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2025.05.30 その他の入試情報

英検準1級のリスニング対策のための効果的な勉強法とは?

英検準1級のリスニング対策のための効果的な勉強法とは?

「英検準1級のリスニングで全然点が取れない」

「パート1とパート3は聞き取れるのにパート2は聞き取れない」

「リスニングで高得点を取るための勉強法を教えてほしい」

英検準1級対策をしている方や英検準1級の試験に不合格だった方でこのようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

この記事では、そのような方に向けて英検準1級のリスニング対策のコツやおすすめの勉強法について紹介します。

リスニングを苦手としている方は多いので正答率を上げることができれば、CSEスコアを大幅にアップできるチャンスです。

最後までお読みいただき、効果的な勉強法を実践することで英検準1級合格への第一歩にしてください。

この記事を書いた人:竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒業。内定率100%の就活塾ホワイトアカデミーの創立者であり、ホワイトアカデミー高等部の校長。

自身の大学受験は東京大学に加えて倍率35倍の特別選抜入試を使って東京工業大学にも合格し、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。

高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると丸7年。現在は大学生の就活支援を通して培った書類添削スキルと面接指導力を武器に総合型選抜並びに公募推薦の指導を担当中。

倍率300倍を超える就活で確かな結果を出してきたメソッドを利用し、過去担当した高校生は全て志望校に合格させている。

英検準1級リスニングセクションの内容

英検準1級リスニングセクションの内容
まずは、英検準1級のリスニングセクションの問題形式やポイントについて解説します。

英検準1級では、リスニングセクションは3つのパートから構成されており、合計で29問出題されます。すべての設問において問題文は一度しか読まれないため注意が必要です。

それでは各パートについて試験内容やポイントについて解説します。

パート1

まずパート1では、会話の内容一致選択問題が12問出題されます。100語程度の日常会話や短い対話に基づいた問題で構成されています。

このパートでは、男女の2回から3回のやり取りを聞き取り、質問に答えます。具体的なシチュエーションとしては、家庭、職場、学校、病院、電話などがあります。

また、男女の関係性としては、友人、カップル、同僚、上司と部下、教授と生徒、親子、店員と客などがあります。

リスニングセクション全体の中でも、パート1の難易度は比較的易しくなっています。なぜなら、シチュエーションが想像しやすく、聞き取る文章も短くなっているからです。

このパートのポイントは、具体的なシチュエーションを想像しながら聞き、話者の感情や意図を読み取ることです。これにより、選択肢の中から最も適切な答えを選ぶことができるようになります。

例えば、話者のトーンやイントネーションから感情を汲み取ることで、合意が行われたのか、一方が不満に思っているのか、新たな提案をしているのかなどのシチュエーションが理解できます。

感情の変化や話者の意図となる部分が問題で聞かれやすい箇所となっています。

パート2

パート2
パート2は、多くの英検準1級受験者が苦しむパートです。このパートでは、150語程度のパッセージを聞き、2つの問題への解答が求められます。パッセージは6つあるため、問題数は合計で12問となっています。

パッセージは多くの場合、2段落構成となっており、設問も前半部位と後半部位のそれぞれの内容を問う形が一般的となっています。

パッセージで出題されやすいテーマとしては、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などが挙げられます。

パート2の特徴は、出題されるテーマが専門的であり、内容が想像しづらいことです。そのため多くの英検準1級受験生が苦しみやすくなっています。

リスニング力だけでなく専門的なテーマに関する知識も重要となるパートとなっています。

パート3

最後に、英検準1級リスニングセクションのパート3はReal-Life形式の内容一致選択問題となっています。Real-Life形式、つまり日常生活のあるシチュエーションを想定したリスニング問題です。

例えば、空港でのアナウンス放送や留守番電話、店員からの注意事項の伝達などが問題文として放送されます。問題数は5問となっており、放送文は100語程度となっています。

パート3の特徴は、あらかじめシチュエーションが決められていることです。問題文にシチュエーションが記載されており、それを確認した上で放送文を聞くことになります。

また、求められる解答についても、その後の行動、つまり何をするべきかを問われることが多くなっています。シチュエーションを頭に思い浮かべながら解答に必要な情報を聞き取る力が求められます。

