薦は、医学部を除けば試験日を最大4日選択でき、学部・学科の併願パターンも無数にあります。
そのため、まずは入試制度を理解して、合格のための戦略を立てることが重要になります。
例えば、2023年度に最も倍率が高かった情報学部を受験するケースを考えると、少なくとも6つの受験パターンが考えられます。
- スタンダード方式(英語・数学)のみ受験
- スタンダード方式を外部試験利用制度(英語の得点換算)を利用して受験
- スタンダード方式と高得点科目重視方式を併願
- 情報学部独自方式(数学)のみ受験
- スタンダード方式・情報学部独自方式を併願
- 情報学部他学部併願方式を利用して生物理工学部・工学部を併願
さらに、情報学部とは別に、英語・数学で受験できて試験日が被らない経済学部を一緒に受験するパターンもあります。このように近畿大学の公募推薦には、色々な併願パターンがあるのです。
近畿大学が第一志望で公募推薦で合格を勝ち取りたい場合は、試験対策の前にしっかり戦略を立てて入試に臨みましょう。
過去問を繰り返し解く
4つ目は、公募推薦の過去問を繰り返し解くことです。
近畿大学の公式サイトでは、「近パス」に会員登録すると過去3年分の過去問を入手できます。
公募推薦の主な選抜方法は学力試験なので、一般選抜のような受験勉強と過去問演習が合格のカギです。
過去問で試験の傾向を掴み、繰り返し解いて合格ラインを越えられるようにがんばりましょう。
また、近畿大学の公式サイトや入学試験要項には各学部の試験科目と出題範囲がまとめられています。こちらも必ず確認しておいてください。
その他で行った方良い事
近畿大学の公募推薦を受験するにあたって、ここまで解説したポイント以外にやっておきたい項目をまとめました。
課外活動の実績を積む | 部活動や委員会活動、ボランティア活動、志望学科に関連した探究活動などを頑張っておくと、調査書の評価が良くなります。少しでも調査書の評価を上げたいなら積極的に取り組みましょう。 |
---|---|
遅刻・欠席の回数を少なくする | 公募推薦では、調査書に記載される遅刻・欠席回数がチェックされます。どちらもより少ない方が望ましいです。 |
試験会場の下見をする | 近畿大学の公募推薦は全国20都市の会場で実施されます。学部・試験日によって会場が異なるため、馴染みのない会場になった場合は必ず一度試験会場までの行き方を確認しましょう。 |
法学部の出願条件と募集要項のポイント
ここからは、法学部の公募推薦の出願条件や募集要項のポイント、対策すべき項目について解説していきます。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
|
募集人数 | 240名 |
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 5.1〜5.3倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
法学部の公募推薦は、英語・国語の学力試験と調査書の内容で合否判定します。
試験は60分間のマーク方式で、合格ラインは75%前後と比較的高めです。
教科書レベルの基礎的な問題が出題されるため、過去問を参考にしてしっかり対策しましょう。出題範囲は以下の通りです。
英語 |
|
---|---|
国語 |
|
参照元:推薦入試(一般公募)試験科目
なお、法学部では高得点科目重視方式と外部試験利用制度が利用できます。
特に外部試験利用制度では英検準1級レベルだと英語が100点換算となるため、合格の可能性がかなりアップします。英語が得意な場合はぜひ英検取得に力を入れてみてください。
経済学部の出願条件と募集要項のポイント
次に、経済学部の公募推薦の出願条件や対策ポイントについて解説していきます。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年12月2日(土)・3日(日) |
合格発表日 | 2023年12月13日(水) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
|
募集人数 |
|
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 5.1〜8.8倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
経済学部の公募推薦は、英語が必須、数学と国語が選択制となっています。
利用できる判定パターンが多いため、自分の得意科目を一番活かせるものを選びましょう。
- スタンダード方式(英語・数学または国語)
- 高得点科目重視方式(受験した2科目の得点の高い方を2倍)
- 外部試験利用制度(英語を得点換算)
また、経済学部内で複数の学科を併願できる文系学部学部内併願方式も利用可能です。併願数の制限がないため、学科選びで悩んでいる場合はぜひ利用しましょう。
合格ラインは全学科で7割弱となっています。そのため、英検2級〜準1級を取得して先に高得点を確保できると合格の可能性が高まります。
経営学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、経営学部の公募推薦の出願条件や対策すべき点について解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
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募集人数 |
|
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 6.6〜7.9倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
経営学部は4学科すべてで倍率が6〜7倍となっており、近畿大学の中でも競争率が高いのが特徴です。
試験科目は英語と国語の2科目が指定されています。