英検準1級におけるリスニングパート2の重要性について

英検準1級におけるリスニングパート2の重要性
英検準1級のリスニングにおいて、受験者が最も難しいと感じるのはパート2ではないでしょうか。

そのため、パート2は諦めて、パート1やパート3で高得点をとるという戦略を考えている人もいるかと思います。この戦略は非常に危険です。

英検準1級に合格するために、リスニングのパート2が重要である理由について解説します。

英検のCSEスコアの換算方法について

そもそも英検は、問題の正答数ではなく、統計的手法を用いたスコア(CSEスコア)で合否を判定します。そのため、正答数が同じであってもどの問題に正答しているかやどの回で受験したかなどによりスコアが異なります。

また、リスニングとリーディングなどの技能によっても正答率とスコアは異なります。

ここで活用されている統計的手法というのが、項目応答理論(Item Response Theory)です。

参照元:英検CSEスコアでの合否判定方法について

項目応答理論(IRT)とは

項目応答理論とは、問題(項目)の難易度や識別力などの特性を考慮し、受験者の能力を推定する統計的手法です。

難易度とは、どれくらいの能力があれば解けるかであり、識別力とは能力の差をどれくらい明確に区別できるかです。

この2つの指標と推測率(マークシート形式であるため推測で解答をしても当たる可能性がある)を解答者のデータからモデル化し統計的にスコアを出力します。

IRTの観点からみるパート2の重要性

では、IRTに基づくとCSEスコアはどのように算出されるのでしょうか。

簡素化して説明すると、「全体の正答率が低い難問を正解した場合、その問題の配点が高くなり、CSEスコアも高くなる傾向がある」となります。

この統計的採点手法の観点からみると、英検準1級のリスニングセクションで高得点をとるためにはパート2が重要であるといえます。理由は2つあります

1つ目は、パート2の難易度が高いことです。パート1や3よりも長く専門的な音声を聞くことに加えて、1つのパッセージで2つの設問に解答するパート2は難易度が高いといえます。

2つ目は、識別力が比較的高いと想定できることです。リスニングにおける識別力の高い問題とは細かな内容の理解や話者の意図を正確に理解する必要がある問題です。

パート2では、長い文章であり内容も専門的であることから、パート1よりも細かな内容の理解が必要です。そのため、比較的識別力が高いといえます。

これらのことから、リスニングセクションにおいて、苦手な人の多いパート2での正答率はスコアに影響を与えやすい問題であるといえます。パート2は難しい問題ではありますが、適切に対策を行いリスニング力を高めて高得点を狙いましょう。

では、実際にパート2のような長い文章を含めて、英語を正しく聴き取れるようにリスニング力を高めるおすすめの勉強法を紹介します。

リスニング力を高めるおすすめの勉強法

リスニング力を高めるおすすめの勉強法
試験において解答のコツやテクニックを身につけることは重要です。しかし、そのようなコツやテクニックはリスニングの基礎力を身につけて初めて効果を発揮するものです。

まずは、本質的なリスニング力をしっかりを鍛えていきましょう。リスニング力を高めるおすすめの勉強法は以下の3つです。

  1. 音読
  2. シャドーイング
  3. ディクテーション

それぞれの勉強法について詳しく解説します。

おすすめの勉強法①:音読

まず1つ目のおすすめの勉強法は音読です。音読は、目で見た文字情報を声に出して耳で確認することで、視覚・聴覚・発声の三つの感覚を同時に使います。

これにより、単語やフレーズの発音を正確に覚え、リスニング中の音の変化にも敏感になります。

音読をする際には、情報が出てくる順番に意味を把握することが重要です。英文を日本語文章の語順に置き換えて理解するのではなく、英語の語順で理解しましょう。

また、正しい発音を意識しましょう。実際に正確な音声を聞きながら、少し遅れて読んでいくことも有効です。音読を録音して後で聞き返すことも良いでしょう。

自分の音声を聞くことで、正しい発音とのズレや自分の発音の癖や改善点を把握することができます。これにより、より効率的に学習を進めることができ、リスニング力が向上します。