高得点科目重視方式や外部試験利用制度を活用すると、スタンダード方式での受験よりも得点率アップが期待できます。また、学科にこだわらないなら文系学部学部内併願方式も利用しましょう。
経営学部の公募推薦は合格ラインが7〜8割と高いので、外部試験利用制度の活用が必須です。最低でも英検2級で70点換算を取れるようにしましょう。準1級が取れると合格の可能性がアップします。
理工学部の出願条件と募集要項のポイント
次に、理工学部の公募推薦の出願条件や対策ポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年12月2日(土)・3日(日) |
合格発表日 | 2023年12月13日(水) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 | 【1教科目】
【2教科目】
→数学②
→数学②・理科から1科目
→数学①・数学②・理科から1科目 |
募集人数 |
|
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 2.2〜7.5倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
理工学部は学科やコースによって試験科目が異なるため、まずは受験する学科を絞り込みましょう。
選択可能科目は以下の通りです。なお、併願する学科によっては選択科目が絞られることもあるので、複数の学部学科を受験予定の場合は併願先の選択可能科目を必ず確認しましょう。
学科・コース | 選択可能科目(1科目選択) |
---|---|
理学科(数学コース) 機械工学科 電気電子通信工学科 社会環境工学科 |
数学②のみ |
理学科(物理学コース) 応用化学科 エネルギー物質学科 |
数学②・理科 |
理学科(化学コース) 生命科学科 |
数学①・数学②・理科 |
各科目の出題範囲はこのようになっています。数学は①か②で出題範囲が異なるため要注意です。
科目 | 出題範囲 |
---|---|
英語 |
|
数学① |
|
数学② |
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理科 |
|
参照元:推薦入試(一般公募)試験科目
理工学部に合格するためのポイントとしては、大きく2つ挙げられます。
- 外部試験利用制度を使ってできるだけ高い英語の得点換算をもらう
- 理系学部学部内併願方式を使って合格の可能性を上げる
理工学部の合格倍率は、一番低い理学科 化学コースが約2倍、一番高い生命科学科が約7倍と、学科やコースによって大きく開きがあります。
同様に合格最低点も99〜139点(※スタンダード方式)と幅があり、受験する学科・コースによっては合格の難易度が変わります。
7割の得点率を取れば、どの学科にも合格が出来る以上、外部試験利用制度の利用をする価値はあります。
なぜなら、外部試験利用制度を利用する場合、得点換算の対象の最低ランクである英検2級の取得であっても70点に換算されるためです。
ちなみに、英検準1級でしたら100点として換算されますし、英検2級でかつCSEスコアが2150以上であれば85点として換算されます。
このように、外部試験利用制度を利用できるだけの外部の英語試験の級やスコアを取る事は、合否判定において大きなアドバンテージになります。
建築学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、建築学部の出願条件や合格のためのポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
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選考方法・選考科目 |
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募集人数 | 100名 |
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 5.8〜7.4倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
建築学部の公募推薦では、英語と数学または国語の2科目の試験が実施されます。
スタンダード方式で倍率約7倍、高得点科目重視方式で約6倍という人気学部のため、試験でどれだけ高い点数を取れるかが重要です。
合格ラインは70%弱ですが、倍率を考えると75〜80%は取れるようにしておいた方がいいでしょう。
また、外部試験利用制度が使えるため、英語が得意ならぜひ得点換算を取っておきましょう。
数学を選択すると建築学部他学部併願方式で生物理工学部を併願できます。
薬学部の出願条件と募集要項のポイント
次に、薬学部の募集要項と対策すべきポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
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募集人数 |
|
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 3.6〜7.5倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
薬学部の公募推薦は、医療薬学科と創薬科学科で利用できる制度が異なる点に注意しましょう。
医療薬学科 | 創薬科学科 | |
---|---|---|
高得点科目重視方式 | ◯ | ◯ |
薬学部他学部併願方式 | × | ○ |
外部試験利用制度 | × | ○ |
上記の通り、医療薬学科は他学部(生物理工)の併願と英語試験の得点換算が利用できません。
そのため、医療薬学科志望の方は過去問演習や基礎力強化などに全力を注ぎましょう。
創薬科学科志望の方は、最低でも英検2級、できれば準1級まで取得して外部試験利用制度を使うのがおすすめです。
なお、薬学部の理科の出題範囲は「化学基礎・化学」または「生物基礎・生物」の選択制となっています。他の学部を理科で受験しようとしている場合は出題範囲にご注意ください。
文芸学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、文芸学部の出願条件や募集要項のポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年12月2日(土)・3日(日) |
合格発表日 | 2023年12月13日(水) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
→英語・国語
→実技、小論文・面接
→英語・国語、または実技 |
募集人数 |
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出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 2.3〜7.2倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
文芸学部の公募推薦では、学科や専攻によって試験科目や利用できる制度が異なるため注意が必要です。まずは志望学科の試験科目や利用できる制度を確認しましょう。
学科・専攻 | 試験科目 | 高得点科目重視方式 | 文系学部学部内併願方式 | 外部試験利用制度 |
---|---|---|---|---|
文学科 |
|
◯ | ◯ | △ ※日本文学専攻は不可 |
|
◯ | ◯ | ◯ | |
芸術学科 造形芸術専攻(スタンダード型) | ◯ | ◯ | ◯ | |
|
実技 (舞台美術専攻は小論文・面接も選択可) |
× | × | × |
文芸学部の合格ラインはおよそ7〜8割で、学科や専攻、コースによって差があります。
外部試験利用制度を使える場合は英語検定の取得に取り組み、使えない場合は英語・国語の基礎力アップや過去問演習に力を入れましょう。
芸術学科志望で実技試験を受験しようとお考えの方は、入学試験要項64ページにある実技試験の詳細をご確認ください。
総合社会学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、総合社会学部の募集要項や対策すべきポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年12月2日(土)・3日(日) |
合格発表日 | 2023年12月13日(水) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
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募集人数 |
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出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 4.0〜6.6倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
総合社会学部の公募推薦では、英語と数学または国語の学力試験が実施されます。
選択科目の数学は2024年度入試から新たに追加されました。これによって、英語・数学選択で経済学部や理系学部などと併願しやすくなっています。
合格ラインは75〜80%で、他学部と比較すると合格難易度は高めです。そのため、外部試験利用制度や高得点科目重視方式を活用し、得意科目の点数を確実に伸ばしましょう。
英検を取るなら、最低でも85点に換算される2級かつCSEスコア2150点以上が欲しいところです。
文系学部学部内併願方式も使えるので、専攻に特にこだわりがない場合はこちらの利用も検討しましょう。
国際学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、国際学部の出願条件や募集要項のポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年12月2日(土)・3日(日) |
合格発表日 | 2023年12月13日(水) |
主な出願時提出書類 |
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選考方法・選考科目 |
※グローバル専攻のみ英語1科目での受験可(国際学部独自方式) |
募集人数 |
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出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 1.5〜4.0倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
国際学部の公募推薦は、基本英語と国語の2科目受験ですが、グローバル専攻のみ国際学部独自方式で英語の1科目受験ができます。
2023年度の独自方式の倍率は3倍弱で合格最低点も6割ほどとなっていることを考えると、英語が得意な方には十分合格のチャンスがある試験方式です。
スタンダード方式で受験する場合は、高得点科目重視方式や国際学部独自方式(※グローバル専攻のみ)を併願できます。
外部試験利用方式で英検の級やCSEスコアを活用できるので、英語が得意な場合はまず英検に挑戦しましょう。
なお、独自方式では外部試験利用方式は使えないのでご注意ください。
情報学部の出願条件と募集要項のポイント
次に、情報学部の募集要項や対策ポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
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選考方法・選考科目 |
※数学1科目での受験可(情報学部独自方式) |
募集人数 |