音読は短い時間でも気軽に取り組むことができる勉強法です。ぜひ隙間時間に取り組みましょう。

おすすめの勉強法②:シャドーイング

シャドーイング
2つ目のおすすめの勉強法はシャドーイングです。シャドーイングは、聞き取った音声をすぐに追いかけて発音することで、リスニング力とスピーキング力を同時に鍛える効果的な勉強法です。

シャドーイングを行う際のポイントは、自分のレベルに合った音源を選ぶことです。あまりに難しい音源を選ぶと続けるのが難しくなるため、理解しやすく、続けやすいものを選びましょう。

次に、同じ音源を何度も繰り返し聞くことが重要です。初めのうちは音声を0.5倍や0.75倍速などにしても良いですし、音読から始めても良いです。何度も繰り返し行うことで、徐々にテキストを見ずにシャドーイングできるようになることができます。

テキストを見ずにシャドーイングができるようになれば、1.25倍や1.5倍速に挑戦しましょう。

また、シャドーイングは音声をただ真似るだけでなく、イントネーションやリズム、発音に注意を払うことが求められます。これにより、自然な英語の発音が身に付き、リスニング中の理解力も向上します。

シャドーイングは、慣れないうちはかなり負荷の高い勉強法ですが効果は絶大です。シャドーイングは隙間時間でもできるため、毎日少しずつでも続けましょう。

おすすめの勉強法③ディクテーション

3つ目のおすすめの勉強法はディクテーションです。ディクテーションとは、音声を聞きながらそれを文字に書き起こす勉強法です。

これまで紹介した音読とシャドーイングの2つの勉強法よりもさらに負荷の高い勉強法であり、効果は絶大です。

ディクテーションを行う際のポイントは、短いフレーズやセンテンスから始めることです。ディクテーションはかなり負荷のかかる勉強法です。

いきなり長文で行おうとすると必ず挫折します。まずは、一文ずつ音声を止めながら実施していきましょう。そして、2文ずつや3文ずつのように徐々に難易度を上げていくことを目指しましょう。

この時、5回繰り返し聞いても書けなかった場合は、スクリプトを確認しなぜ聞き取れなかったのかを分析しましょう。単語単体では知っているものであっても、英語特有の音のつながりなどによって聞き取れないことも多くあります。

このように、ディクテーションを行うことで、自分がどのような音のつながりに弱いのかなどの弱点を明確にすることができます。

リスニング対策におすすめの音源・教材

リスニング対策におすすめの音源・教材
リスニング力を強化するためには、どのような勉強法を行うのかと同じくらい、どのような音源を使うのかが重要になります。

そのため、英検準1級レベルのリスニング力を身につけるために最適な音源・教材を紹介します。

おすすめの音源・教材は以下の通りです。

  1. 過去問・公式問題集
  2. 英語ニュース
  3. TED Talks
  4. スマホアプリ

それぞれの音源・教材について解説します。

おすすめの音源・教材①:過去問・公式問題集

まず、最もおすすめの教材は英検準1級の過去問・公式問題集です。なぜなら、過去問演習を行うことで試験形式に慣れるだけでなく、出題傾向を把握するのに役立つからです。

公式音源を繰り返し聴くことで、問題の出題意図や流れを理解しやすくなります。過去問は、音読・シャドーイング・ディクテーションすべてにおいて活用できます。

リーディングセクションの大問2と大問3は音読に最適な教材です。なぜなら、リーディングセクションの長文問題とリスニングのパート2の出題されやすいテーマが同じであるためです。
長文問題を音読することで、出題されやすいテーマの知識や話の流れ、専門用語なども併せて習得できます。

また、リスニング問題は、シャドーイングやディクテーションに最適です。音源とスクリプトを活用し、シャドーイングやディクテーションを行うことで、能動的に英語を聴く訓練を行いましょう。

このように、過去問や公式問題集は、リスニング問題だけでなく、リーディング問題も活用してリスニング力の向上に繋げられます。

おすすめの音源・教材②:英語ニュース

英語ニュース
次におすすめなのは、英語ニュースです。なぜなら、BBCNHK World Japanなどのニュースでは、実際の試験で出題されるようなトピックやスピードに近い英語が流れるためです。

単に聞き流すのではなく、わからない単語は適宜調べ、聞き取れるまで何度も繰り返し聴くようにしましょう。

また、難易度が高い場合は、同様のニュースを日本語で聴いてから、英語で聴くようにすると内容を理解しやすくなりおすすめです。

おすすめの音源・教材③:TED Talks

3つ目のおすすめ教材は、TED Talksです。TED Talksとは、様々な分野の専門家や著名人による講演を公開した動画配信サービスです。

おすすめな理由は2つあります。

1つ目は、多様なトピックです。TED Talksでは英検準1級のリスニング問題で出題されるような、文化、政治、科学、芸術、経済、心理学などの専門的なトピックで講演が行われます。そのため、背景知識や専門用語の理解に役立ちます。

2つ目は、字幕やスクリプトがあることです。日本語や英語の字幕があるため、音読やシャドーイングに最適ですし、聞き取れなかった単語がどの単語であるのかも容易に理解できます。

これらの理由から、TED Talksはおすすめの教材です。これを活用しシャドーイングに取り組みましょう。

おすすめの音源・教材④:スマホアプリ

英検準一級のリスニング対策におすすめの音源として4つ目に紹介するのは、スマホアプリです。

例えば、旺文社のリスニングアプリである「英語の友」やジャパンタイムズ出版のアプリである「OTO Navi」などがあります。

これらのアプリは、購入した単語帳や教材を音源としてダウンロードできるため、、通学時間や休み時間などの隙間時間を活用して学習することができます。

また、アプリを使用することで、倍速にすることができます。苦手な方は、0.75倍などのゆっくりとしたペースからシャドーイングを始めることができますし、慣れてきた方は1.5倍速などで行うこともできます。

このように、隙間時間を利用できることに加えて、あなたのリスニング力に合わせた活用法ができることから、スマホアプリはおすすめです。

英検準1級リスニングセクションの解答のコツとテクニック

英検準1級リスニングセクションの回答のコツ
おすすめの勉強法と教材を解説しましたので、次はリスニングの解答のコツとテクニックについて、パートごとに解説します。

パート1の解答のコツ

英検準1級リスニングセクションのパート1は、2人の登場人物の短い会話が流れる中で、その内容に関する質問に答える形式です。

このパートでの解答のコツは、何に重点を置いて聴くのかを素早く理解することです。そのために、会話が始まる前に選択肢を先読みしましょう。

選択肢を先読みすることで、主語や述語から、どちらの登場人物の話をより注意して聴くべきであるのかや、何について会話が行われるのかなどが理解できます。

また、疑問詞に注目しましょう。質問文の冒頭にある「What」「Why」「How」などの疑問詞に注目することで、何が問われているのかを把握することができます。

その上で、イメージ化できるようになりましょう。会話の内容を頭の中で映像化することで、理解を深めることができます。

選択肢や質問文から、問われる内容や注意して聞くべきポイントを理解し、話の流れを予測して聞くことで、会話をイメージとして理解できるようになります。

そうすることで、不要な情報に惑わされず、必要な情報により注意して聴くことができます。

これらの解答のコツを、練習の段階から意識してみましょう。

パート2の解答のコツ

パート2の解答のコツ
次にパート2では、文章の流れを理解しながら詳細な情報を聞き取る力が試されます。ここでの解答のコツは次の3つです。

1つ目は、選択肢を先読みし、どのような情報を探すべきかを明確にします。ほとんどの場合、1問目は第1段落、2問目は第2段落の内容について問われています。

選択肢の主語や動詞から、特性が問われているのか、行動が問われているのかなどを理解することで、段落ごとの話を予測することができます。

2つ目は、冒頭のタイトルを注意深く聴くことです。なぜなら、タイトルはパッセージの主題を端的に表したものだからです。つまり、タイトルから話の内容を予測することができます。

例えば、『Music and Work』というタイトルが流れたのであれば、音楽と仕事の関係についてのパッセージが述べられます。つまり、音楽が仕事に与える影響について述べられるだろうと予測できます。