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出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 13.1〜23.9倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
情報学部の公募推薦は、最高倍率約24倍で、近畿大学の公募推薦の中で最も倍率が高いのが特徴です。
合格ラインは70%前後でそこまで高いわけではありませんが、とにかく倍率が高いので80%以上の得点率を目指して全力で勉強しましょう。
スタンダード方式と高得点科目重視方式や情報学部独自方式を併願して、合格のチャンスを広げる作戦もおすすめです。
スタンダード方式の英語では、外部試験利用制度も活用できますので、利用を検討しておきたいところです。
また、他学部と併願したい場合は、情報学部他学部併願方式を利用すると情報学部の試験結果で生物理工学部・工学部と併願できます。
農学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、農学部の出願条件と募集要項のポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年12月2日(土)・3日(日) |
合格発表日 | 2023年12月13日(水) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
→英語・理科
→英語、理科または国語 |
募集人数 |
|
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 1.8〜4.8倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
農学部の公募推薦は、学科によって選択できる科目が異なる点に注意が必要です。
なお、理科の試験範囲は「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から1科目選択するシステムになっています。
学科 | 試験科目 |
---|---|
|
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農学部の公募推薦では、全学科で高得点科目重視方式・理系学部学部内併願方式・外部試験利用制度を利用できます。
ただし、理系学部学部内併願方式で応用生命化学科・食品栄養学科を併願する場合は、選択できる科目が理科のみになる点に注意してください。
倍率は2〜3倍の学科が多いため、判定方式・併願制度をなるべく利用して合格のチャンスを増やしましょう。
合格ラインは60%弱なので、英検2級を取って英語の70点を確保しておくのも有効です。
医学部の出願条件と募集要項のポイント
次に、医学部の募集要項やポイントについて解説していきます。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 【一次】 2023年11月19日(日) 【二次】 |
合格発表日 | 【一次】 2023年11月29日(水) 【二次】 |
主な出願時提出書類 |
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選考方法・選考科目 (一次試験) |
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選考方法・選考科目 (二次試験) |
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募集人数 | 25名 |
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 8.8倍(一次) |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
医学部の公募推薦は、他学部と異なり、3科目受験による一次試験と小論文・面接による二次試験で合否を判定します。
一次試験は英語・数学はマーク方式ですが、理科が記述方式となっているため、医学部試験に特化した対策が必要です。
最新3年分の過去問が公式サイトで公開されているので、それをもとに対策しましょう。一次試験の合格ラインは70%強です。
また、二次試験の小論文と面接では以下のような評価が行われます。
また、二次試験(小論文・面接)において、医師として必要な資質である積極性、協調性、倫理観、コミュニケーション能力等の主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度・能力について段階評価を行うことで、個別学力試験の成績および調査書等の評価とともに、学力を多面的・総合的に評価しています。
引用元:令和6年度 入学試験要項 p.76
二次試験の対策は、医学部で出題された小論文を繰り返し解いたり、学校や塾の先生相手に面接練習をしたりといった、一般的な公募推薦対策が効果的です。
生物理工学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、生物理工学部の出願条件や募集要項のポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
|
募集人数 |
|
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 1.2〜2.5倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
生物理工学部の公募推薦は、英語と数学または理科の2科目試験です。
全学科で外部試験利用制度を利用できるため、なるべく英検2級は取得しておきましょう。合格ラインが50%前後なので、英語70点を確保するだけでかなり合格率がアップします。
また生物理工学部は、高得点科目重視方式や生物理工学部独自方式の併願が可能です。
生物理工学部独自方式では、スタンダード方式の数学または理科の結果を利用した1科目受験ができます。英語が苦手な方には特におすすめです。
他学科を併願できる理系学部学部内併願方式も選択できるので、生物理工学部が第一志望の場合はこちらも活用しましょう。
工学部の出願条件と募集要項のポイント
次に、工学部の募集要項の概要と対策ポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
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選考方法・選考科目 |
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募集人数 |
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出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 1.3〜2.9倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
工学部の公募推薦は、英語と数学または理科の2科目試験です。
合格ラインは学科により多少前後しますが、各学科とも50%程度であり、倍率も1.0台の学科が多く、近畿大学の中では比較的入りやすいでしょう。
併願方式は、高得点科目重視方式と理系学部学部内併願方式の利用が可能です。
また、外部試験利用制度も使えるため、得点換算の対象になる2級以上の英検があれば一気に合格ラインに近づきます。
産業理工学部の出願条件と募集要項のポイント
続いて、産業理工学部の募集要項の概要と対策ポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月23日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年12月2日(土)・3日(日) |
合格発表日 | 2023年12月13日(水) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
|
募集人数 |
|
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 1.1〜4.2倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
産業理工学部は、文系1学科・理系4学科を設置する珍しいタイプの学部です。
そのため、公募推薦では英語・数学、または英語・国語で受験できます。
倍率はほぼ1〜2倍で、合格ラインも50%前後と比較的合格しやすいのが特徴です。
併願方式は、高得点科目重視方式・理系学部学部内併願方式が使えます。外部試験利用制度の利用も可能です。
受験科目を普段からしっかり勉強し、2級以上の英検を取得しておけば、問題なく合格できるでしょう。
短期大学部の出願条件と募集要項のポイント
次に、短期大学部の出願条件と募集要項のポイントについて解説します。
募集要項の概要と必要書類
出願期間 | 2023年11月1日(水)〜11月9日(木)※消印有効 |
---|---|
試験日 | 2023年11月18日(土)・19日(日) |
合格発表日 | 2023年12月1日(金) |
主な出願時提出書類 |
|
選考方法・選考科目 |
|
募集人数 | 商経科(二部)…30名 |
出願時必要最低評定平均 | なし |
倍率(2023年度) | 2.1倍 |
特筆すべき出願内容 | なし |
参照元:近畿大学「令和6年度 入学試験要項」「2024年度(令和6年度)入学定員(募集人員)」「令和5年度 近畿大学 推薦入学試験結果(一般公募)」
対策のポイント
短期大学部の公募推薦は、英語または国語の1教科で受験できるのが特徴です。2科目受験した場合はどちらか得点の高い方を判定に利用します。
併願制度や外部試験利用制度は利用できないため、試験範囲の勉強と過去問演習に力を入れましょう。
また、短期大学部のもう一つの特徴として、調査書の評定平均値を10倍して得点化することが挙げられます。
評定平均が3.0であれば30点となり、4.0であれば40点となります。評定平均は高ければ高いほど合否判定で有利になるのは言うまでもありませんが、50点満点の7割に相当する35をとるためにも3.5は取っておきたいものです。
なお、評定は50点満点であり、国語または英語の満点は100点である以上、評定が悪くても国語または英語で高得点を取れれば合格を勝ち取れる可能性があります。
近畿大学の公募推薦を受ける人がよく抱く疑問
最後に、近畿大学の公募推薦を受験する方からよく寄せられる疑問について回答していきます。
他学部や他大学との併願は可能?
近畿大学の公募推薦は、他大学との併願が可能であると公式サイトや入学試験要項に記載されています。
また、最大4日間の試験日自由選択制となっているため、他学部との併願もしやすいです。1日の試験で他学部や学部内の他学科を併願できる制度も充実しています。
参考までに1つの試験で複数の学部・学科を併願できる入試制度の種類と各入試で併願ができる学部・学科をまとめてみました。
併願方式 | 実施学部 |
---|---|
文系学部学部内併願方式 |
|
理系学部学部内併願方式 |
|
他学部併願方式 |
|
参照元:推薦入試(一般公募)併願制度
出願時に必要な評定平均はどれくらい?
近畿大学の公募推薦では、出願時の評定平均の条件はありません。
ただし、学力試験の成績と調査書の総合評価で合否が決まるため、ある程度の評定平均は必要と考えられます。
目安としては、全体で3.5〜4.0程度だと合格可能性があるレベルで4.0を超えると評定の面で有利になるレベルといったところです。
どの学部・学科を受けるにせよ、評定平均は高いことに越したことがありませんが、特に短期大学部では大切です。
なぜなら、短期大学部では全体の学習成績の状況を10倍した点数(50点満点)が合否判定に用いられるためです。そのため、短期大学部を受けるのでしたら特に評定平均が重要になる事を押さえておきましょう。
難易度が低めで狙いやすい穴場の学部・学科はある?