さらに、英検の問題の傾向から予測すると、以下のような話がくるだろうと予測できます。

「一般的には音楽を聴くことで集中力が低下すると言われているので、仕事の効率を下げると思われているが、実は良い効果がある。」
「音楽を聴くことはリラックスにつながるため、仕事中に音楽を聴くことは良い。しかし、デメリットもある。」

このように、話の流れを予測することで、パッセージの理解度が一気に高くなります。

その上で3つ目は、パラフレーズに注意することです。設問や選択肢では、ナレーション中の表現が言い換えられている場合があるため、同義語や類似表現に敏感になる必要があります。

特に、問題文で聞こえてきた単語が含まれている選択肢はひっかけとして不正解となりやすい傾向にあります。注意しましょう。

パート3の解答のコツ

最後にパート3では、シチュエーションに応じ次の行動について主に問われます。ここでの解答のコツもやはり先読みです。

シチュエーション問題ですので、当然状況の理解は必須です。音声が流れる前に、問題冊子に記載された状況説明を読み、話の背景や登場人物の関係性を理解しましょう。

それにより、何について解答する必要があるのか、抑えるべきフレーズは何であるのかを理解できます。

このように、問題の状況からキーフレーズを押さえたら、すぐに選択肢に目を向けましょう。音声は、選択肢の上から順に流れてくることがほとんどです。

そのため、音声を聴きながら状況に合う、合わないを素早くチェックしていきましょう。状況に合う回答が見つかったならば、最後まで音声は聴かずに次の問題文を先読みしましょう。

聴き取れなかった場合は、切り替えて次の問題文の先読みに移行してください。

よくある間違った勉強法

よくある間違った勉強法
次に、よくある間違った勉強法を紹介します。ここに当てはまる勉強法をしてしまっている人は、先ほど紹介したおすすめの勉強法にすぐに切り替えてください。

よくある間違った勉強法①:なんとなく音源を聴く

リスニング対策において、「なんとなく音源を聴く」というのは多くの方が陥りがちな間違った勉強法の一つです。意味を理解せずにただ音源を聴くだけでは、リスニング力の向上にはつながりません。

この方法は、音声を背景音として流すだけで終わってしまうことが多く、リスニングの本質的なスキルである「聞き取る」力を鍛えることができません。リスニング力を向上させるためには、音声の内容をしっかりと理解しながら聴くことです。

具体的には、音声を聴く前にそのスクリプトをしっかりと音読し、内容を理解した上で、キーワードや重要なフレーズをリストアップしておくと効果的です。

ディクテーションやシャドーイングを行い、音源を能動的に聴くようにしましょう。

よくある間違った勉強法②:いろんな音源に手を出す

色々な音源に手を出す
リスニング対策において、さまざまな音源に手を出すことは一見有効に思えるかもしれません。しかし、これは多くの場合、逆効果となります。

なぜなら、異なる音源を次々と試すことで、「正確に聴き取れる英語」を増やすことができないからです。リスニング力を向上させるためには、「正確に聴き取れる英語」を増やすことが重要です。

そのため、まずは一つの教材や音源を選び、それを徹底的に活用することが重要です。選んだ教材を何度も繰り返し聴き、内容をしっかり理解することでリスニング力が着実に向上します。

過去問や公式問題集を中心に利用し、何度も同じ音源を聴くことで、聴き取れる英語を増やしていきましょう。

よくある間違った勉強法③:毎日勉強しない

3つ目の間違った勉強法は、毎日学習せずに、週に数日しか勉強をしないことです。

リスニングは、「慣れ」が必要です。継続して英語を聞き続けないと、リスニング力の向上が遅れるだけでなく、せっかく習得したスキルも失いやすくなります。

語学学習は筋力トレーニングに例えられることが多く、毎日少しずつ積み重ねることで、確実に成果が見えてきます。

たとえ忙しい日々の中でも、5分や10分でも良いのでリスニングを行うことが重要です。例えば、通学時間を利用して音源を聞いたり、寝る前に短いリスニング練習を取り入れたりするなど、日常生活に無理なく組み込む方法を考えてみましょう。

よくある質問

よくある質問
続いて、英検準一級のリスニングに苦戦をしている方がよく抱く疑問について回答していきます。

先読みはしてもいいの?