近畿大学の公募推薦で、比較的難易度が低く合格しやすい学部はこちらの4つです。
学部 | 選定理由 |
---|---|
生物理工学部 |
|
工学部 |
|
産業理工学部 |
|
国際学部 |
|
受験する学部学科を選ぶ際には、ぜひ参考にしてみてください。
受かるためにはどれくらいの英語力が必要なの?
募集要項を見る限り、近畿大学の公募推薦で問われる英語力は、高校教科書レベル(コミュニケーション英語 I〜Ⅲ)です。
外部試験利用制度の換算表を見ると、高校卒業程度と言われる英検2級で70点換算となっているため、レベルとしてはそこまで高難度ではないことがわかります。
なお、外部試験利用制度を使うと、英検2級かつCSEスコア2150点以上で85点、準1級で100点換算となり、非常に有利です。英語力に自信があるなら積極的に英検を受験し、最低でも2級、できることなら準1級の取得を目指しましょう。
近畿大学の公募推薦は浪人生でも受験できる?
近畿大学の公募推薦は以下の出願資格を満たしていれば浪人生でも受験可能です。
次の⑴、⑵ともに該当する者
⑴ 高等学校もしくは中等教育学校を令和5年3月以降に卒業した者および令和6年3月卒業見込みの者。
⑵ 学業、人物ともに優秀で出身高等学校長もしくは中等教育学校長が推薦する者。
なお、調査書に記載している各教科の学習成績の状況については、各学部が選考に使用する教科・科目の(学習)成績が優秀であることが望ましい。
引用元:令和6年度 入学試験要項 p.87 出願資格
浪人生の場合は、令和5(2023)年3月に卒業した方のみ出願できるのでご注意ください。
過去問はどこで入手できるの?
近畿大学の公募推薦の過去問は、公式サイトで「近パス」に会員登録すると入手できます。掲載されているのは2021〜2023年度の3年分です。
また、東進ハイスクールが運営する過去問データベースでも閲覧できます。
公募推薦以外にはどんな受験方法がある?
近畿大学には、公募推薦以外に以下のような入試制度があります。
- 総合型選抜(AO入試)
- 専門高校、専門学科・総合学科等を対象とする推薦入試
- 共通テスト利用方式(前期・中期・後期)
- 一般入試・前期(A日程)/ 共通テスト併用方式(A日程)
- 一般入試・前期(B日程)/ 共通テスト併用方式(B日程)
- 一般入試・後期 / 共通テスト併用方式(後期)
- 医学部地域枠入学試験【専願】
- 社会人入学試験
- 外国人留学生入学試験
- 帰国生入学試験
入試制度によっては実施学部・学科が限られている場合もあります。詳しい内容を知りたい場合は、近畿大学公式サイトをご確認ください。
近畿大学の公募推薦入試に関する総括
今回は、近畿大学の公募推薦の特徴や対策すべき項目、各学部の入試ポイントなどについて解説してきました。
最後にこの記事でおさえてほしいポイントをまとめます。
特におさえておくべきポイント
- 近畿大学の公募推薦は主に2科目の学力試験
- 公募推薦は全学部で実施している
- 書類審査は調査書・推薦書のみで、志望理由書等はない
- 試験日は各学部2日の選択制で、最大4日受験できる
- 1回の試験で他学部・他学科を併願できる制度がある
- 高得点科目を2倍にする方式や1科目で受験できる方式がある
- 英検2級以上で英語得点70点以上に換算する制度がある
近畿大学の公募推薦は倍率6〜7倍で難易度が高い学部もありますが、複数の判定方式や併願制度があり、合格のチャンスが豊富にあるのが特徴です。
学力メインの試験のため、一般選抜を目指している人でも年内に合格をゲットできる可能性が十分あります。
近畿大学を目指すならぜひ公募推薦を利用して、早めの合格を勝ち取りましょう!
参考サイト
・近畿大学 入試情報サイト
・推薦入試(一般公募)
・令和6年度 入学試験要項