解答のコツでもまとめたように、英検準一級のリスニングテストにおいて、先読みは非常に効果的な戦略です。リスニング問題では、音声が流れる前に問題文や選択肢を確認することで、重要なキーワードやテーマをあらかじめ把握できます。

これにより、音声が流れる際に注意を向けるべきポイントが明確になり、効率的なリスニングが可能となります。特に、選択肢に含まれる単語やフレーズが音声中でどのように使われるかを予測することで、正確な回答を導き出す手助けとなります。

ただし、先読みを行う際には注意も必要です。時間が限られているため、すべての選択肢を詳細に読むのではなく、キーポイントに集中することが求められます。

実際の試験では、問題文の先読みができる時間が限られているため、日頃の練習からこのスキルを磨いておくと効果的です。模擬試験や過去問を活用して、練習を行いましょう。

先読みのタイミングやスピードを改善することで、試験本番でのパフォーマンス向上につながるでしょう。先読みは、英検準1級のリスニングで高得点をとるための重要なスキルとして、ぜひ活用してみてください。

パート2は捨てても合格できる?

パート2は捨てても合格できる?
難しいです。パート2の重要性でも記載しましたとおり、英検準一級のリスニングセクションにおいて、パート2の配点が高いと予測できるからです。

確かに、他のパートで満点近く獲得できる方であれば合格は可能かもしれませんが、そのリスニング力があれば、パート2も問題なく解答できるはずです。

苦手な方が多いパート2ですが、ぜひおすすめの勉強法を継続して行い、対策を進めましょう。

英検準1級に合格するための目標点数は?

英検準1級に合格するためには、全体の得点のうち約70%以上を目指すことが一般的な基準とされています。しかし、英検準1級の合格はあくまでCSEスコアで判定されます。

英検準1級では、リスニングセクションを含む1次試験の合格基準点は1792点です。

その上で、合格者平均の正答率は、回によっても異なりますが、概ねリーディング、リスニング、ライティングの得点率がそれぞれ、70%、65%、70%となっています。

つまり、英検準1級のリスニングパートの問題数が29問ですので、19問正解を一つの目標にすると良いでしょう。

まとめ:英検準1級リスニング対策

英検準1級リスニング対策のまとめ
この記事では、英検準1級のリスニング対策について解答のコツやおすすめの勉強法、誤った勉強法について解説してきました。

最後に、この記事の中で紹介した英検準1級のリスニング対策について特に重要なポイントをまとめます。

特に重要なポイント一覧

  • 英検準1級のリスニングセクションで高得点をとるためにはパート2は重要である
  • リスニング力を上げるための効果的な勉強法は、音読、シャドーイング、ディクテーションである
  • リスニング対策のためのおすすめの教材は、過去問、英語ニュース、Ted Talksである
  • リスニング問題で高得点をとるためのコツは、選択肢を先読みして聞き取るべきポイントを予測することである
  • 単に英語を聞き流すことやいろんな音源に手を出すことは誤った勉強法である
  • リスニング力を高めるためには、毎日5分でもいいので英語を継続的に聴くことが重要である

この記事を通じて、効果的なリスニング勉強法を身につけ、英検準1級合格への第一歩になれば幸いです。

最後になりますが、英検準1級のリスニング対策が難しく、一人ではできないと感じられた方は専門塾を利用することも検討してみてください。

以下のページにて、英検対策専門塾についてまとめておりますので、ぜひご覧ください。

英検準1級対策ができるおすすめの塾のまとめはこちら

この記事の監修者:諏訪孝明

東京大学経済学部卒。学生時代・社会人時代と合わせると受験指導歴は約15年のベテラン講師。

過去受験指導をした生徒数は400人を超えており、東大・早慶・MARCHの合格者も多数。一般選抜だけではなく、総合型選抜・公募推薦の指導歴も豊富であり、旧AO入試時代と合わせると30名以上を担当。

昨年度に関しても公募推薦で上智大学に合格をした生徒の主担任を務め、奇跡の合格獲得を実現。当スクールの高大接続のビジョンに共感し、主任講師という形で当スクールの設立時より参画。

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